ゴルフ場殺人事件 の商品レビュー

アガサ・クリスティ(著者),田村隆一(訳者)

2019/05/02

ヘイスティングズ、恋に彷徨う。

全部読んで、ゴルフ場あまり関係なくないか、というツッコミは野暮なのだろう。ポアロが手紙で呼び出されてフランスに向かったが、依頼人は殺害されていた。もちろんポアロは謎解きに協力するのだが――。

ヘイスティングズが出会ったシンデレラ嬢がポイント。どうやって再登場するのか、どういう関わり方をしてくるのか、気にしながら読んだ。ヘイスティングズは、こういってはなんだけど、チョロい。若い女性が出てきたら簡単にやられてしまう。今回は上手く働いたけれど。ワトソンも途中で妻帯者になって、いつしか別れていたような気がしたけど、ヘイスティングズも同じ運命をたどるのだろうか。

2019/03/07

原題も"The Murder on the Links"なんだけど、
ゴルフはストーリーには全然関係ない。
読み始めた時は気がつかなかったけど、真犯人は微妙に
見たことあるようなないような…って他の作品かも。
正直驚いたのは最後の(殺人とは直接関係ない)オチ。
やっぱり順番に読むべきだなあ、と。

2018/08/10

フランスに滞在する富豪ルノーが、ゴルフ場で
何者かに刺殺された。ポアロが事件を
担当することになるが、パリ警察の名刑事ジローも
捜査を開始する。ふたりは、知恵比べをしながら
調査をしてゆくことになるが、まもなく
富豪殺しと同じ凶器で浮浪者が殺害される事件が
発生した。はたして、両事件に関連はあるのか？

2017/02/02

私はアガサ・クリスティ研究者ではないので断言はできないけれど、ポアロシリーズの中ではあまり聞いた事のないそれほど有名じゃない作品だろうと思うのですが、複雑な人間関係と入り組んだ謎、思いもよらないどんでん返しと、かなり面白かったです。しかし、しかし！ヘイスティング、君って…（苦笑）

2023/09/17

ヘイスティングズが結婚する話である。女性が魅力的に書かれているなあと思った。パリの刑事ジローについては、ちょっとイジワルな描き方じゃないかと思う。どんでん返しが何度もあり、読み物としてはなかなか飽きさせない作りになっている。あまり注目されないような気がするが、傑作にはちがいないと思う。「灰色の脳細胞」は「スタイルズ荘」では一回しかでてこないが、「ゴルフ場殺人事件」では、たびたびでてきて、ジローの物証主義とポワロの心理主義の対決のキーワードになっている。

2016/02/09

最初は単純な殺人事件で登場人物もそう多くなく、分かりやすそうだったのですが、途中から登場しない重要人物がむくむくと幅を利かせ始め、さらに通りすがりのキャラクターが実は関係していたり、さらには犯人決定～！となったと思ったらどんでん返しあり、ちょっとネタバレで一人二役ありで、後半からはちょっと登場人物の関係がからまってしまいました。

特に、あれ？だれだっけと、カバー折り返しの主な登場人物に記述されていない登場人物が何やらあやしげになってしまったので、この人ってなんだったんだっけ？とページを何度も戻りました。

これは間を開けて読んだ私も悪かった。人物を見失わないために、推理小説は一気読みが基本ですね。目指せ、クリスティ、コンプリート！

2015/08/08

ポワロシリーズ。ちょっと人が混在してしまって、誰が誰でどうなって、誰が悪くてっていうのが混乱してしまった。
まさかの恋愛展開もあり、話がポンポン飛んだ。

2015/07/23

ポアロの長編シリーズ第２弾です。

旅行先で、

「読む本がない」

と言った人がいたので、この本を読ませたら、ポアロがでてきたぐらいで、

「ポアロ、イヤな奴だ……」

といって、本を返してきました。
たしかに、そんな感じ。まあ、クリスティですら、はじめのうちは、ポアロ、あんまり好きでなかったそうですから……。

わたしは、地道な捜査も大切だと思います。

2015/06/05

小粒な事件に20年前の殺人事件を絡ませ、それを解くことによってもう一つの殺人事件が発生するという凝ったプロットは流石クリスティと言ったところですが、早い段階で明かされるトリックは特筆すべきものはありません。
また、最後の大団円は感慨深いものがありますが、シリーズの2作目にこれを持ってくるのは勿体無い気がします。ある程度円熟味を増した時期に用いられていれば、本作はもっと評価されていたのではないかと思います。

2015/03/15

一気に読んでしまった。今更だが、アガサ・クリスティーって面白い。ルノー氏がコンノーだということはなんとなく察することができたが、犯人となるとお手上げ。でも、ヘイスティングスの推理が的外れなのは、分かったよ。なんて不憫…。