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ぶらんこ乗り の商品レビュー

4.1

523件のお客様レビュー

  1. 5つ

    196

  2. 4つ

    162

  3. 3つ

    106

  4. 2つ

    20

  5. 1つ

    4

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2020/06/17

ひらがな多めで読み難いなぁ〜と思ったけど気付いたら慣れてた。ひらがなの文章が小学生の弟の可愛い感じが凄く伝わって来た。 絵ハガキの弟の優しさ、お姉ちゃんが本当に好きだったんだなー。 弟の動物の話は、だいぶ信じてしまってかなり衝撃を受けた。読みながら調べてしまうほど…。あーびっくり...

ひらがな多めで読み難いなぁ〜と思ったけど気付いたら慣れてた。ひらがなの文章が小学生の弟の可愛い感じが凄く伝わって来た。 絵ハガキの弟の優しさ、お姉ちゃんが本当に好きだったんだなー。 弟の動物の話は、だいぶ信じてしまってかなり衝撃を受けた。読みながら調べてしまうほど…。あーびっくりした。 弟はどこへ行っちゃったんだろう…。

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2020/06/09

声を失った(正確には失ったわけではない)弟と、仲良しの姉の物語。動物の考えていることがわかり、それをもとに空想の物語を作る弟。姉が笑ってくれることが最大の幸せで自分を差し置いていろいろな行動に出る。なんということもない平坦な文章なのだが、なぜか不安と期待(のようなもの)を同時に感...

声を失った(正確には失ったわけではない)弟と、仲良しの姉の物語。動物の考えていることがわかり、それをもとに空想の物語を作る弟。姉が笑ってくれることが最大の幸せで自分を差し置いていろいろな行動に出る。なんということもない平坦な文章なのだが、なぜか不安と期待(のようなもの)を同時に感じる。タイトルのブランコというのはうまくつけたなあと思う。前に行ったり後ろに戻ったりしながら、最後は必ず元の場所に戻る。この不安定さと固定的な性質の両面が同居するのが、人間関係ということか。

Posted byブクログ

2020/05/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

こういう懐古する系のお話は本当に弱い。泣いた。弟が姉をつなぎとめるために絵葉書を書いてたんだね。世界一のぶらんこのりがこちら側にかえってきますように。

Posted byブクログ

2021/09/17

いしいしんじさん、「トリツカレ男」と「プラネタリウムのふたご」以来久しぶりに読んだのです… あーもー、これは好きなやつだなあと最初の3ページくらいでわかる…。 小川洋子さんとも通じるんだよねえ。こう、静かな語りとどこか外国の童話のような世界。なんていうか、黒電話を使ってて、出窓の...

いしいしんじさん、「トリツカレ男」と「プラネタリウムのふたご」以来久しぶりに読んだのです… あーもー、これは好きなやつだなあと最初の3ページくらいでわかる…。 小川洋子さんとも通じるんだよねえ。こう、静かな語りとどこか外国の童話のような世界。なんていうか、黒電話を使ってて、出窓のある洋館に住んでいて、肉屋で夕飯用の肉を買うような。 賢い弟とそれを見守る姉、両親、おばあちゃん、犬の家族。 母は画家、父は額縁職人。それぞれ個性的だけど愛し合って暮らしている家族。 いやほんとね、前も思ったけど、いしいさんの物語は繊細なだけにこう、薄氷の上に立ってるような危なっかしさが漂ってるというか、いつ大きな不幸が襲ってきてこの登場人物たちのささやかなしあわせが踏みにじられてしまうんだろう、みたいな怖さがずっとあるんだよな… だけど、あ〜〜〜後半のほう、そうだったのか〜〜〜って畳み掛けられてきてずっと泣く。 長い詩のようにうつくしい物語なんだけれども、小説としての伏線がいくつも張られてたって最後に気付いてにウワーーーッてなりました。 良かったー。良かったー。 ひやひやしたけどハッピーエンドで良かった…

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2019/09/22

あまり好みの世界観では無かったかな。 ブランコ乗りを弟の人生に例えて、姉の立場から見守っているが、頭脳明晰・いたずらに・動物の意思が汲み取れる・様々な弟の個性が同一人物に思えなかった。だから最後まで物語に入りきれなかったのかな。

