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ぶらんこ乗り の商品レビュー

4.1

523件のお客様レビュー

  1. 5つ

    196

  2. 4つ

    162

  3. 3つ

    106

  4. 2つ

    20

  5. 1つ

    4

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2023/02/10

何かを掴もう 作家の言いたいメッセージを。社会に対しての叫びを聞こうと その中で私と社会の向き合い方を知ろうとしていた いしいしんじの 書く言葉は、もっと根源的で優しくてなんだか ずっと昔に持っていたもののように感じた 答えがないことの面白さ 正解に当てはめようとする読書ばかり...

何かを掴もう 作家の言いたいメッセージを。社会に対しての叫びを聞こうと その中で私と社会の向き合い方を知ろうとしていた いしいしんじの 書く言葉は、もっと根源的で優しくてなんだか ずっと昔に持っていたもののように感じた 答えがないことの面白さ 正解に当てはめようとする読書ばかりだったので 逆に正解が見えなくてとまどった けど、私自身の心の声もっと聞きたいな

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2022/10/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

       -20090131 ぶらんこが上手で、指を鳴らすのが得意な男の子。声を失い、でも動物と話ができる、作り話の天才。もういない、わたしの弟‥。ミレニアム2000に誕生した物語作家の、奇跡的に愛おしい長編メルヘン。

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2022/04/12

昔の思い出を弟の日記?お話をもとにたどっていく。 死ぬこと、死に対して向き合うことを示してくれます。 弟の話はひらがなが多く優しい印象を受けますが、幼い子供がこれを書いてる思うとなかなか恐ろしいです。 時間が経ってまた読み返したら、違う視点でこの作品を読める気がします。 折を見て...

昔の思い出を弟の日記?お話をもとにたどっていく。 死ぬこと、死に対して向き合うことを示してくれます。 弟の話はひらがなが多く優しい印象を受けますが、幼い子供がこれを書いてる思うとなかなか恐ろしいです。 時間が経ってまた読み返したら、違う視点でこの作品を読める気がします。 折を見て読み返したい本です。

Posted byブクログ

2022/04/10

ずっと、弟が死ぬのかと思ってた。 冒頭から姉の懺悔というか後悔が多かったから。 そんなことはなかったし、そんなに浅いことじゃなかった。 おばあちゃんの死から逃げるな、向き合いなさいはだいぶ応えたし象のローリングは未だに怖くて調べられてない。あやふやで不確かな世の中ででも時たま手...

ずっと、弟が死ぬのかと思ってた。 冒頭から姉の懺悔というか後悔が多かったから。 そんなことはなかったし、そんなに浅いことじゃなかった。 おばあちゃんの死から逃げるな、向き合いなさいはだいぶ応えたし象のローリングは未だに怖くて調べられてない。あやふやで不確かな世の中ででも時たま手を握れればいいじゃないかと、いしいしんじさんは誰かを励まそうとしてくれてたんかな。

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2022/06/28

とても良かった。 全体的にふわふわとした独特な世界観で、浮遊感を感じる作品だった。平仮名が多く、一見児童書のような優しさがあるけれど、もっと覗いてみれば、切なくて哀しい孤独感が漂っている。 言葉にするのが難しい作品。そっと寄り添ってくれているような優しさと、ふっと遠くへ行ってしま...

とても良かった。 全体的にふわふわとした独特な世界観で、浮遊感を感じる作品だった。平仮名が多く、一見児童書のような優しさがあるけれど、もっと覗いてみれば、切なくて哀しい孤独感が漂っている。 言葉にするのが難しい作品。そっと寄り添ってくれているような優しさと、ふっと遠くへ行ってしまうような怖さを同時に感じた。 「あっち側」と「こっち側」、弟が何度もそう表現することで、明確にその世界が分けられているように見えるが、私はそれにより、その世界の境界がどんどん曖昧になっていった。それは私にとって怖くもあり、温かくもあった。 弟は声を失い(実質的には)、しかし動物と話すことができる。その「動物と話す」というのも、動物たちが語りかけてくるのを根気よく待ち、動物から伝わってくる「ふるえ」からなんとか自分の言葉を探す。 「あっち側」でも「こっち側」でも完璧にその世界に統合できない弟が、ぶらんこに乗ってあっちにいったりこっちにいったりしながら必死に世界と繋がろうと、世界に自分を溶け込まそうとしているところが、見ていてとても痛々しく、愛おしい。 誰といてもいつも孤独で、世界を曖昧にいったりきたりしている弟は、本当は誰よりもこの世界の全てを丸ごと愛しているのだと思う。 読んでいくうちに、この物語、言葉のひとつひとつ、物語に出てくるもの、人、動物、全てに愛しさが溢れてくる。泣きそうになっても、それが愛しさからか、哀しさからか、切なさからか、あるいはそれら全てが混ざり合ってくるものなのか分からない。この何とも言えない感情を言葉にできないのがもどかしい。それでも、この本を読みながら感じた自分の感情の全てを大切にしたくなる。 この作品の良さを言葉で表現するのは非常に難しいと思う。いしいしんじさんの独特の世界観が滲み出ていて、まだあまり掴めていない部分も多いけれど、その掴みどころのなさもまた良い。 改めて、本っていいな〜と思える作品だった。

