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日本はなぜ敗れるのか の商品レビュー

4.3

54件のお客様レビュー

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2014/11/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日本が第二次世界大戦でなぜ負けたのか? 戦前・戦中・戦後を生きた著者山本氏(戦時中軍人→捕虜→帰国)が、戦後からの視点・思い出で語られた分析・批評ではない、一国民・一文官(陸軍付き)として戦争を体験した小松真一氏(戦時中軍属文官→捕虜→帰国)の記した「虜人日記」(山本氏曰く現地性・同時性をもった目撃者の記録)を元に、日本の敗因について記述。 小松氏の挙げた敗因21ヶ条や山本氏の解説分析する出来事(バシー海峡の悲惨であまりに知られていない出来事、員数と実数、ルソンでの日本軍・軍属の出来事、山での出来事、pw・収容所での出来事、現実と虚構等々)は、現在の日本でも当てはまることが多いと痛感。 ・・・戦争を経ても真の意味の反省ができておらず、あまり変わっていないかも。。。 あとがきより・・・  兵士であるのに戦場にも着けず、海の中に消え、餓死し、住民に虐殺され、人肉を喰らうところまで追いつめられ、また食われた人々。  彼らに「安らかに眠れ」とは言えない。・・略・・ 敗戦の、原因と責任者の究明は、いまだ終わっていない。しかしそれをしなければ、また地獄を見る日が来るのではないか。・・・平成16年イラク報道に接しながら・・横山氏 明るい希望もある。「無一物中無尽蔵」

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2014/08/02

medtoolz経由、ビジネス書として手に取ったが、戦争の描写がストレートで怖い。 よくある、演出された映画っぽい戦争の怖さではなく、ストレートに現場目線で書くとこうなるのか、という感じ。『虜人日記』も読んでみるかも。 ビジネス書として見た場合、敗因21ケ条は、社内でも政治でも福...

medtoolz経由、ビジネス書として手に取ったが、戦争の描写がストレートで怖い。 よくある、演出された映画っぽい戦争の怖さではなく、ストレートに現場目線で書くとこうなるのか、という感じ。『虜人日記』も読んでみるかも。 ビジネス書として見た場合、敗因21ケ条は、社内でも政治でも福島でも日常的に見られる光景なので、とくに目新しいことは無い。「歴戦の臆病者」がよいね。 この記事は1975年に書かれているが、日本人はこれを読まず『中国の旅』を読んだということだろうか。

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2014/03/15

大東亜戦争の生々しい戦闘ではなく、そこにいた人々の生き様が描写されており、生き方を、人とは何か?をあらためて考えさせられる。 現代の企業戦士も環境や状況かわれど同様と思えるところ多く、自分自身も自己認識をあらたにすべきと感じたし、非日常としりつつ日常を装っている面が少なからずあ...

大東亜戦争の生々しい戦闘ではなく、そこにいた人々の生き様が描写されており、生き方を、人とは何か?をあらためて考えさせられる。 現代の企業戦士も環境や状況かわれど同様と思えるところ多く、自分自身も自己認識をあらたにすべきと感じたし、非日常としりつつ日常を装っている面が少なからずあるように思ったし、そうさせられている面もあるようにもおもった。 本当の意味で事実を認識し、正しい道を選ばねばならない。 かなりハイライトをつけたが、そのひとつが以下。 「前提が違えば、前提を絶対視した発想・計画・訓練はすべて無駄になる」 一体「反省」とは何なのか。反省しておりますとは、何やら儀式をすることではあるまい。それは、過去の事実をそのままに現在の人間に見せることであり、それで十分のはずである。 この戦争で両国の最高首脳部が敵国の国力、工業力を計算し合った。米国は日本の力を大ざっぱに大きめに計算し、日本は米国の力を少な目に計算しそれにストライキ、その他天災まで希望的条件を入れて計算した。そしてその答は現実にあらわれてきているが、日本のは計算が細かすぎて大局を逸しているようだ。

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2013/10/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