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2018/12/05

動物がいっぱい出てきて不思議でゆるっと可愛くてユーモラスなのに、やんわり不穏な空気がずっと漂ってるお話。悲しいことは悲しくて、残酷なことは残酷で、全然シビア。それでも、出て来る登場人物と文章のタッチが優しくて愛しかった。あったかい余韻が残る終わり方。すごく好き。

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2024/03/15

自己で声をうしない、動物たちのことばを理解することができるようになった弟と、彼ののこしたノートに記されているいくつもの物語をたどる姉をえがいた作品です。 著者はしばしば、「物語作家」ということばで紹介されることがあります。本書でも物語の美しさにひたる歓びを読者にあたえてくれます...

自己で声をうしない、動物たちのことばを理解することができるようになった弟と、彼ののこしたノートに記されているいくつもの物語をたどる姉をえがいた作品です。 著者はしばしば、「物語作家」ということばで紹介されることがあります。本書でも物語の美しさにひたる歓びを読者にあたえてくれますが、それだけではなく、いろいろな読みかたに開かれている小説です。 本作は、死んでしまった弟がのこしたノートを姉が受けとることからはじまります。そこに記されている物語は、弟が動物の語る声に耳を傾け、聞きとったものとされています。そして本書の終わりのほうでは、飛行機の事故に遭いもはやこの世にはいなくはずの両親からの手紙がとどけられます。これらのことから明瞭にうかがえるように、本作はメタ物語的なモティーフを含み込んでいる小説だといえるでしょう。 いうまでもなく、ミステリにおいてこうしたメタフィクショナルなモティーフは自覚的に追求されてきました。しかし、それらの試みは現在、袋小路に入り込んでしまっているのではないでしょうか。佐藤友哉までもが民俗学的な想像力に「物語」を開放する可能性を求めたのは、個人的にはこうした主題からの明らかな後退であるように思えます。 これに対して本作は、「他者」や「異界」からの呼びかけを聞きとることに物語の「起源」を求めようとしてはいないといえるでしょう。たしかにそれらの物語は、動物や死者、エクリチュールなどのかたちで姉のもとにとどけられているのですが、「他者」や「異界」へと遡行するわれわれの試みは、それらの物語が相互に嵌入しあうような作品世界のなかに巻き込まれていくことになります。

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2018/10/18

動物好きでお話しを読むのが大好きだった子供のころの感覚がよみがえる。 「わたしたちはずっと手をにぎってることはできませんのね」 「ぶらんこのりだからな」 だんなさんはからだをしならせながらいった。 「ずっとゆれているのがうんめいさ。けどどうだい、すこしだけでもこうして」 と手を...

動物好きでお話しを読むのが大好きだった子供のころの感覚がよみがえる。 「わたしたちはずっと手をにぎってることはできませんのね」 「ぶらんこのりだからな」 だんなさんはからだをしならせながらいった。 「ずっとゆれているのがうんめいさ。けどどうだい、すこしだけでもこうして」 と手をにぎり、またはなれながら 「おたがいにいのちがけで手をつなげるのは、ほかでもない、すてきなこととおもうんだよ」 「本気のさよならはいなくなった人をちょうどいいところへぶら下げる。

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2018/05/12

何故だか心に突き刺さる… 誰よりもぶらんこが上手だった弟、こちら側とあちら側を行ったり来たりしていた弟、誰よりも賢くて特別でお姉ちゃんが大好きで、ずっと孤独だった弟

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2019/02/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

意外とハードなできごとが多い。 最初はちょっとイヤな気分になるところも… でも、ひとつひとつの表現が可愛らしくて好きだった。 ひらがな混じりの文が、句読点の使いかたが、丁寧に感じられて全体的にやさしい雰囲気だった。 さよならの理解の仕方、納得の仕方がいい。 自分なりの考えを見つけることは大切。自身の1番の救いになると思う。 本気のさよならはいなくなったひとをちょうどいいところへぶらさげる 弟の孤独は、ひとりになったことで癒されたのかな

Posted byブクログ