ペスト の商品レビュー
何の変哲もない平穏な町アルジェリアの都市オランと様々な人々を突如襲うペストの不条理。対応の遅れ、都市から脱出しようとする者、デマの拡散、病床の不足、一匹の鼠の死体から始まる淡々とした物語はロックダウン下の都市をリアルに描写しています。
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3ヶ月くらいかけて読み終えた。文章の読む流れを掴むまでが難しかった〜 きっと昔の言葉使いなのと、原語じゃないからと、あと同じ人を指す言葉がいくつかあるのが難しく感じた理由 最も救いのない悪徳とは、自らすべてを知っていると信じ、そこで自ら人を殺す権利を認めるような無知の、悪徳にほかならぬのである。 ここがグサっときた。驕らず生きていきたいな〜
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フランス文学というかフランス語がもつ難解さのせいなのか、翻訳の分かりづらさなのか、それとも私との相性が良くない小説なのか、私の読解力のなさなのか、なかなか理解出来ずに読み終えてしまった。
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神が見ているから、善きことを成せば良きことが返ってくるから善きことを成すのではなく、そこに動かなければいけないという直感があるから動いてしまう、そこに人間を人間たらしめるものがある。
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コロナ禍で、似たような状況下にあったペストの物語。人々の 病気に対する精神的反応が 今も昔もさほど変わらないことが判明。
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不条理が人間にとって何を意味するのか。 世界の否定性。絶望に慣れることは絶望するよりも悪い。 人生に意味などないのか。生きる価値って?では死には価値あるの? そういう無意味さの肯定か。
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『異邦人』で有名なカミュの作品。 描かれているのは、ナチとの戦いの寓話であるとか言われていますが、いまこの時を持ってみれば、コロナとの戦いの寓話と読むことができます。 いやぁ、コロナっぽいんですよねぇ。コロナでロックアウトされた街。それを描いているように思いながら読んでいまし...
『異邦人』で有名なカミュの作品。 描かれているのは、ナチとの戦いの寓話であるとか言われていますが、いまこの時を持ってみれば、コロナとの戦いの寓話と読むことができます。 いやぁ、コロナっぽいんですよねぇ。コロナでロックアウトされた街。それを描いているように思いながら読んでいました。 ただ、カミュのせいなのか、あるいは翻訳のせいなのか、文章がちょっと読みにくい・・・。スッと話に入る込めるところと、ややこしくて話に入り込めないところと、さまざまある不思議な作品でした。
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父親の本棚から借りてきました。 有名な作品ですが内容は知らず、パニックモノかと思って読み始めたところ見事に裏切られました。 後で調べたところ不条理小説というジャンルらしいです。 人間がペストに象徴される不条理から逃れられないとき、その不条理と向き合う姿を描いたのが本書です。 私...
父親の本棚から借りてきました。 有名な作品ですが内容は知らず、パニックモノかと思って読み始めたところ見事に裏切られました。 後で調べたところ不条理小説というジャンルらしいです。 人間がペストに象徴される不条理から逃れられないとき、その不条理と向き合う姿を描いたのが本書です。 私が印象に残ったシーンはふたつ。 ある日神父が、「ペストにかかった人間は神の報いである」と説くが、その後幼子が苦しみの末亡くなったのを看取った医師が、「子供に罪はないはずだ」と信仰では救われないと確信するシーン。ちなみにその後その神父は死にました。 もう一つは、新聞記者が仕事でこの街に訪れている間にペストが発生、都市封鎖によって恋人のもとに戻れなくなってしまいます。はじめは、どんな事柄であれ個人の幸福を犠牲にすることはあってはならないという信念のもと、街からの脱出工作を試みるが、最後は、もしここで脱出して恋人のもとに帰ったとしてもきっと恥ずかしい気がするだろう、そんな気持ちでいたら彼女を愛するのにも邪魔になるだろうと、脱出を断念する告白を医師にするシーンです。 人間は、神の存在を信じずとも誠実に人々と連帯しながら不条理にあがらうことによってそれを克服できることを示したこの小説は、キリスト教信者にとっては私以上に衝撃的な本だったのではないかと思います。 人の善意の偉大さに感動しました。
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ペストによって、都市閉鎖された街の記録。 感染症によって街の人々がどのように追い込まれ、 どのように受け入れ生活していくのか。 現代のコロナと通じるものが多々あります。 ペストを傲慢な人間に対しての神からの罰だという宗教者がいても、幼い子供の死にそんな無責任なことは言えないでしょ...
ペストによって、都市閉鎖された街の記録。 感染症によって街の人々がどのように追い込まれ、 どのように受け入れ生活していくのか。 現代のコロナと通じるものが多々あります。 ペストを傲慢な人間に対しての神からの罰だという宗教者がいても、幼い子供の死にそんな無責任なことは言えないでしょう。 ペストは拍子抜けするくらいにある時あっけなく終息してくのですが、 現代のコロナもそんな風にあっけなく収束して欲しいです。 古い作品なので、文体が自分にはちょっと読みずらかった。
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読むのは比較的速い方なのに、この小説は時間がかかった。読みにくかった。心情や情景の描写が深くて、また何か暗示的なものがありそうな、要するにフラグ的な何かを見つけようとしてしまう自分もいて、飲み込むのに時間が必要な部分が多かった。 それに、読むのに時間がかかったせいか、名前と人物を...
読むのは比較的速い方なのに、この小説は時間がかかった。読みにくかった。心情や情景の描写が深くて、また何か暗示的なものがありそうな、要するにフラグ的な何かを見つけようとしてしまう自分もいて、飲み込むのに時間が必要な部分が多かった。 それに、読むのに時間がかかったせいか、名前と人物を一致させることに、いちいち労力を費やした。 コロナ禍の今だから、内容の捉え方が偏ったかもしれない。もし世の中がコロナ未経験の時に読んでいたら、また違う感想が出てきたかもしれない。 でも、読むことに意味はあった。
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