Posted byブクログ

2022/03/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

でも大丈夫。大丈夫って私にはわかる。 だって、ぶらんこは行ってはもどりする。 はるかかなたへ消えたようでも、ちゃんとまっしぐらな軌道をえがき、ちょうどいい引力に従って、もといた場所にもどってくる。 それに、忘れちゃいけない。 弟は世界一のぶらんこ乗りだ。

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2022/02/02

え、めちゃくちゃ良い小説…。全く知りませんでしたすみません…。 喪失、祝福、死者との対話…色々と考えるものがありました。 途中で挿入される物語も面白く一気に読ませる魅力があります。 カバーも素敵。 次は「プラネタリウムのふたご」「麦ふみクーツェ」を読もうと思います。 素敵な世界を...

え、めちゃくちゃ良い小説…。全く知りませんでしたすみません…。 喪失、祝福、死者との対話…色々と考えるものがありました。 途中で挿入される物語も面白く一気に読ませる魅力があります。 カバーも素敵。 次は「プラネタリウムのふたご」「麦ふみクーツェ」を読もうと思います。 素敵な世界を体験させてもらいました。

Posted byブクログ

2021/12/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

子どもらしい日記のように書かれた文章の隅々に散りばめられた言葉が、後半になって1つになっていき、最初から結末は決まっていたんだと気付かされる。けれどその過程の中でお母さんとお父さん、おばあちゃんと指の音、そして弟との幸せな時間は結末という一言では語れないものがあって、思い出はぶらんこのようにこっちのほうへ、ときにあっち側へとゆるやかに動く。前半は子どもらしい書き振りから、後半怒涛の展開に挫けそうにもなるけれど、全体を通して暖かく、優しい気持ちになれる作品。また読み返したいなあ。

Posted byブクログ

2021/07/20

楽しい話かと思って読み始めたら悲しい話だった。 現実を受け止めるのはとても辛いので、前を向ける分主人公は偉い。そのように育てたご両親やおばあちゃんも偉い。 どうか弟が幸せになりますように。

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2020/10/13

この本は、人と共に生きるということを優しく教えてくれました。 「わたしたちはずっと手をにぎってることはできませんのね」 「ぶらんこのりだからな」 「ずっとゆれているのがうんめいさ。けどどうだい、すこしだけでもこうして」 「おたがいにいのちがけで手をつなげるのは、ほかでもない、す...

この本は、人と共に生きるということを優しく教えてくれました。 「わたしたちはずっと手をにぎってることはできませんのね」 「ぶらんこのりだからな」 「ずっとゆれているのがうんめいさ。けどどうだい、すこしだけでもこうして」 「おたがいにいのちがけで手をつなげるのは、ほかでもない、すてきなこととおもうんだよ」 という会話が、とても印象的で感動しました。 家族も動物も自分を周りを取り巻く全てのものは皆ぶらんこ乗りで、皆1人でぶらんこに乗って生きている。お互い手をつなぐ瞬間もあるけれど、ずっとはつないでいられない。後ろにこいで相手の背中を見ることもあれば、自分が一歩前に出たり。 すれ違いながら会話したり笑いあったり。お互いの存在を感じながら、ずっと揺れ続けているんだなぁと感じました。 「本当のさよならはその人をちょうどいいところへぶら下げる」 揺れ動かなくなった相手がぶらんこに乗ったままぶら下がっているとしたら。すれ違うこともなく離れることもなくいつでも同じところで会えるいうことなんでしょうか。 そう思うと本当の別れも、もしかしたら怖くなくなるかもしれないと感じてしまいました。 愛するものと生きるということを考えさせられる一冊です。

Posted byブクログ