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グラスホッパー の商品レビュー

3.6

502件のお客様レビュー

  1. 5つ

    81

  2. 4つ

    169

  3. 3つ

    183

  4. 2つ

    36

  5. 1つ

    6

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2021/01/31

初めての伊坂幸太郎作品。 普段意識していない裏の世界のお話。 3人の視点が切り替わりつつも同じ時系列で進んでいるため読み進めやすい。 妻の復讐のため裏社会に足を踏み入れた鈴木 会う人を自殺させる"自殺屋"の鯨 刃物を操り殺害の仕事を請け負う蝉 そして押し屋を疑...

初めての伊坂幸太郎作品。 普段意識していない裏の世界のお話。 3人の視点が切り替わりつつも同じ時系列で進んでいるため読み進めやすい。 妻の復讐のため裏社会に足を踏み入れた鈴木 会う人を自殺させる"自殺屋"の鯨 刃物を操り殺害の仕事を請け負う蝉 そして押し屋を疑われる槿(あさがお) 途中からそれぞれ己の目的、復讐のためにやがて同じ人物を追い始め、交わって対決する様も面白い。 最後どうなるんだろう?と中盤から後半にかけてはスピード感良く読み進められる作品。 伊坂作品以外の読みやすいかった。もっと明るい話もあるのかな?

Posted byブクログ

2020/09/27

「昆虫って何種類いるか知ってますか?」「百万種類ですよ。種類だけで。で、新種が見つかります。未知のものを含めれば、一千万種類はいるんじゃないか、と言う人もいますよ」 自分の周りに知らない世界が無限にあることをわざわざ昆虫の世界で表現しているのに笑ってしまう(蟬が登場しているから...

「昆虫って何種類いるか知ってますか?」「百万種類ですよ。種類だけで。で、新種が見つかります。未知のものを含めれば、一千万種類はいるんじゃないか、と言う人もいますよ」 自分の周りに知らない世界が無限にあることをわざわざ昆虫の世界で表現しているのに笑ってしまう(蟬が登場しているからであろうが)。でも、自分の住むこの世界にも殺し屋の世界が当然に含まれているかと思うと笑ってはいられない。 殺し屋の物語であるが、それぞれの登場人物が、特徴的で少しボケているため憎めず、重く感じない。また、殺害方法が、専門に分化されていて、殺し屋界隈では名が通っていて確立したステータスを有しているのだが、私の住む世界とはあまりにも異なるため、別の社会として切り離してしまっているせいで本作に恐怖感をいだくことがなく、逆に次の展開に関心を持って読み進めることができる。 本作は、鈴木、蟬、鯨を語り手として、交互に話が進み最後に3人がつながる。 元教師の素人・鈴木が妻が殺された復讐のためにその犯罪者がいる殺し屋の世界に潜入することから物語が始まる。しかし、この復讐を計画する鈴木という男は、お人好しで、少し間抜けな設定である。とてもじゃないけど、彼に復讐計画は立てれないし、まかり間違っても復讐が成功するはずはないだろうと思ってしまう。しかも、そもそもこんな世界にこの一般人がどうやって入り込めたのか、不思議に感じ、少し無理があるようには感じたものの、一般人が殺し屋とどのように関わって、復讐を成し遂げるのか、成し遂げはしたものの鈴木も最後には亡くなるのか?と思い巡らせて読むことができた。いずれにしても殺し屋・蟬と鯨が鈴木にどのように関わっていくのかが本作のキーであると考え読み進める。 鈴木は妻を『フロイライン(令嬢)』という非合法な会社の社長の息子・寺原長男により殺害される。復讐のためにこの会社の契約社員として潜入した鈴木であったが、会社には復讐目的で入社したことがバレており、上司の比与子に誘拐してきた男女を殺すように試されている。その時、目の前で復讐のターゲットである寺原長男が誰かに押されたはずみに車に轢かれるのを目撃する。そして、鈴木は、この『押し屋』を追うように指示される。 人を自殺に追い込むことが専門の殺し屋・鯨は、政治家・梶から秘書を自殺させるように依頼を受けるが、秘書を、自殺させる依頼をしたことがバレるのを恐れて、梶は岩西に鯨の命を狙うように依頼するが、蟬が来る前に梶を自殺させる。そして鯨の殺害するはずだった蟬を確認するために岩西を自殺に追い込んだ後、蟬の向かっている場所に向かう。 蝉は岩西の受ける殺人依頼に従う殺し屋で、ターゲットをナイフを使い容赦なく斬り殺す専門である。 蝉は鯨の殺害を岩西を通じて梶から依頼されるも約束の時間に遅刻してしまう。この間に梶は、鯨によって自殺に追い込まれてしまい、依頼を遂行することができなかった。 それを寺西から責められることを恐れ、押し屋の正体を知る鈴木を令嬢から横取りすることで手柄を立てようと目論むが、この安易な考えが、私の持つ蟬のイメージらしくてよかった。 こうしてバラバラだったはずの三人の思惑が交差し、繋がっていく。 また、「鯨」、「蝉」という名前とその体格、性格が一致しているのは、作者の意図であろうが、そのため、当時人物をイメージすることが容易であった。 そして、影の主人公・槿も『押し屋』であり個性的なキャラクターだが、名前に一致しているかどうかは別として、なんとなく善人のように見えてします。 少々無理を感じる設定と、面白くしようとして意味がわからない場面があるにしても、登場人物の個性的で憎めないキャラクターと展開のテンポの良さに、あっという間に読んでしまった。

