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理由 の商品レビュー

3.6

547件のお客様レビュー

  1. 5つ

    81

  2. 4つ

    206

  3. 3つ

    174

  4. 2つ

    43

  5. 1つ

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2020/08/08

「孤宿の人」が面白かったので再び宮部みゆき。 ミステリーの舞台としてはびっくりするもののそう複雑ではなかった。話の核心:テーマは人間の行動理由にある、と思う。本編の中で“理由”という言葉が使われなかったことにも驚く。 入りくんでいてドキュメンタリータッチでともすれば途中で投げ出し...

「孤宿の人」が面白かったので再び宮部みゆき。 ミステリーの舞台としてはびっくりするもののそう複雑ではなかった。話の核心:テーマは人間の行動理由にある、と思う。本編の中で“理由”という言葉が使われなかったことにも驚く。 入りくんでいてドキュメンタリータッチでともすれば途中で投げ出したくなる長さなのにそれでも飽きさせずに最後まで読者を惹きつけるのはさすが。 解説の池上冬樹さんが「模倣犯」「火車」と並ぶ三大リアリズムの傑作と評していたので、いつか「火車」も読んでみようと思う。

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2020/06/30

久しぶりの宮部みゆきさん。いつも何かと表現が細かいわーと思って読んでたけど、この本はその細かい感じが良かった。そうだよね〜人それぞれに生きてきた過程があって、今の事柄に繋がってるんだから、それぞれに理由があるんだよね。

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2020/06/02

私の中で当たり外れの幅が大きい作家。久しぶりに読んでみたいと思い、ファンが多いい作品を選んだつもりだったけどなぁ。 高級マンションの占有屋の話。殺人が起こるが、誰が殺されたかは徐々にしかわからず話が進むという点は珍しい流れ。だがあまり真新しい学びやワクワク感は薄かったかなぁ。

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2020/05/16

自分でも驚いたが、初宮部みゆきだ。 僕が図書館に毎日入り浸っていた20年くらい前、予約本ランキングで不動の1位だった本。当時は全く好みの本と思えなかったのでずっとスルーしていた。年齢とともに嗜好も変わるものだな、と。 文庫本をかみさんが持っていたので借りて読む。 ちなみにかみさ...

自分でも驚いたが、初宮部みゆきだ。 僕が図書館に毎日入り浸っていた20年くらい前、予約本ランキングで不動の1位だった本。当時は全く好みの本と思えなかったのでずっとスルーしていた。年齢とともに嗜好も変わるものだな、と。 文庫本をかみさんが持っていたので借りて読む。 ちなみにかみさんは娘にもこの本読ませてたけど、分かるのか?ドキュメンタリー的に多視点で描かれるので、感情移入がしづらく中学生には読みづらいと思うのだが…。 「競売」だの、「占有」だのと「ナニワ金融道」読んで育った世代としては懐かしい思いで読み進めた。 「住む場所」「家族」両方の意味でのイエのあり方がテーマ。バブルがはじけて、まだその後遺症の真っ只中にいる時代感がひしひしと伝わってきた。 面白かった。 宮部さんの本、他にも読んでみたい。

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2020/03/08

直木賞受賞作という事で買った一冊。 ドキュメンタリー?形式の話しの進みで主人公がいないみたいに感じた。 事件の内容を書いある部分は興味もてたが、各個人の人物背景まではあまり興味が持てなかった。 各個人の人物背景を細かく書く事でこの事件の全体の内容がわかるという事で、細かく人...

直木賞受賞作という事で買った一冊。 ドキュメンタリー?形式の話しの進みで主人公がいないみたいに感じた。 事件の内容を書いある部分は興味もてたが、各個人の人物背景まではあまり興味が持てなかった。 各個人の人物背景を細かく書く事でこの事件の全体の内容がわかるという事で、細かく人物背景まで書いたのかな?とも感じた。 直木賞受賞作・・奥深い内容だから受賞したのかな?と感じた小説でした。

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2020/01/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

評価は4. 内容(BOOKデーターベース) 事件はなぜ起こったか。殺されたのは「誰」で、いったい「誰」が殺人者であったのか―。東京荒川区の超高層マンションで凄惨な殺人事件が起きた。室内には中年男女と老女の惨殺体。そして、ベランダから転落した若い男。ところが、四人の死者は、そこに住んでいるはずの家族ではなかった…。ドキュメンタリー的手法で現代社会ならではの悲劇を浮き彫りにする、直木賞受賞作。 長い(笑)ミステリーを解き明かすと言うより、出てくる人たちの人生を振り返るそんな一冊。赤ちゃんのその後は?コレが一番気になった。

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2020/01/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「ふぅん」って感じで、気持ちに高揚もなく読了。登場自分物も多く、かといって飛び抜けてキャラ立ちした者もいない間に終了。 それが逆に妙にリアルで、ありそうもない物語がむしろ現実的に見えてくるのは面白かった。

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2020/01/12

この本を初めて読んだのは大学生のころで、もう10年以上前だった。 当時は何に感想残してたんだったっけなって思って、至ったのはmixiだった。けれど、いくらレビュー振り返っても見つからない。きっと、これだけの情報を詰め込んで、それを言葉にすることから逃げ出していたんだと思う。 今回...

