グラスホッパー の商品レビュー

伊坂幸太郎(著者)

2012/07/04

「グラスホッパー」
「復讐を横取りされた？」元教師の鈴木は妻を殺した男に復讐する為に生きてきた。しかしどうだ？その憎き外道は鈴木の目の前であっけなく車に轢かれてしまった。どうやら復讐を奪った男は「押し屋」と呼ばれる殺し屋らしい。鈴木は正体を探る為、そして復讐後の行き方を見つける為に押し屋を追う。一方自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの殺し屋・蝉も押し屋を追い始める。其々の思惑のもとに・・・。「鈴木」「鯨」「蝉」の3人の思いが交錯する時、物語は動き出す。

「グラスホッパー」は3人の登場人物が交互に語り手を務める多視点の一人称小説です。そしてこの「グラスホッパー」はハードボイルド小説です。その根拠は描写。この小説のメイン3人のうち2人は殺し屋であるので、殺しの場面で彼らが活躍することが多いです。その際の彼らの体の動きや殺される側の体の描写が凄まじい。

単に人間を殺すのではなく破壊するような描写がもくもくと描かれています。そして恐らく読者が感情移入をする鈴木がその殺し場面を見ています。その鈴木視点の殺しの描かれ方もまた破壊的。また他にも様々な描写が入っています。特に虫の描写が多くて、それが事件真相の鍵となっていたりでなかなか面白かったです。

しかし、個人的に最後鯨は何故ああなったのか？気になります。最後は鯨の視点をもう1つ足して欲しかったです。恐らく鯨の特殊体質での苦しみ、清算、があのような形で出来たということなのだろうかと少し思いますが、あれでは清算になっていないような気がします（押し屋との絡みを鯨に挙げて欲しかった）。また蝉は最初から最後までしっかり役割を全うしていました。最後の登場の仕方もなかなか良かったです。

この3人は其々思いや衝動に駆られているという点で共通しています。彼らが各々の思いや衝動から脱出しないといけなかったという点は殺し屋であるかそうでないかは関係なかったと。個人的には鈴木の脱出は良かったと思います。あれで全てが清算されたわけではないが、それでも確実に前進に繋がったと。

しかし殺しを依頼するのが政治家ばかりという点が怖いｗ

2012/07/04

三人の殺し屋と一人の復讐者の運命が交錯するお話。
伊坂さんの作品にしては、ちょっと暗すぎるかなぁ(^-^;　絶望感たっぷりで、読んでて気が滅入る所もありました。
でも最後にはほんの少し救いがあって、そこだけは良かったです。

2012/07/04

料理自体はすごく美味しいのに、盛ってある器や皿が残念というか趣味が悪いというか。話はおもしろかったんですが、いまいちスッキリはしない読了感ですね。

2012/06/19

２つめの伊坂作品

なぜかこれの前に読んだ、ラッシュライフと内容が混同してる。これは殺し屋の話。

2012/06/10

自分の読む時期が良くなかったのか、いまいちだった。
殺し屋があるのだとしたらいろいろな種類があって大変だなー。

2012/06/08

人を殺す場面の表現が具体的すぎて気持ち悪かった・・・。
今まで伊坂幸太郎作品はいくつか読んできたけどこの作品が今のところ一番苦手かも。

2012/05/28

5月の18冊目。今年の72冊目。

連続して伊坂幸太郎さんの本を読みました。面白かった！この本好きです。ストーリーは主要キャラ3人のそれぞれの視点から語られます。内容は「おー」と思いました。読み終わった後、久々にブルブルっときましたね。おすすめの1冊です。

2012/05/22

妻の復讐に燃える男、上司とのわだかまりがある殺し屋、罪悪感を抱える自殺屋、そして、なごやかな家族のある押し屋。
四人の行動が絡まる伊坂幸太郎らしいミステリーだった。
自分は押し屋をめぐる環境と、自殺屋が抱える状況が好きだったが、全体的に急ぎすぎてる印象。そのわりにハラハラする部分も少なくイマイチ。
鯨の最後なんかはもうひとひねりって感じになる。

2012/05/22

主人公の男が復讐するために、怪し気な会社に入り、殺し屋達の騒動に巻き込まれていく、というストーリー。三人の男の視点が有って、面白い。最初は接点のない三人が絡んでいくとついに物語が動いたな、と感じた。伊坂さんの小説に出てくる登場人物は何処か変わっていて、愛しい。憎めない。映画を見ているような気分になり、映画になったら面白そうな作品だ。

2012/05/22

マリアビートルを読んだので、これの続編？というので　続けて読もうと・・・鯨の最後なんとかなりません？