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ライオンハート の商品レビュー

3.6

541件のお客様レビュー

  1. 5つ

    104

  2. 4つ

    169

  3. 3つ

    172

  4. 2つ

    47

  5. 1つ

    21

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2021/09/10

まず、絵が語りかけてくる。みていると、ついと吸い込まれそう。 章ごとの名画を眺め、想像をはせ、夢み、すれ違いのメロドラマかある。 でも、恩田さんだ、通俗を通り越してる。 感動の物語の結末はある。 ファンはたまらないだろう。ってわたしもファンだが。 ケイト・ブッシュのセカンド...

まず、絵が語りかけてくる。みていると、ついと吸い込まれそう。 章ごとの名画を眺め、想像をはせ、夢み、すれ違いのメロドラマかある。 でも、恩田さんだ、通俗を通り越してる。 感動の物語の結末はある。 ファンはたまらないだろう。ってわたしもファンだが。 ケイト・ブッシュのセカンドアルバム「ライオンハート」も知らず、ロバート・ネイサンの「ジェニーの肖像」も知らない。 スマップの「ライオンハート」すら聴いた覚えはなけれど。 なぜか、懐かしいというのも恩田さんの定評。 軽くて、しっとりの恩田ワールドである。

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2021/09/02

時を越えて、何度も出会う男女のお話。 外国の方が出てくる小説を久しぶりに読んだけど、面白かった。 最後が良かった。

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2021/08/22

時代の錯誤で戻ったりしながら読む。 何度読んでも飽きることがない。 何故かエドワードの前に現れるエリザベス。過去と未来のエリザベスが現れる夢を見るエドワード。 どうしてエドワードはエリザベスを待つのか?エドワードからエリザベスに会う事はない。その原因を調べた学者のエドワードは最...

時代の錯誤で戻ったりしながら読む。 何度読んでも飽きることがない。 何故かエドワードの前に現れるエリザベス。過去と未来のエリザベスが現れる夢を見るエドワード。 どうしてエドワードはエリザベスを待つのか?エドワードからエリザベスに会う事はない。その原因を調べた学者のエドワードは最初の原因を作ったエリザベスの元に学者のエドワードが会いに行き学者のエドワードは姿を消す。 その姿を消した学者の元にまだ記憶がないエリザベスが導かれるままに、本能でエドワードの元に行き、管理人にエドワードがエリザベスが来たら渡してほしいとハンカチを託す。 そこで物語は終わり、エアハート嬢の話になる。 物語が繋がるように出来ていて、ほろ苦く、切ない話。

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2021/07/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイムラインが行ったり来たりするので、整理するのが難しかったが、エリザベスとエドワードの愛する想いを時空を超え、人を超えて結ばれた。1603年のロンドンから始まり、オックスフォード、シェルブール、パナマ、そしてロンドン。恩田さんの恋愛小説は初めて読んだが、途中で挿入されている西洋画が何とも言えない高級感が漂い、その効果によりエリザベスとエドワードの想いが重厚感をました。しかし、エリザベスとエドワードが会えるのがほぼ一瞬であり、その切なさを噛みしめる。もう少し2人の逢瀬の輪郭を明確にして欲しかったな。

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2021/05/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何度も生まれ変わっては、ほんの一瞬交わる男女の愛を描いたSF。 17世紀初頭から20世紀後半まで、エリザベス・ボウエンとエドワード・ネイサンの魂は何度も何度も不思議な邂逅を果たす。 しかしその逢瀬とも呼べないほどの出会いはほんの一瞬のうちに終わってしまい、二人が長い時を一緒に過ごすことはない。 二人はその邂逅の瞬間について、過去から未来にわたって記憶を保持している。 彼らの記憶には不思議な紋章が見え隠れする。 そのモットーは、「魂は全てを凌駕する。時は内側にある」 以下、各章について。 章の始まりには実在の名画が添えられていて、読書時間を彩ってくれる。 0.プロムナード 各章のはじめと最終章の最後に挿入される、比較的最近の時代の二人が描かれる。 現代にもっとも近いエドワードは、その生涯のうちに二度エリザベスと出会うことになる。 1.エアハート嬢の到着 物語の始まりにふさわしい、謎と驚きに満ちたドラマチックな物語。 悲劇的な結末を迎えており、エドワードは何度もこの光景を思い出すこととなる。 しかし、だからこそ今生のエドワードは、二度目のエリザベスとの邂逅を果たすことができたとも考えられる――そう思うと、希望の萌芽の見える物語であるともいえるだろう。 2.春 完璧に美しい物語。エドワード(エドゥアール)とエリザベス(エリザベト)の愛の完璧さが余すことなく描かれている。なお、エドゥアールが母から見せてもらった祖父の日記は、後の章「記憶」への布石となっている。 3.イヴァンチッツェの思い出 これまでと打って変わったミステリータッチの物語。本作のエドワードは偽名を用いているため、誰がエドワードなのか、あるいはエリザベスなのか、思索をめぐらすのが本章の楽しみ。 4.天球のハーモニー 誰もが知る女王の話。観念的な話が多く、抽象的な物語運びとなっているが、本章にどこまで入り込めるかが、エリザベスとエドワードの関係の原点を理解できるか、非常に重要なポイントだったように思う。 ↓ 「そう、私は、彼等の全てを解放したかった――彼等の魂の無垢なる部分を」 「ええ、そして、それは彼等の魂であると同時に、あなたの魂の一部でもあった。そして、それらの象徴があなたのエドワードになった」 「私の」 「ええ。だから、私たちはいつも離れている。無垢なる魂の純粋な結合はあなたの望みだった。けれど、純粋なる結合というのは常に矛盾にさらされている。あなたの魂は何者にも所有されることを望まない。誰かと結びついたとたん、たちまち濁り始め、輝きを失う。離れているからこそ純粋でいられる。ほんの一瞬の逢瀬のみがその魂を輝かせることができる」 5.記憶 予定調和の物語ではあるが、添い遂げた相手が運命の相手であると気付いたときには、エドワードはあまりにも年をとり過ぎていた。胸に病を得ていた彼が、エリザベスとともにいられた時間は、ごく僅かだっただろう。しかし最後の最後に邂逅を叶えた彼の一生は、その瞬間に輝いたに違いない。 0.プロムナード 最新の――現代の(とはいっても1978年ではあるが)エドワードとエリザベスの物語。今生のエリザベスはエドワードに関する記憶がない。だからこそ彼女は未来に向かって歩いて行くことができるのだろう。

