ゴルフ場殺人事件 の商品レビュー
「アガサ・クリスティ」の長篇推理小説『ゴルフ場殺人事件(原題:The Murder on the Links)』を読みました。 『オリエント急行の殺人』に続き「アガサ・クリスティ」作品の「エルキュール・ポワロ」モノです。 -----story------------- 南米の...
「アガサ・クリスティ」の長篇推理小説『ゴルフ場殺人事件(原題:The Murder on the Links)』を読みました。 『オリエント急行の殺人』に続き「アガサ・クリスティ」作品の「エルキュール・ポワロ」モノです。 -----story------------- 南米の富豪「ルノー」が滞在中のフランスで無惨に刺殺された。 事件発生前に「ルノー」からの手紙を受け取っていながら悲劇を防げなかった「ポアロ」は、プライドをかけて真相解明に挑む。 一方パリ警視庁からは名刑事「ジロー」が乗り込んできた。 たがいを意識し推理の火花を散らす二人だったが、事態は意外な方向に…… ----------------------- 本作品は1923年に発表された作品で、「エルキュール・ポワロ」シリーズとしては2作目にあたるそうです。 南米の富豪「ルノー」が滞在中のフランスで殺害された事件は、20年前にパリで発生した殺人事件と、目論見や犯行内容が類似していた… その背後には、活動している同一の頭脳が隠されていると「ポアロ」は推理する、、、 その推理は的確で、世間から身を潜めていた当時の関係者が、素性や名前を変えて登場。 ■自分の存在を世の中から抹消してしまおうという目論見 ■その目論見を知り、利用しようとする女 ■恋人が事件に関わっていると誤解し、庇おうとして虚偽の証言をする男女 等が複雑に絡み合い、事件の背景が複雑化しており、ややわかり難い内容でしたが、、、 エンディングでは、それまでに張られた伏線が、「ポアロ」の解説でキレイにつながるので、すっきりしましたね。 以下、主な登場人物です。 「エルキュール・ポアロ」 私立探偵 「アーサー・ヘイスティングズ」 ポアロの友人、物語の語り手 「ポール・ルノー」 依頼人の富豪 「エロイーズ・ルノー」 ポールの妻 「ジャック・ルノー」 ポールの息子 「ガブリエル・ストーナー」 ポールの秘書 「ドーブルーユ夫人」 マルグリット荘主人 「マルト・ドーブルーユ」 ドーブルーユ夫人の娘 「シンデレラ」 アクロバット芸人 「リュシアン・ベー」 警察署長 「オート」 予審判事 「ジロー」 パリ警察刑事
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一作目『スタイルズ荘』に比べると、ストーリーが複雑になっている。 ポアロとジロー警部の知恵比べ、ヘイスティングスとシンデレラ、ドーブルーユ夫人とルノー氏の過去など、さまざまな筋が絡み合って面白い。
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どう見ても怪しい人物の想像を上回る過去に確実に心拍数が上がった。こういう展開好きだなあ。 いや~、面白い。
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アガサ・クリスティの2作目にして、ポアロ登場作品。他のクリスティの作品と違って尖ったところはなく、普通のミステリー小説のテイストで、普通に面白く読める印象。1点、殺人現場でのネタバラシのところは、流石にそんな偶然が重なることはないでしょ、と思ったけど。。
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暇つぶしにぴったりのライトな読み物。現場に着く前に殺人は終わっていてあまり緊張感のない捜査が続く。ホームズのワトソンと対照的なヘイスティングスの、全く紳士らしくなく、わりと下品というか人間くさいのキャラクターに引っ張られてドタバタ色が強くコメディ寄り。終盤のクライマックスもハラハ...
暇つぶしにぴったりのライトな読み物。現場に着く前に殺人は終わっていてあまり緊張感のない捜査が続く。ホームズのワトソンと対照的なヘイスティングスの、全く紳士らしくなく、わりと下品というか人間くさいのキャラクターに引っ張られてドタバタ色が強くコメディ寄り。終盤のクライマックスもハラハラドキドキよりは笑わせる感じだった。
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ポアロシリーズ二作目の作品。 非常に読みごたえのある作品でした。特に女性達の際立つ心情が印象的です。女性に翻弄されるヘイスティングズの活躍が面白い作品でもあります。
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ポアロもの。 フランスに滞在する富豪のルノー氏から、助けを求める手紙を受け取ったポアロは、ヘイスティングズと共にルノー氏の滞在する邸へ向かいます。ところが、ルノー氏は既に殺害されていて・・・。 事件解決に乗り出すポアロと同時に、パリ警察のジロー刑事も捜査を開始します。 バチバチ火...
ポアロもの。 フランスに滞在する富豪のルノー氏から、助けを求める手紙を受け取ったポアロは、ヘイスティングズと共にルノー氏の滞在する邸へ向かいます。ところが、ルノー氏は既に殺害されていて・・・。 事件解決に乗り出すポアロと同時に、パリ警察のジロー刑事も捜査を開始します。 バチバチ火花を散らすポアロとジローですが、二人の目の付け所が対照的で、まあポアロ圧勝といったところです。 ルノー氏の近所に暮らす美人母娘や、冒頭でヘイスティングズが出会った謎の娘、そして過去の事件も絡んできて二転三転する展開に目が離せません。 後半では、ヘイスティングズの恋ゆえの暴挙もあり、タイトルは地味な本書ですが、何気に盛りだくさんな内容となっております。 とりあえず、ポアロものを読むときは、ヘイスティングズに対して寛容な気持ちでいることが良いと思った次第です。ねぇ、モナミ。
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ポアロシリーズ第2作目。ムッシュ・ルノーから助けて欲しいという依頼。ポアロとヘイスティングスがルノーに会いに行くが既に殺害されている。さらに翌日隣のゴルフ場のバンカーで謎の男の死体が発見される。この作品では過去のベロルディ事件と様相が似ているところをポワロが気付き核心に迫っていく。犯人らしい人物が変わりまくる展開で目がまわるが、最後は動機が金であり、真の愛により犯人が除外される。ルノー夫妻、ルノーの息子とベラ、ヘイスティングスとシンデレラ、それぞれの真実の愛を見極めることが今回のポワロ作品の鍵だった。
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今回は、登場人物のドロドロの人間模様がまざまざと描かれていました。 ベラとジャック、そしてルノー夫妻、どちらも互いを深く愛していて、これはひょっとしてミステリじゃなくてメロドラマだったの?と錯覚してしまいそうでした。 逆に、お金目当てに殺人まで犯すほど、冷酷になれるドーブルーユ親子は末恐ろしすぎますね… ヘイスティングスのロマンチストぶりも見ていて楽しく、読んでいてこちらが照れてしまうほどでした。
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