1,800円以上の注文で送料無料

幸福な食卓 の商品レビュー

4

588件のお客様レビュー

  1. 5つ

    200

  2. 4つ

    202

  3. 3つ

    136

  4. 2つ

    22

  5. 1つ

    3

レビューを投稿

2009/10/04

美味しいものを食べた時、ボクはとても幸せを感じる。その幸せを、大切な人と分かち合えたらなら尚更だ。 それは特別な料理や、高級なフレンチでなくとも良い。手作りのちいさなアップルパイが与えてくれる時もある。 今、家族が揃って食事をする時間はどれくらいあるのだろう。 「父さんは今日で...

美味しいものを食べた時、ボクはとても幸せを感じる。その幸せを、大切な人と分かち合えたらなら尚更だ。 それは特別な料理や、高級なフレンチでなくとも良い。手作りのちいさなアップルパイが与えてくれる時もある。 今、家族が揃って食事をする時間はどれくらいあるのだろう。 「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」 必ず家族が揃って食べる朝食での、父の言葉に困惑する娘。一見穏やかで平和に映る家族は、やがてかけちがえたボタンに気付きはじめる。 人にはそれぞれ、与えられた役割がある。親子、兄妹、夫婦、恋人…家族という小さな社会から垣間見る人との関わり。哀しみのそばにそっと寄り添う優しさに、ぽろりと涙がこぼれる。 すぐそばにある大切なものに、ありがとうと伝えたくなった。

Posted byブクログ

2009/10/04

ある家族の情景を淡々とつづったお話…家族のそれぞれが自分の中に傷を抱えつつ、それでも生きていく。「複雑な家庭に育った子ども特有の器用な優しさを使って」というくだりにやられました。 ゆったり読んでいたら、最後に衝撃が。泣きました。生きていくってどうしてこんなにつらいことがあるんだろ...

ある家族の情景を淡々とつづったお話…家族のそれぞれが自分の中に傷を抱えつつ、それでも生きていく。「複雑な家庭に育った子ども特有の器用な優しさを使って」というくだりにやられました。 ゆったり読んでいたら、最後に衝撃が。泣きました。生きていくってどうしてこんなにつらいことがあるんだろう、と。それでも、この本のあたたくて優しい雰囲気に、読後はささやかながら幸福な気持ちになれるのです。

Posted byブクログ

2009/10/04

とても淡々としていて、不思議な色を感じるお話。 登場人物みんないい味を出してるなーと思う。 ひとりひとりのせりふも面白い。 最後のほうは涙ぼろぼろでした。 自分のことにように泣けます。 でも、悲しいだけじゃなくて最後まであったかいお話です。 最後の涙はあったかい涙です。

Posted byブクログ

2009/10/04

「大きなものをなくしても、まだあった、大切なもの。」 そういうことだったんだ!切なくて温かいお話でした。 全編に通じる、ひょうひょうとした雰囲気の登場事物、あたたかい雰囲気の、きりりとするような雰囲気とは違う、やさしい前向きさ。瀬尾まいこさんの独特の世界が家族と言うものを中...

「大きなものをなくしても、まだあった、大切なもの。」 そういうことだったんだ!切なくて温かいお話でした。 全編に通じる、ひょうひょうとした雰囲気の登場事物、あたたかい雰囲気の、きりりとするような雰囲気とは違う、やさしい前向きさ。瀬尾まいこさんの独特の世界が家族と言うものを中心に描いています。 登場人物はみな自分勝手(笑)なのに、なぜか優しい感じ。何か大切なものを失わない自分勝手さということかな。そういうのは自分勝手といわないのかも。誰でも、本来の姿がこれかもしれない。でも、自分で自分を縛っているだけかも。 短編集みたいですが、連作短編で、この淳之に読まないといけない(この作品は、絶対に前から読むべきで、短編集と言うよりも、挑戦の章立てにタイトルがついているだけ。 最後の「プレゼントの効用」は期待していましたが、そう来るか、、、って感じです。プレゼントをあげたいと思う人がいたらそれはそれで十分幸せなことなんだな。うんうん(自分納得)。 収録作品 幸福な朝食 バイブル 救世主 プレゼントの効用

Posted byブクログ

2009/10/04

よかった!卵の緒の次に好き。 この作者は家族について書きたいんだなっていつも思う。切れない繋がり。恋よりも強いもの。いつもは意識したことないけど、読む度私はすごいものを欠けることなく持ってるんだと思う。 ☆☆☆☆+

Posted byブクログ

2009/10/04

冒頭が私的に入りづらかったのですが、読み進めていくうちに没頭。一気に読みました。読み終えた感じは…うん、そっかそっか…そうか〜って感じ。分かる?(分からないですよね)

Posted byブクログ

2009/10/07

キラキラと眩しいくらい幸福そうな朝食風景。 でもすぐに、深い哀しみと隣り合わせにいることがわかる。 登場人物のひとりひとりが それぞれ充分に自分勝手で、 なのにみんながお互いを大切に思いあっている。 しあわせで、いちばん不幸で、哀しくて、泣きたくて、けれどやっぱり幸福...

キラキラと眩しいくらい幸福そうな朝食風景。 でもすぐに、深い哀しみと隣り合わせにいることがわかる。 登場人物のひとりひとりが それぞれ充分に自分勝手で、 なのにみんながお互いを大切に思いあっている。 しあわせで、いちばん不幸で、哀しくて、泣きたくて、けれどやっぱり幸福な物語。

Posted byブクログ

2009/10/04

自殺未遂をした父親、それを止められなかったことで精神を病んだ母親、そして突きつめて生きることをやめてしまった兄、という家族の中でまじめにひたむきに生きる少女、中原佐和子のお話。 普通の、何気ない生活をさっくりと切り取った部分もあり、でも、大きな事件もあり、と、なかなか盛りだくさ...

自殺未遂をした父親、それを止められなかったことで精神を病んだ母親、そして突きつめて生きることをやめてしまった兄、という家族の中でまじめにひたむきに生きる少女、中原佐和子のお話。 普通の、何気ない生活をさっくりと切り取った部分もあり、でも、大きな事件もあり、と、なかなか盛りだくさんの内容だった。4つの章から成り立ってて、ひとつひとつに核になる事件が潜んでいる、という構成で、4つとも面白く読めた。 でも、 やはり一番考えさせられたのは最後の章。 恋人である、大浦君が急死してしまい、それを受け止められない主人公の気持ちというか、精神状態というか・・・ すごくすごく悲しい、空虚な状態が想像できて、思わず感情移入してしまいそうだった・・・・。

Posted byブクログ