進化しすぎた脳 の商品レビュー
大脳生理学の最近の研究でわかったことは、人は「判断して行動する」のではなく「行動を決定してから判断する」ということである。つまり喉が渇いたときに水を飲もうとするときに、飲みたいからコップに水を注ぐのではなく、水を注ぐ動作は先に脳が無意識に命令して、その一瞬あとで脳が「水を注ぐ」判...
大脳生理学の最近の研究でわかったことは、人は「判断して行動する」のではなく「行動を決定してから判断する」ということである。つまり喉が渇いたときに水を飲もうとするときに、飲みたいからコップに水を注ぐのではなく、水を注ぐ動作は先に脳が無意識に命令して、その一瞬あとで脳が「水を注ぐ」判断を意識させるということなのだ。 そうなるとますます人間は無意識の川に意識という船を浮かべたようなもので、いったい自主的な意思というのものが果たしてあるのかと考えてしまう。こうして文章をキーで打っているが、「k」というキーを押そうと思ってから押しているのではなく、押す命令が出たあとで「押そう」と思っているのだ。うーむ・・
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真っ赤なカバーがひときわ目を引いて立ち読み即購入したのを覚えてます。 脳の不思議から精神の不思議を知る、 脳の電気信号だけで、意識し、感覚となって、「世界」を感じてる 中でも、目の機能はそんなにすごくないけど、脳がその見えないところを勝手に補ってるって言う部分がすごく印象的でした。
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アメリカのハイスクールの生徒たちを相手にレクチャー形式でディスカッションを交えながら、柔軟性に富んだヒトの脳のメカニズムについて語って、先端の脳科学に触れ得る、わかりやすくアプローチできる書。
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中学生の頃にもしこの講義を受講していたら、脳科学者になりたくなったかもしれない。それくらい知的好奇心を刺激する興味深い話が満載。脳の神経細胞は1000億、一つの神経は1万の神経と連絡するができる。したがって1000兆のシナプスが存在することになる。このネットワークから生じる複雑...
中学生の頃にもしこの講義を受講していたら、脳科学者になりたくなったかもしれない。それくらい知的好奇心を刺激する興味深い話が満載。脳の神経細胞は1000億、一つの神経は1万の神経と連絡するができる。したがって1000兆のシナプスが存在することになる。このネットワークから生じる複雑さ脳が第二の宇宙といわれる所以である。宇宙と同様、人間には完全に解明することができない対象なのかもしれない。しかしそういったジレンマと戦いながらもなおも知ろうとする姿勢こと科学に必要な特質の一つだろう。そういう意味では科学者は最もロマンティストな存在なのかもしれない。
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分かりやすくて、読み応えもある。 なにより「へぇー」の連続で面白い。 ちょっと専門的な思考をしなければならない部分も、サクサク理解できるし、理解しようという意欲が自然と湧いてくるから不思議。 まだまだ研究過程。しかし目覚ましい成果を上げている脳科学の「今」を、できる限り知って...
分かりやすくて、読み応えもある。 なにより「へぇー」の連続で面白い。 ちょっと専門的な思考をしなければならない部分も、サクサク理解できるし、理解しようという意欲が自然と湧いてくるから不思議。 まだまだ研究過程。しかし目覚ましい成果を上げている脳科学の「今」を、できる限り知ってほしいという熱意が、ひしひしと伝わってきた。
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脳についての話を、脳科学者池谷さんが中高生に語ります。その模様を書籍化したのが本作。2004年当時の最新の知識は、今読んでもまだ新しく感じるでしょう。それだけ、脳に関する一般常識は、はるか昔の知識を土台に作られて固定されてしまっているものなんだと思います。脳を知ることは己を知るこ...
脳についての話を、脳科学者池谷さんが中高生に語ります。その模様を書籍化したのが本作。2004年当時の最新の知識は、今読んでもまだ新しく感じるでしょう。それだけ、脳に関する一般常識は、はるか昔の知識を土台に作られて固定されてしまっているものなんだと思います。脳を知ることは己を知ることになりうるのか?
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専門的な分野なのに、とても分かりやすく平易な言葉で説明してくれているし、その流れがまた大変うまい。 聴講している学生さんもまた鋭い質問を投げかけていたりで、大変面白かった。
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「海馬」よりも専門的。脳科学の最先端(2004年に出版された本ですが)にもふれられているので、ここまできているのかと驚いたり、逆に意外と解明されていないんだなと思ったり。とにかくどの部分も興味深い。 神経細胞同士のつながりを強める「NMDA受容体」を増やしたネズミの記憶力があがっ...
「海馬」よりも専門的。脳科学の最先端(2004年に出版された本ですが)にもふれられているので、ここまできているのかと驚いたり、逆に意外と解明されていないんだなと思ったり。とにかくどの部分も興味深い。 神経細胞同士のつながりを強める「NMDA受容体」を増やしたネズミの記憶力があがったという話があったが、まさに「アルジャーノン」だったので、あの話はもうSFじゃないんだな、と怖くなった。
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高校生との対話形式をとっていて、授業を受けているようで、楽しい。 こんな授業を受けていたら、もっと若い頃から、脳科学の世界に興味を持っただろうにと思う。
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脳について言葉を使って説明するのってとても難しいと思う。 でも池谷先生の授業は分かりやすくて、考えさせられて、一年分くらいの知的好奇心を刺激されます。 不思議なことへのワクワク感がたまりません。 脳科学実験の事例や現在分かっていること→池谷先生の見解→生徒の反応→池谷先生の見解...
脳について言葉を使って説明するのってとても難しいと思う。 でも池谷先生の授業は分かりやすくて、考えさせられて、一年分くらいの知的好奇心を刺激されます。 不思議なことへのワクワク感がたまりません。 脳科学実験の事例や現在分かっていること→池谷先生の見解→生徒の反応→池谷先生の見解という具合に展開。 分かれば分かるほど常識と思っていたことが覆される喜びが味わえます。
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