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真珠の耳飾りの少女 の商品レビュー

4.2

27件のお客様レビュー

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不思議な話でした。 …

不思議な話でした。 あの絵が描かれた場所 イジメにあった少女・・・全てに対して奥が深いと思いました。

文庫OFF

2024/03/18

「真珠の耳飾りの少女」トレイシー・シュヴァリエ著・木下哲夫訳、白水Uブックス、2004.04.05 278p ¥998 C0297 (2024.03.18読了)(2006.08.19購入)(2004.05.15/4刷) フェルメールの描いた絵に「青いターバンの少女」と題されたの...

「真珠の耳飾りの少女」トレイシー・シュヴァリエ著・木下哲夫訳、白水Uブックス、2004.04.05 278p ¥998 C0297 (2024.03.18読了)(2006.08.19購入)(2004.05.15/4刷) フェルメールの描いた絵に「青いターバンの少女」と題されたのがあります。この本は、その絵が描かれたいきさつを作家の想像力を駆使して小説にしたものです。 その絵をこの小説では、「真珠の耳飾りの少女」と呼んでいるので、この小説が発表された後、「青いターバンの少女」は、「真珠の耳飾りの少女」と呼ばれることが多くなったような気がします。 【目次】(なし) 一六六四年 (女中奉公)   3頁 一六六五年 (画家の手伝い) 101頁 一六六六年 (画家のモデル) 199頁 一六七六年 (画家の遺言)  253頁 謝辞 訳者あとがき  木下哲夫 Uブックス版へのあとがき ☆関連図書(既読) 「フェルメール」黒江光彦著、新潮美術文庫、1975.04.25 「フェルメールの世界」小林頼子著、NHKブックス、1999.10.30 「盗まれたフェルメール」朽木ゆり子著、新潮選書、2000.03.30 「フェルメール全点踏破の旅」朽木ゆり子著、集英社新書、2006.09.20 「フェルメール光の王国」福岡伸一著、木楽舎、2011.08.01 「フェルメール静けさの謎を解く」藤田令伊著、集英社新書、2011.12.21 出版社からのコメント(amazon)  16歳の娘フリートは、画家フェルメールの家の女中になったとき、失明した父の身の回りの世話をしていた経験を活かし、アトリエの掃除と整頓も任されることになった。そんなフリートを待っていたのは、波乱含みの人間関係だった。  子だくさんで粗忽なため、アトリエの出入りを禁じられている夫人カタリーナとの確執、気丈で抜け目ない、夫人の実母マーリア・ティンスとの駆け引き、フリートを目の敵にし、意地悪ばかりする次女コルネーリアとの諍い、贔屓の肉屋の息子ピーテルがフリートに寄せる恋慕、フェルメールのパトロンである身分を悪用し、フリートに言い寄るファン・ライフェン……。しかしある日、予期せぬ出来事が起こる。フェルメールは、フリートが色彩と構図に豊かな感性をもっていることに気づき、顔料の調合を任せる。天才画家の絵画に心服するフリートは、旦那様への思いを募らせ、2人の親密さも徐々に増していく。  そして、フェルメールがカタリーナの真珠の耳飾りをフリートに着けさせ、モデルとして絵画を描くにいたって、物語は一気にクライマックスへと突き進む……。           *  本書は、17世紀オランダ、デルフトの人びとや街の様子を、歴史に忠実に再現している。実際、フェルメールの作品、家族構成はもとより、家の所在や間取り、部屋の調度なども死後の財産目録と一致している。  巨匠フェルメールに淡い思い寄せ、名画のモデルになった少女フリートの運命は? 神秘に包まれた名画の光と影に迫り、世界で200万部を超えた、大べストセラー恋愛小説!

Posted byブクログ

2023/09/08

16歳の少女フリートは、フェルメール家の女中になるためデルフトの坊主横丁に足を踏み入れた…。 見事な情景描写に唸ってしまう。 運河に囲まれたデルフトの石畳の街を、少女と共に歩いているような錯覚を覚えた。 17世紀、オランダの有名な画家フェルメールが描いた『真珠の耳飾りの少女』か...

16歳の少女フリートは、フェルメール家の女中になるためデルフトの坊主横丁に足を踏み入れた…。 見事な情景描写に唸ってしまう。 運河に囲まれたデルフトの石畳の街を、少女と共に歩いているような錯覚を覚えた。 17世紀、オランダの有名な画家フェルメールが描いた『真珠の耳飾りの少女』から想像を膨らませて書かれた本で、今回読むのは二度目。 初めて読んだ時は、フェルメールに寄せるフリートの思いに感涙したが、今回は時代背景や当時の美術市場について知りたくなり『フェルメール 生涯と作品』を併せて読んだ。 低賃金で雇われる女中の生活や不利な立場も気になった。例えば「女中は盗癖があり、主人を誘惑する者」と当たり前に思われていたことに驚かされた。 フェルメールは、フリートを掃除係からアシスタントにした。本の冒頭シーン「フリートが調理台に種類ごとに丸く並べている野菜」を見た時から、この子には優れた色彩感覚があると気づいていたようだ。 「隣合わせにすると、色が諍いを起こします」 「光線のことでございます、奥様。拭いてしまうと、絵に違いが出るかもしれません」 「明るいけれど、決して白一色ではない。白ではなく沢山の色に見える」 そうしてフリートは、自分をモデルにして描かれる絵の中に"光の粒"が欠けていると気づくのだった。 マーリア・ティンス奥様とカタリーナ若奥様。女中のタンネケや子供たち一人ひとりの性格を見抜く力があり、家事も完璧にこなしたフリート。彼女のフェルメールへの抑えきれない思いが一粒の真珠に象徴されていたようで切ない。 狡猾なコルネーリアの頬を叩き、再び手にした耳飾りをお金に変えてしまったフリート。彼女の姿に肉屋のかみさんらしい逞しさを感じる一方で、長男の名前が"ヤン"であったと知り、また物語に引き戻されるような感覚にとらわれた。

Posted byブクログ

2021/09/06

中年の画家フェルメールと少女フリートは最初の出会いで「芸術恋」に落ちた。 タイルの絵を描き焼き付ける仕事をしていた父を持つ少女には、受け継いだ絵にたいする感性があったのである。 オランダの小さな水の街デルフト。子沢山の画家フェルメールの家に女中としてやとわれた16歳の少女フリー...

