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幸福な食卓 の商品レビュー

4

588件のお客様レビュー

  1. 5つ

    200

  2. 4つ

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  3. 3つ

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  4. 2つ

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  5. 1つ

    3

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2024/06/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

瀬尾さんの温かな小説の中で、この作品はある意味衝撃で、自分の中に残る作品。 そしてそれが最後だった という言葉が、もうそれだけで、ぐわっと持っていかれる。 この家族はただでさえ父の自殺未遂という拭いされないものを持っている。その中でみんなどこかいびつかもしれないけど、おいしいもの食べたり、時にめちゃくちゃな食事をしてみたり、なんとかかんとか生きている。 そして主人公を支えていたのは何気ない大浦くんと過ごした日々。恋愛小説じゃないから、どこか淡々と、飄々と二人のやり取りは語られる。だからこそ失ったときの唐突さが妙にリアルなのだ。 安易な励ましや、すぐに元気になる方法なんてこの世にはないけど、また、なんとかかんとかやっていくしかない。食べたりなんだりしながら。

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2022/07/13

きれいな家族の型の中で苦しむくらいなら、一見おかしく見えても、それぞれの生活を確保した中で干渉しあえる関係の方が上手くいくのかもしれない。 普通だったら言えない、言わないことも言い合える家族って奇妙かもしれないけどいいよね。 みんな欠点を持ってるのもいい。 するする読めるけど心...

きれいな家族の型の中で苦しむくらいなら、一見おかしく見えても、それぞれの生活を確保した中で干渉しあえる関係の方が上手くいくのかもしれない。 普通だったら言えない、言わないことも言い合える家族って奇妙かもしれないけどいいよね。 みんな欠点を持ってるのもいい。 するする読めるけど心に残るそんな一冊でした。

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2022/06/23

瀬尾さんの作品にしては少し意外ではあるが、家族の描き方や全体の雰囲気は、瀬尾さんらしさが詰まっている一冊。

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2022/06/19

ちょっと前に図書館で借りたけど、その時は少し読んで「いまはムリ」と終わりました。 家族について考えたくなかった、他人の家族のことも見たくなかった、自分の家族と比べたくなかった。 また読んだしたら一気に読めた。 他人の家族を認められたから?自分の家族をあきられたから? このお話の...

ちょっと前に図書館で借りたけど、その時は少し読んで「いまはムリ」と終わりました。 家族について考えたくなかった、他人の家族のことも見たくなかった、自分の家族と比べたくなかった。 また読んだしたら一気に読めた。 他人の家族を認められたから?自分の家族をあきられたから? このお話の家族は「無理」と思ったことに、一直線に向き合わないといけないのだ!って違うよと教えてくれました。頑張って真剣に熱中してもダメなものは駄目。 逃げても大丈夫と、両親が教えてくれたことは、佐和子にとって良かったのだと思う。

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2022/06/14

読みやすい作品。とんとんするすると物語がテンポ良く、進んでいくのですいすいと読めてしまう。題名と話のマッチ具合がよく分からんかった。笑

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2022/03/07

タイトルから、幸せな結末を想像していましたが、最後、展開が変わり、一気に悲しみが襲ってきました。大浦くんからの手紙を読むシーンでは涙がポロリ、、久しぶりに小説で泣きました。これ以上の幸せはないという時、、自分や大切な人にどんなことが起こるかわからないなァと思いました。

Posted byブクログ

2022/02/13

変わった家族だが、父親の自殺未遂後も何とか穏やかになってきた家族。 嫌な奴と思った大浦君が、いつの間にか佐和子の大事な人になっていく様子が良かった。大浦君の展開に、人生何が起きるかわからないを実感。それを肝に銘じて、自分の周りの人を大事にして生活していこうと思った。

Posted byブクログ

2021/11/26

瀬尾まいこさんのすっかり虜になってます。読み易く、感じるものが多くあります。娘に毎回勧めてます。色んな形の家族があるなぁと読み進めていましたが、号泣しました。 ヨシコさんいい仕事しました。

Posted byブクログ

2021/11/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「相手のことが好き」とはっきりとわかる前、「相手のことが気になる」というところからしっかりと恋愛模様が描かれているところは、中学生・高校生の共感を得られるだろうと思います。 何でもできて達観しているように見える兄と、自殺未遂を経験している父、父の悩みに気づけなかったことを悔やんで別居している母、そんな家族の中で佐和子は成長してゆきます。 高校でひょんなことから学級委員にさせられてしまい、クラスから浮いてしまうところなどは、15年以上前に書かれた作品でありながら今の学校でも同じような悩みを持つ生徒は少なくないと思いますし、ラストシーンで「自分は家族に甘えている」「自分にとって大切な人は周りに大勢いる」と気づくところなどは、これからの生活に希望を感じることもできると思います。 つらいことがあったとしても、生きている(残された)人は前を向いて進んでいかねばなりません。どのように悲しみと向き合い、消化してゆくかは人それぞれだと思いますが、こういった作品が(あるいは、過去に読んだという記憶が)救いになるのだろうと思いますし、それこそが「文学(フィクション)」の一つの価値なのだろうと思います。

Posted byブクログ

2021/10/09

家族の中だけで完結するお話かと思ったらまさかの展開…読むスピードを落として一文字ずつ大切に読みました。大切なものは一瞬でなくなってしまう怖さと、だからこそ大切な人にはそのときできる最大の愛を注ぎたいと思いました。

Posted byブクログ