Posted byブクログ

2020/09/05
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※このレビューにはネタバレを含みます

マリアビートルを先に読んでしまって、からの、グラスホッパー。正直退屈だった…怒涛の展開というものがなく、何となく想像できてしまう結末。マリアビートルではほとんどの登場人物に対して好感を持ちながら読んでいたが、グラスホッパーでは…うーん。。 主人公(なのかな?)である鈴木についても、妻の復讐をするに仕切れないお人好しなのだろうけど、そこまで人情が伝わらないくて共感できず、、淡々と話が進んでいく感じがした。きっとマリアビートルと比べてるからだな。

Posted byブクログ

2018/12/16

再読。やっぱりAXよりも好み。登場人物、描写、伏線回収、どれを取っても流石です。実はマリアビートルは未読でしたが、改めて読んでみたくなりました。

Posted byブクログ

2018/12/09

人がばったばったと死んでいく。 伊坂幸太郎は会話がおもしろいのに、この話の会話文はそれほどおもしろくなかった。 でも、展開の先は読めなくて、この先どうなるのだろうとドキドキした。

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2018/10/19

う〜ん、リアルな殺人現場 自殺を促す鯨 ナイフの使い手、蝉 交差点で押して人を殺す押し屋 一般人の鈴木

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2018/06/27

少し前に読んだ伊坂幸太郎さんの作品「AX」と同じ殺人者シリーズの「グラスホッパー」を読みました。 二人の殺人者 「鯨」と「蝉」 亡くなった妻の復讐のために行動する 「鈴木」 他にもいろんな殺人者、悪い奴、闇の世界の人々が出てきますが、個人的には「鯨」推しですね。 「罪...

少し前に読んだ伊坂幸太郎さんの作品「AX」と同じ殺人者シリーズの「グラスホッパー」を読みました。 二人の殺人者 「鯨」と「蝉」 亡くなった妻の復讐のために行動する 「鈴木」 他にもいろんな殺人者、悪い奴、闇の世界の人々が出てきますが、個人的には「鯨」推しですね。 「罪と罰」を暗記するぐらい愛しており、屈強な肉体を持ちながらもその存在だけで相手を自殺に追い込む殺人者、、、渋すぎる。 ストーリーはそれぞれの登場人物の視点が順番に切り替わりながら進み、やがて絡み合い、そしてエンディングへ向かうという構成。 伊坂幸太郎らしく伏線が色々と張り巡られており、そして温かく(?)終わります。 次はマリアビートルだな! あ、あとこのグラスホッパーは映像化されてるらしいので、そちらもみてみようと思います。

Posted byブクログ

2018/06/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久しぶりの再読。 伊坂さんの殺し屋シリーズは好き。 陰惨になりがちなシーンも淡々と、時に飄々と滑稽に描いてくれる。 妻の復讐のために怪しい会社で働く鈴木、自殺屋の鯨、殺し屋の蝉、押し屋の槿。 蝉なんてとてもチャーミングで魅力的なのに、こんなにアッサリと切り捨てるのが伊坂さんらしい。 ただ今の作品と比べると色々勿体ないところもある。 スズメバチの名前に最近の作品との繋がりかと反応したが、違っていた。

Posted byブクログ

2018/04/24

妻を殺した男に復讐するために立ち上がった男が予想外の事態に遭遇し、翻弄されていく話。今まで読んだ伊坂幸太郎作品とはテイストが違う感じがした。

Posted byブクログ

2017/12/29

鈴木,鯨,蝉の3人が繰り広げる奇妙な物語だが,やたらと人が死ぬ.フロイラインという会社を岩西がやっているが,その社員の比与子の命令で鈴木は非合法な仕事をやっている.鈴木は妻が岩西社長の馬鹿息子に妻を殺されその復讐で入社した.蝉は一家全員を殺す係,鯨は自殺をさせる係.馬鹿息子が事故...

鈴木,鯨,蝉の3人が繰り広げる奇妙な物語だが,やたらと人が死ぬ.フロイラインという会社を岩西がやっているが,その社員の比与子の命令で鈴木は非合法な仕事をやっている.鈴木は妻が岩西社長の馬鹿息子に妻を殺されその復讐で入社した.蝉は一家全員を殺す係,鯨は自殺をさせる係.馬鹿息子が事故で死ぬが,交差点で誰かに押されたようだ.その押し屋をめぐって話が展開する.鈴木が押し屋らしい人物を尾行して,住処を突き止めるが,意外な顛末が控えている.3人の話が次第に絡み合ってくる過程が楽しめた.

Posted byブクログ