中年の画家フェルメールと少女フリートは最初の出会いで「芸術恋」に落ちた。 タイルの絵を描き焼き付ける仕事をしていた父を持つ少女には、受け継いだ絵にたいする感性があったのである。 オランダの小さな水の街デルフト。子沢山の画家フェルメールの家に女中としてやとわれた16歳の少女フリート。どのようにして絵のモデルとなったのか…。 あまりにも印象的で有名な絵「真珠の耳飾りの少女」あるいは「青いターバンの少女」は想像力をかきたてる。どんな物語も展開しそうだ。 でも、このトレイシー・シュヴァリエの作品はそういう興味を忘れさせる情熱的な物語で、後に絵が生まれたような気にさせてくれる。ストーリーが多くの人に読まれた所以。(世界200万部ベストセラー恋愛小説と帯にある) しかも相反する感想だが、読むほどにフェルメールの他の作品がイメージされ、絵解きのようでもあり、思わず画集をひもとき絵と見くらべ読んでしまった。

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2020/11/26
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※このレビューにはネタバレを含みます

フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」にまつわる小説。17世紀のオランダが舞台。既に画家として名をなしていたフェルメールの家に女中として入った16歳のフリート。奥方のカタリーナや次女のコルネーリアからは嫌われるが、同じ女中の先輩のタンネケとはなんとかうまくやっていけそう。奥方の母マーリア・ティンスは賢く、勘が鋭い人で、なんでも見抜かれている気がする。フリートの役目はフェルメールのアトリエの掃除と肉屋さんと魚屋さんに買い物に行くこと。アトリエのものは掃除の際、絶対に動かしてはならない。それが出来ることが採用の条件だった。フーリエの父親はタイル職人だったが爆発で失明してしまい、弟のフランスは徒弟としてよそのタイル工房に働きに行かされている。フーリエの賃金は今や貴重な家計の収入となっている。 当時のオランダの暮らしがよくわかり、とても興味深かった。キリスト教のなかでもプロテスタントとカトリックの違いなどがはっきりしていて、その辺りの知識が有ればもっと深く読めたのかも。絵に描かれることの意味とか。髪を隠すことの意味とか。 フーリエはフェルメールを慕っていたが、心のどこかでは諦めていて、家族の生活のため、きっと肉屋のピーテルと結婚すると覚悟していた、と思う。また、別に肉体関係はなかったけど、精神的にはフェルメールもフーリエを憎からず思っていたようなので、カタリーナとしては許せない、と思う。 それにしても、パトロンのファン・ライフェンはとんでもなく助平で、いけすかない奴だ。若い立場の弱い女性を食い物にして。フィクションとして描かれているが、さもありなんという顔つきをしている。フェルメールも嫌いだったのでは。映画を見てみたい。

Posted byブクログ

2020/11/25

フェルメールの名画「真珠の耳飾りの少女」のモデルについて、丹念な取材に基づいた創作小説。15世紀のデルフトのまちの様子からフェルメール家の間取りまで、目に見えるようです。

Posted byブクログ

2019/10/21

文字は小さいしズラーッと字が並んでいて 読みにくーい!! 時間はかかったけどなんとか読破。 後半は物語に引き込まれて ぐんぐん読めました。 フェルメールの描いた絵を頭に思い浮かべながら 読みました。 映画も観たいと思います。 最後の一文がとても印象に残りました。

Posted byブクログ

2018/08/31

フェルメールの絵の様に緻密で透明感のある文章で綴られる日常。この緊迫感はどこから来るのだろう。翻訳された方もかなりエネルギーを使われたんだろうと思います。

Posted byブクログ

2017/08/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

原本に挑戦中だが専門用語が多く、つい日本語版で読了してしまった。 主人公の少女がポーズを取らされ、どんどんあの「真珠の耳飾りの少女」になっていくところ、耳飾りをつけるところなど読んでいてどきどきする。いかにも前夜譚!といった感じで良い。 冒頭、たったの数ページの間に、主人公が(名前覚えられない)切り分けた野菜の並べ方と、その凄さに気づくフェルメールという導入、上手い少年漫画の切り口みたいで面白い。刃牙のおいおい炭酸抜きコーラみたいな(全然そんな話じゃないけど)。 もっと恋愛要素多めになるかと思ったがくどくなくて良い。この主人公、決して本人は自覚的でない上に控えめなのだがモテる。まあモテる。反感を持たれがちな設定だが賢さゆえか鼻につかない。 構成もよい。ラストの耳飾りを売るシーン、もう少し読み込んでまた感想を書きたい。

Posted byブクログ

2016/03/19

あの国のあの時代の少女、だけどオトメ心は普遍的なものですね。 物語のバックを成しているのはもちろん、フェルメールの絵画。全編に渡り、絵のような静謐なイメージが浮かんできたし、映画のような滞りなく流れるストーリーが展開されていました。

Posted byブクログ