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2021/03/20

どちらが先かは知らないけどカゲロウデイズみたいだなと思った。よくわからないしそんなに面白くもないけど平易な文だし最後まで読むのは苦痛ではない。

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2021/03/01

よく分からなかった。夢と現実、過去と現在と未来。時代を超えたロマンティックなラブストーリー?だけど私には最後まで全てが繋がることなくふわふわした感覚で終わってしまった。 ただ、ひとつひとつの場面ではその世界観に引き込まれ、不思議な尊い感じを覚え、とても読みやすく、このファンタジ...

よく分からなかった。夢と現実、過去と現在と未来。時代を超えたロマンティックなラブストーリー?だけど私には最後まで全てが繋がることなくふわふわした感覚で終わってしまった。 ただ、ひとつひとつの場面ではその世界観に引き込まれ、不思議な尊い感じを覚え、とても読みやすく、このファンタジーな世界にどっぷり入り込むことができた。 要所要所で出てくる情景の神々しい感じとか、まるで絵画のように頭に浮かんできてちょっと心地良い 色んな視点、角度から同じ場面を読める感じで読み応えたっぷり

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2020/12/30

一組の男女の魂が、時間と場所を超え、くり返し出会いつづける物語です。1932年のロンドン、1871年のシェルブール、1905年のパナマ、1603年のロンドン、1855年のオクスフォードという五つの舞台と、各章の間に置かれた「プロムナード」で展開される、1978年のロンドンでの物語...

一組の男女の魂が、時間と場所を超え、くり返し出会いつづける物語です。1932年のロンドン、1871年のシェルブール、1905年のパナマ、1603年のロンドン、1855年のオクスフォードという五つの舞台と、各章の間に置かれた「プロムナード」で展開される、1978年のロンドンでの物語からなっています。 第一話は、エアハート嬢の到着を待つ空港で、失意のどん底にあった青年・エドワードのもとに、彼の将来を知るという少女・エリザベスが現われます。 第ニ話は、何度も夢に出てきたエリザベトとの逢瀬に農園を訪れたエドゥアールの物語を、その場に居合わせた画家ジャン=フランソワ・ミレーが聞くという話。ニ人の短い逢瀬が、ミレーの晩年の作品《春》のモティーフになったという形でまとめられています。 第三話は、妻を殺害したエドワードという男を追って、運河建設中のパナマにやってきたジェフリーの物語。そこには、エドワードとの出会いを求めて、娘のマチルダに連れられてやってきたエリザベスがいました。 第四話は、処女王エリザベスの宮殿に現われた、エドワードと名乗る仮面の男の物語。「国家と結婚した」と評された彼女の「魂の無垢なる部分」は、無垢であるがゆえに、伴侶と結合することを許されません。死の間際に叶えられたほんの一瞬の逢瀬に、女王の魂はすべてを凌駕する輝きを見ることになります。 第五話は、エレンという妻がありながら、くり返し夢に現われるエリザベスという女性を追い続ける男・エドワードの物語。エリザベスのことを記したエドワードの日記を目にしたエレンは、幼いころの記憶をとりもどし、自分のほんとうの名前を思い出します。 プロムナードでは、一枚のハンカチを残して、女性記者エリザベス・ボウエンの前から姿を消してしまった大学教授のエドワード・ネイサンの物語がつづられています。 「あとがき」で著者は、男女のすれ違いを描えがいた「メロドラマ」を書きたいと語っていますが、一つの恋愛小説としてではなく、一つのモティーフでつながれた連作短編集として読んだほうがしっくりくるのではないかという気がします。

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2020/12/22

不思議な心地よい読後感。過去を行ったり来たりするストーリーはついていけないことも多かったが、それも含めて、こんなことが起きたらなあと思わせる展開だった

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2020/09/25

繰り返す一瞬の恋の物語 各編冒頭のプロムナードと絵画をモチーフとした短編で構成されており、これらを1つの共通点(『from E to E』のハンカチ)がつないでいる。 ※プロムナードは、展覧会の絵という組曲において、絵の印象を描いた曲と曲との合間に演奏されるもので、組曲全体の統...

繰り返す一瞬の恋の物語 各編冒頭のプロムナードと絵画をモチーフとした短編で構成されており、これらを1つの共通点(『from E to E』のハンカチ)がつないでいる。 ※プロムナードは、展覧会の絵という組曲において、絵の印象を描いた曲と曲との合間に演奏されるもので、組曲全体の統一と次の曲への準備が目的(らしい)

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