ゴルフ場殺人事件 の商品レビュー

3.8

71件のお客様レビュー

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2024/04/06
  • ネタバレ

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南米で財を成し、今はフランスに居を構える富豪のポール・ルノーから、身の危険を感じるので助けて欲しいとの手紙がポアロに届く。 早速、ヘイスティングスと迎うが、時すでに遅し。 敷地に隣接するゴルフ場のバンカー予定地で刺殺された姿が発見されたばかりだった。 うーん、ちょっと混み入った話が過ぎたかな。 単に誰がなんのために殺したのかわからない、みんな怪しいという構図だけならすっきり楽しめたと思うのだが、狂言疑惑?やら時間のトリック?やら過去のいわくつき事件との関係?やらでなにを巡る事件なのかの目眩しが凄まじい。 一年ちょっと前、当時小6の娘に読ませた後に、なかなかクリスティを手に取らなくなってしまったのも何となく頷けた。 ちょっと小学生には難しかったな。 それでもこの間読ませた『そし誰』では、「この人、天才」と言っていたので、クリスティにしても波や相性はあるものだと再認識。 そんな中でも、ポワロが人間猟犬と評すジロー刑事と顔を合わせる都度いちいち繰り広げる舌戦や、何と言っても恋多き男ヘイスティングスの迂闊さがやっぱり面白い。 どうしていつも君は自分の思い込みでそんなことをやらかしてしまうんだい!?といい意味で呆れ果てさせられる。 次は『アクロイド殺し』。

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2024/03/31

ポアロシリーズ2作目です。 冒頭で、ポアロがホームズの捜査方法を皮肉る場面があります。 とはいえ、ポアロとヘイスティングスのやり取りは、ホームズとワトソンのそれに似ていてコミカルです。 事件はかなり難解で、二重三重に罠が仕掛けられていますので、犯人は全く分かりませんでした。

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2023/12/28

名探偵ポアロのシリーズ2作目です。ポアロとヘイスティングズとの掛け合いが今作も面白かったです。ヘイスティングズは一見、迷走して事件を引っ掻き回しているように思えますが、物語が単調にならないような、またポアロの推理をより引き立てているキーパーソンのような役割を果たしているように思え...

名探偵ポアロのシリーズ2作目です。ポアロとヘイスティングズとの掛け合いが今作も面白かったです。ヘイスティングズは一見、迷走して事件を引っ掻き回しているように思えますが、物語が単調にならないような、またポアロの推理をより引き立てているキーパーソンのような役割を果たしているように思えました。ポアロも結構口では厳しいことを言ったりしますが、端々でヘイスティングズに対する愛が感じ取れて、良いコンビだと思います。

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2023/08/12

2004年発行、早川書房のクリスティー文庫。最後の最後まで読み手としての私が右往左往してしまう作品。長編ではポアロの思考が全くわからない私だが、今回はよりさっぱりだった。ポアロの感情もわかるのだがもう少しヘイスティングズにやさしくしてほしいかな。 あとがき:「ポアロとわたし」(...

2004年発行、早川書房のクリスティー文庫。最後の最後まで読み手としての私が右往左往してしまう作品。長編ではポアロの思考が全くわからない私だが、今回はよりさっぱりだった。ポアロの感情もわかるのだがもう少しヘイスティングズにやさしくしてほしいかな。 あとがき:「ポアロとわたし」(俳優・声優)熊倉一雄、

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2023/08/03

アガサクリスティのポアロ第二作。序盤からヘイスティングスのなぜそこまで軽い感じでのめり込めるかわからない恋ネタから始まり、第一、第二の殺人が起きる。最期の大どんでん返しは面白かった。綿密な構成で読者を見事に欺いた感じ。

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2023/07/22
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 クリスティの長編。ポアロシリーズ二作。ポアロの方針や探偵としての考え方を提示した作品。  相方はヘイスティングス。  ヘイスティングスは相変わらずロマンチストで、一種のお約束だ。再読により、ヘイスティングスのキャラクターに辟易している自分がおり、僕自身大人になったなぁと感慨に耽る。それにしても今回の彼はめちゃくちゃだが、子供を見守る様に俯瞰で見つめているポアロは大人だ。  ストーリーとして、ポアロの元に富豪のルノーから自身のことについて調査依頼が届く。ヘイスティングスと共にフランスにあるジュヌヴィエーヴ荘に訪れるが、依頼人であるルノーが既に殺害されており、ポアロは殺人事件に乗り出す。という物だ。事件はジュヌヴィエーヴ荘を中心に広がり、過去に起きた似た様な方法の殺人事件、謎の第二の死体、ヘイスティングスが運命的な出会いをするシンデレラの招待等複数の謎が混ぜ合わされて構成されている。  ポアロは人間自体が謎を解明する重要な物であると理解し、心理学的な観点と一つ一つの事実をロジカルに整理し組み合わせる事により真相を解明していくが、今回はその対比としてジロー警部が登場し、アクセントになっている。彼は猟犬の様に現場に這いつくばり様々な物を見つけて組み立てるが、ワンマン思考であり、ポアロに言わせれば想像性に欠ける。今回ポアロに打ち負かされた事で反省してくれれば良いが(笑)憎めないキャラクターだ。  ネタバレ含むが、事件について強盗殺人と見せかけて実は偽装で、過去の殺人事件をしる脅迫者から逃げる為、偽装工作していたはずが実際に殺害されてしまう。犯人がつかまり、しかしどうも犯人では無さそうな中、一人の女性が自身か殺人を犯したと告白し、物語は決着したと思っていたが。そこから更にドンデン返しがあり、ポアロが冒頭に注意していた結末になる。やはりクリスティの構成力は見事だ。  終始手に汗握り面白かったし、ジローをもう少し掘り下げて欲しかったが。やはりフーダニットに関してはクリスティはずば抜けており、真犯人の動機も納得のいく物だ。女性の恐ろしさがありありとわかる作品だ。  今作も再読により印象が変わった作品だ。以前は翻訳も古い作品だったため、イメージが違っていたのだろう。しかしヘイスティングスの挙動がいちいち邪魔に感じてまい、いつになったらポアロを信頼するのだろうと思ってしまう。一方で今回彼は結婚し、ポアロおじさんはどれだけ愛に明るい人なのだろうと嬉しく思う。