故小松真一氏の『虜人日記』を現地性と同時性がある目撃者の記録としてとらえて太平洋戦争の敗因21ヶ条について解説している。 太平洋戦争の敗因分析は、野中郁次郎氏らの『失敗の本質』が有名であるが、それとはまた違った生々しい記録に基づいているのが本書の特徴である。 冒頭の「バシー海峡」の例からガツンと頭を叩かれた感じがする。 米軍はあの手がだめならこれ、この手がだめならあれと、常に方法を変えて来た。 一方日本軍は、50万を送ってだめなら100万を送り、100万を送ってだめなら200万を送る。そして極限まで来て自滅する。「やるだけのことはやった、思い残すことはない」と言う。 何が恐ろしいかと言うと、日本軍の話ではなく現代社会の会社においても同じ事が行われていると感じるときがあることだ。 この本の帯には、『奥田碩前会長が「せひ読むように」とトヨタ幹部に薦めた本!』と書いてある。まさにこれは、マネジメントの本である。『失敗の本質』同様太平洋戦争の敗戦という多大な犠牲から何も学ばないでは、太平洋戦争の英霊に申し訳が無い。

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2013/10/06

高校生のころから読もうと思っていたのに毎回難しすぎて挫折していた本でしたが、やっとのことで読み終えました。山本氏の著書は全て現在の日本の社会状況にも敷衍して考察ができるものばかりなので好んで読んでいますが、昭和の歴史観・時代観への知識が深まることでさらに読みやすくなった気がします...

高校生のころから読もうと思っていたのに毎回難しすぎて挫折していた本でしたが、やっとのことで読み終えました。山本氏の著書は全て現在の日本の社会状況にも敷衍して考察ができるものばかりなので好んで読んでいますが、昭和の歴史観・時代観への知識が深まることでさらに読みやすくなった気がします。 第7章の「芸」の絶対化と量については現代の企業社会にも多くあてはまるところで、「マクドナルド型」の経営を再度勉強してみたいと思う部分でもありました。また、11章の『不合理性と合理性』についても首肯する部分が多かったです。 西郷隆盛の例を出したあたりはあまりの十年一日振りに苦笑するばかりでした。良くも悪くも日本の歴史と文化と精神性というのはそうそう途切れていないんでしょうね。

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2013/08/28

(「BOOK」データベースより) ベストセラー『日本人とユダヤ人』で有名な評論家・山本七平は戦時中フィリピンで生死を彷徨い捕虜となった。戦後三十年、かつての敗因と同じ行動パターンが社会の隅々まで覆っていることを危惧した山本七平が、戦争体験を踏まえ冷徹な眼差しで書き綴った日本人への...

(「BOOK」データベースより) ベストセラー『日本人とユダヤ人』で有名な評論家・山本七平は戦時中フィリピンで生死を彷徨い捕虜となった。戦後三十年、かつての敗因と同じ行動パターンが社会の隅々まで覆っていることを危惧した山本七平が、戦争体験を踏まえ冷徹な眼差しで書き綴った日本人への処方箋が本書である。現在、長期の不況に喘ぐ中、イラクへ自衛隊を派遣し、国際的緊張の中に放り込まれた日本は生き残れるのだろうか…?執筆三十年後にして初めて書籍化される、日本人論の決定版。

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2012/11/19

トリンプ・インターナショナル・ジャパン元社長吉越浩一郎さんおすすめの本。残業して頑張るだけでは勝てない。

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2021/08/22

山本七平による大東亜戦争(あえてそう呼ぶ)の敗因の分析を描いた一冊。 多少重複してる部分はあるものの、実際に従軍した兵隊の日記に沿って書いてあるところは、単なる抽象論としての戦争ではなく、日本軍の実態が浮き彫りになっており、非常に興味深かった。

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2012/11/12

74.後代がそういう人を発掘して高く評価すること、それは確かに意義のあることだが、それは「その人が当時ではなく、現代に影響を与えている」という意味で現代に存在しているのであって、その時代には存在していないということなのである。 108.一番いいにくいこと、それに触れられれば殆どの...

74.後代がそういう人を発掘して高く評価すること、それは確かに意義のあることだが、それは「その人が当時ではなく、現代に影響を与えている」という意味で現代に存在しているのであって、その時代には存在していないということなのである。 108.一番いいにくいこと、それに触れられれば殆どの人が「かえりみて他を言う」という態度をとって逃げる問題を、はっきりと「余程考えねばならない」問題として氏が提起したこと、これは本書のもつ一つの大きな価値である。 167.厭戦・士気低下・無統制・上下不信・相互不信・壊滅の順序

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2012/07/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本中にバシー海峡というのが数多く出てくる。 狭い海峡ではあるが、台湾からフィリピンへ陸海軍の将兵を渡す途中でアメリカ軍の潜水艦に輸送船を沈められ、5万人近くが亡くなっている。

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