この本を初めて読んだのは大学生のころで、もう10年以上前だった。 当時は何に感想残してたんだったっけなって思って、至ったのはmixiだった。けれど、いくらレビュー振り返っても見つからない。きっと、これだけの情報を詰め込んで、それを言葉にすることから逃げ出していたんだと思う。 今回は逃げ出さずに、頑張ってこの作品に向き合って、自分なりに表現したいと思う。 事件自体はそこまで複雑ではないのだけれど、ドキュメンタリーの手法を用いて、丁寧に、じわりじわりと事件の核心に迫ってゆく。だからやっぱり長い!年末ちょっと仕事でバタバタしていて、「読み進める時間が取れないなぁ…」なんて思っているうちに、年を越した。 人と関わっていると「なんでそう思ったの?」「なんでそういう行動をとったの?」と思うことは結構あって、それがこちらには共感できなくても、相手の話を聞くと、きちんと相手なりの「理由」があることは多い。理解はできなくても、筋は通っている、というような。 じゃあその共感できなさってどこからくるんだろう、と考えた時、その人をその人たらしめる、生い立ちからきている、とわたしは思う。 だからわたしは、人の話を深く聴くときには生い立ちを聴くようにしていて、さらに「当時どう思ったのか」を聴いていく。すると、その人が今そう「思った」、そう「した」、「理由」が見えてくる。 初読当時、この作品がここまで「家族」のことを掘り下げた作品だということに、わたしは気付いていなかった。当時そこに思い至らなかったのは、ドキュメンタリーの手法に圧倒され、ここに登場する様々な家族に、思いを馳せきれなかったからだ。わたしも今ほど自分自身の家族関係に悩んでいなかったし、身の回りの人たちの背景にある家族、というところにまで目を向けきれていなかった。 当時と今とで変わる、母への思い、家族への思い。 八代が、親に愛されていたら。 小糸孝弘が、別の家庭で生まれ育っていたら。 宝井康隆が、もう少し頭の回転が鈍かったら。 タラレバをあげたらキリがない。でもそこに産まれ育ったからこその「その人」でもあるわけで、性格や特性まであげだしたらニワトリか卵かの話になる。 この作品では、家族関係の難しさを、二世代・三世代と遡って、一瞬を切り取ると事件とは何の関係もないような、なんてことないストーリーが差し込まれる。しかし、そのなんてことない出来事の積み重ねが、家族・その人を形成して、その人が事件に関与していくのだ。事件の「理由」は、そのなんてことない出来事の積み重ねの中にこそ、ある。

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2019/12/17

ある高層マンションで起きた殺人事件。家族かと思いきや、一筋縄ではいかない状況になっていき、謎だらけでしたので、一つずつ解決されていくことに面白さがありました。 本の厚さは分厚く、大丈夫だろうかと思いましたが、読んでいくうちに世界観に引き込まれ、気づいたら、もうこんな量を読んだんだ...

ある高層マンションで起きた殺人事件。家族かと思いきや、一筋縄ではいかない状況になっていき、謎だらけでしたので、一つずつ解決されていくことに面白さがありました。 本の厚さは分厚く、大丈夫だろうかと思いましたが、読んでいくうちに世界観に引き込まれ、気づいたら、もうこんな量を読んだんだと圧倒されました。様々な人達に取材するようなドキュメンタリー形式で、外側から徐々に事件に迫っていきます。 いかんせん登場人物が多いので、場面場面での切り替えに苦労する部分もありました。大きな盛り上がりがあるわけではなく、詳細に語られているぶん、沸沸と不穏な空気感が終始漂っている印象がありました。 その不気味さが、宮部ワールドっぽい感じもしました。 結構前に読みましたが、事件後に取材する形での小説でしたので、新鮮味があって、面白かったです。

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2019/10/22

大雨の中、荒川区高層マンションで4人が殺害された。その4人は占有屋として住み込んでいた他人同士。この事件に深く関与し重要参考人である男が簡易宿泊施設で保護され、事件全容をドキュメンタリータッチに回顧する。 複数の登場人物、その背景や心理描写が詳細に描かれていて、読書力が足りず文章...

大雨の中、荒川区高層マンションで4人が殺害された。その4人は占有屋として住み込んでいた他人同士。この事件に深く関与し重要参考人である男が簡易宿泊施設で保護され、事件全容をドキュメンタリータッチに回顧する。 複数の登場人物、その背景や心理描写が詳細に描かれていて、読書力が足りず文章量がとても長く感じ、「誰だっけ?」と登場人物の因果関係がよくわからなくなった。殺人シーンや殺人動機が今作のテーマではなく、詳細は描かれていない。

Posted byブクログ