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2023/06/09

シリーズ2作目。 怪しい人がいっぱい出てくる。 ヘイスティング本当に反省しろよ。 なかなか本質がわからないように隠したトリックは見事。 愛への忠誠。 ジローも見事なかませ犬だった。 過去は変えられない。

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2022/09/24
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半分くらいまで、読んだ段階では犯人はジャックかと思っていた。 終盤になるにつれ、ベラが確実かと思ったがまさかのマルトだとは考えもしなかった。 初めにフランスに来て門をくぐる段階でポアロのマルトに対する怪しく思う描写が最後まで払拭できていない事に気づいていれば、当てる事が出来たのかと思った。 この作品も犯人を当てる事が出来なくて悔しいが、読了まで読書欲を保ち続けることが出来たので良作でした!

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2022/09/18
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ゴルフ場殺人事件 アガサ・クリスティ 名探偵ポアロシリーズ② *☼*―――――*☼*――――― ヘイスティングズ、なかなかやらかしまくり。他人を殺人現場入れてしまうとか、鍵閉め忘れるとかもだけど、シンデレラが犯人かもしれない!って思った瞬間逃がしてしまうっていう。シンデレラがよっぽど可愛かったのか。 1事件1告白みたいな、すぐ「愛してる」って言っちゃう感覚が分からないけど、ヘイスティングズは嫌いじゃない。 事件より若者の恋愛沙汰が面白かった。 愛する人が犯人かもしれないと思った時に、自分が代わって絞首刑になるって互いに思ってたわけだから、"じゃない方"と一緒になるのはちょっと考えたら変だなって、ポアロに言われるまで気付かなかった。 ジロー刑事が嫌みな感じだけど、ヘイスティングズは彼に敬意を払ってて。ジローもヘイスティングズも勘違いの気の毒な方々で、ポアロだけが正解なんだろうなと思って読んでたけど、私はそんな気の毒な彼ら以下です。 負けた掛金もちゃんと払うし悪い人ではないと思うけど、ポアロおじさんはそのお金で犬の置物を買ってジローと名付けた。 現場がオープン前のゴルフ場の隅っこって思うと、タイトルがイマイチかなぁ。 解説は熊倉一雄さん。ドラマのポアロの声の人。デヴィット・スーシェさんも独特だけど、熊倉さんの声もなかなか個性が強い。そしてまたその組み合わせが好きです。 2022/08/11 読了(図書館)

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2022/06/07

「アガサ・クリスティ」の長篇推理小説『ゴルフ場殺人事件(原題:The Murder on the Links)』を読みました。 『オリエント急行の殺人』に続き「アガサ・クリスティ」作品の「エルキュール・ポワロ」モノです。 -----story------------- 南米の...

「アガサ・クリスティ」の長篇推理小説『ゴルフ場殺人事件(原題:The Murder on the Links)』を読みました。 『オリエント急行の殺人』に続き「アガサ・クリスティ」作品の「エルキュール・ポワロ」モノです。 -----story------------- 南米の富豪「ルノー」が滞在中のフランスで無惨に刺殺された。 事件発生前に「ルノー」からの手紙を受け取っていながら悲劇を防げなかった「ポアロ」は、プライドをかけて真相解明に挑む。 一方パリ警視庁からは名刑事「ジロー」が乗り込んできた。 たがいを意識し推理の火花を散らす二人だったが、事態は意外な方向に…… ----------------------- 本作品は1923年に発表された作品で、「エルキュール・ポワロ」シリーズとしては2作目にあたるそうです。 南米の富豪「ルノー」が滞在中のフランスで殺害された事件は、20年前にパリで発生した殺人事件と、目論見や犯行内容が類似していた… その背後には、活動している同一の頭脳が隠されていると「ポアロ」は推理する、、、 その推理は的確で、世間から身を潜めていた当時の関係者が、素性や名前を変えて登場。 ■自分の存在を世の中から抹消してしまおうという目論見 ■その目論見を知り、利用しようとする女 ■恋人が事件に関わっていると誤解し、庇おうとして虚偽の証言をする男女 等が複雑に絡み合い、事件の背景が複雑化しており、ややわかり難い内容でしたが、、、 エンディングでは、それまでに張られた伏線が、「ポアロ」の解説でキレイにつながるので、すっきりしましたね。 以下、主な登場人物です。 「エルキュール・ポアロ」  私立探偵 「アーサー・ヘイスティングズ」  ポアロの友人、物語の語り手 「ポール・ルノー」  依頼人の富豪 「エロイーズ・ルノー」  ポールの妻 「ジャック・ルノー」  ポールの息子 「ガブリエル・ストーナー」  ポールの秘書 「ドーブルーユ夫人」  マルグリット荘主人 「マルト・ドーブルーユ」  ドーブルーユ夫人の娘 「シンデレラ」  アクロバット芸人 「リュシアン・ベー」  警察署長 「オート」  予審判事 「ジロー」  パリ警察刑事

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