ペスト の商品レビュー
カミュといえば『異邦…
カミュといえば『異邦人』ですが。この『ペスト』も名作です。とくに、パヌルー神父の話が悲しいです。
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この本が発表された当…
この本が発表された当初爆発的な反響を呼び起こしたというのは、おそらく発表が1947年という戦争の記憶がまだ生々しい時期であったことも理由の一つとしてあるだろう。ペストが街を襲って市は閉鎖され、死者の数が指数関数的に増大していく中でペストに対する民間の連帯が生まれ、やがてペストが終...
この本が発表された当初爆発的な反響を呼び起こしたというのは、おそらく発表が1947年という戦争の記憶がまだ生々しい時期であったことも理由の一つとしてあるだろう。ペストが街を襲って市は閉鎖され、死者の数が指数関数的に増大していく中でペストに対する民間の連帯が生まれ、やがてペストが終息し市は解放される、という流れは、そっくりそのまま第二次大戦に置き換えることができる。異邦人からペストへの一番大きな変化は、その連帯性の倫理有無であるわけだが、これは解説にも書いてあったが大戦中のレジスタンス活動が大きく影響を及ぼ
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期待を軽々上回るおも…
期待を軽々上回るおもしろさ。カミュは異邦人だけではない。
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カミュの代表作の一つ…
カミュの代表作の一つ。ペストが大流行し閉鎖された町が舞台。途中で中断できないくらいのめりこんで読んでしまう圧倒的引力を持った作品。
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ペストという圧倒的暴…
ペストという圧倒的暴力に突如さらされたアルジェリア・オランの町の人々。彼らの行動を冷静に見据えた名作。戦う者逃げる者自分勝手な理由で喜ぶ者、様々な人々の生き様が繰り広げられ、感動的。
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ペストに襲われた町の…
ペストに襲われた町のパニックによる極限状況によって、そこで生き抜く人びとの友情、愛情、勇気や決断を描いたもの。
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穏やかな街が一転して…
穏やかな街が一転して、伝染病の蔓延する地域になった。隔離された陸の孤島での、人々の葛藤。不測の事態に、すぐには変わることのできない人の心理が面白い。
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カミュ著・宮崎嶺雄訳『ペスト 64刷改版 (新潮文庫)』(新潮社) 1969.10発行 2004.1改版 2020.5.20読了 カミュの著作は「不条理」という概念によって特徴付けられている。カミュは1913年仏領アルジェリアに生まれ、第二次世界大戦の恐怖の中を生きた。彼はキ...
カミュ著・宮崎嶺雄訳『ペスト 64刷改版 (新潮文庫)』(新潮社) 1969.10発行 2004.1改版 2020.5.20読了 カミュの著作は「不条理」という概念によって特徴付けられている。カミュは1913年仏領アルジェリアに生まれ、第二次世界大戦の恐怖の中を生きた。彼はキリスト教や左翼革命思想のような一切のイデオロギーを拒否し、人間の地平にとどまって生の意味を探究しようとした。 『ペスト』は、そうした彼の姿勢を背景に、「死」という不条理に闘いを挑むドキュメンタリー風の小説である。この小説は、出来うる限り主観を排除して、人間の諸相を客観的に描き出そうとしている。およそ『ペスト』というタイトルに似つかわしくない、その淡々たる筆運びによって、物語は単調に進められていく。実際、「ペストというやつは、抽象と同様、単調であった」(p132)という文まで出てくる。「不条理」とは単調なもので、人間が油断したときに全てを奪いに来る。これがカミュの一つの考え方だろう。この小説には、様々なイデオロギー、宗教、愛、法律を背負った人物が登場するが、医師リウーは、ペストと戦う唯一の方法として「誠実さ」をあげている(p245)。それは、医師リウーの場合、自らの職務を全うすることであった。これは、逃げられない「不条理」に直面した時、人はどう対処すべきかという命題に対して、一つの回答を提示している。つまり、自分を裏切らないこと。「不条理」に屈服しないことである。しかし、実際にはそれは非常な困難を伴うものである。だから、愛のために「不条理」から逃げようとするランベールや、「不条理」を迎合したコタールでさえ、医師リウーは非難することができなかった。もとより人によって誠実さの中身は異なるであろう。戦争や疫病、災害、圧政などの脅威に対して、我々が誠実さという抽象をどう具体的に表現するのか、それをカミュは問いかけているのである。 https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007452477
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ペストが大流行して閉鎖された都市で、病気と闘う一人の医師とそれを支える仲間たちの物語。 コロナの流行時のアメリカの様子を彷彿とさせる感じと表現するとしっくりくる感じがします。 当時実際に医療に携わっていた人たちは想像を絶する辛さだったでしょう。 訳が分かりにくくて、読み進めるのに...
ペストが大流行して閉鎖された都市で、病気と闘う一人の医師とそれを支える仲間たちの物語。 コロナの流行時のアメリカの様子を彷彿とさせる感じと表現するとしっくりくる感じがします。 当時実際に医療に携わっていた人たちは想像を絶する辛さだったでしょう。 訳が分かりにくくて、読み進めるのに苦労したので、没入できませんでした。 いろいろ冗長すぎて、しんどかった…。
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港町を突然襲い、人々の自由と安全を不条理に奪ったペスト。病魔だけでなく、全体主義の恐怖を暗喩しているというのが定説だが、COVIDの記憶が生々しい今読むとパンデミック時に実際経験したあれこれと怖いほど重なるエピソードの数々。
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