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理由 の商品レビュー

3.6

547件のお客様レビュー

  1. 5つ

    81

  2. 4つ

    206

  3. 3つ

    174

  4. 2つ

    43

  5. 1つ

    13

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2021/05/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

宮部みゆきをはじめて読む。。昔、人気の作品読もうとして挫折した記憶があるが、これはすごく面白くて3日くらいで読んでしまった。家出人みたいな人が老若男女いろいろ出てきて、それぞれ人と繋がりも書かれていてよくこんなに設定考えられるなと思う。もうおしまいだ、と思うような人生でそれでも誰かといっしょにいようとしたり、家を買おうとしたり、派手な登場人物はいないが、読み入ってしまう。ネタバレになるが、全然感動はしないで読んでいたのが、最後、簡易旅館で、逃げていた男が観念した時の心境を自分で振り替えるくだりは涙が出た。 何か他の小説で、競売物件のマンションをなんのトラブルもなく購入できたシングル女性の話を読んだことあったが、この本を読んで絶対競売物件には手を出すものかと思った。

Posted byブクログ

2021/03/17

途中、競売のこととか難しいところもあったけど、ここをいい加減に読み飛ばしたら読む意味がないと踏ん張り、なんとか読み進めた。 火車を読んだ時もそうだったが、自分には知らなかった世界を知ることができた。

Posted byブクログ

2021/03/14

インタビュー記事を読んでいる感じなのでどこか淡々としている印象。 死んだ4人がこういった人生を選んだ【理由】を周りの人たちがそれぞれ考えていて、自分にとってそうしてくれる人はいるのだろうかと思った。 誰かが理解してくれようとすること、考えてくれる人がいることは幸せであるが、4人...

インタビュー記事を読んでいる感じなのでどこか淡々としている印象。 死んだ4人がこういった人生を選んだ【理由】を周りの人たちがそれぞれ考えていて、自分にとってそうしてくれる人はいるのだろうかと思った。 誰かが理解してくれようとすること、考えてくれる人がいることは幸せであるが、4人とも生きているうちに誰かに自分の内に秘めている【理由】を打ち明けられたら何か違っていたのかなと思う。

Posted byブクログ

2021/03/14

辛口に。 内容的には近代的な超高層マンションで起きた一家四人殺人という壮絶な事件について、 関係者全ての人物像を描写しながらその真相に迫る、というもの。 謎として、 「被害者の身元が全くわからない」 「わかったと思ったら全然違う人間だった」 など、ミステリーとしては十分なネタ。...

辛口に。 内容的には近代的な超高層マンションで起きた一家四人殺人という壮絶な事件について、 関係者全ての人物像を描写しながらその真相に迫る、というもの。 謎として、 「被害者の身元が全くわからない」 「わかったと思ったら全然違う人間だった」 など、ミステリーとしては十分なネタ。 また、文体としても インタビュアーが事件後に関係者の話をまとめた感じになっており、 普通の小説とは一線を画している。 つまり、小説を構成する個々の材料は申し分ないのである。 宮部みゆきを持ってすれば、どんな料理でも可能であろう。 …が、どうにも解かり難い。読解力が低いのか。 とにかく登場人物について、必要な事・どうでも良い事が全て書いてある。 良く言えば「人物を一人一人深く掘り下げている」とも言えるし、 悪く言えば「冗長」なのである。 主題(“事件”に直接関わる背景)を忘れてしまうほどに。 宮部みゆきという作者は、そこが評価されている面もある。 登場人物の描写が深くて、ただの「駒」になっていない。 きちんとそれぞれが物語の中で目的を持って生きている。 そういう見方もある。 しかし、その説明が頻出するのはちょっと考え物だ。と個人的には思う。 あと、ラストというか真相について。 結局真犯人の心情はわからない。わからないから恐怖。みたいな書かれ方。 どうにも釈然としない。 事件を難解なものにしている人物達の心の動き等は十分に(十分すぎるぐらいに) 描かれているが、最後の人に関しては薄い気が。 まぁ、この小説のウリが「真犯人を探せ!」じゃないと思うのでいいのかも知れないが… 宮部みゆきという作者の直木賞作品で期待大だった分、辛口採点となってしまった。 でも社会派作品という意味では読み応えのある大作。

Posted byブクログ

2021/03/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とある殺人事件を取材する立場の人間の語りというかインタビュー記事のような感じで進んでいく物語。 一つの事件にも色んな人がいろんな形で関わっているんだなと思った。 「理由」というタイトルの意味は明確にはわからなかったけれど、血の繋がった家族と一緒にいる理由、血の繋がらない赤の他人と一緒にいる理由…、これもタイトルの意味の一つなんじゃないかなあとぼんやり思った。 宮部みゆきさんの謎解決系の話によくあるような、どんでん返しが最後にあるような感じではなくて、淡々とストーリーが進んでいくような感じの内容だった。 それなりに楽しんで一気に読めたけど、やっぱり人間っていいねって感動する感じを描いている物語が宮部みゆきさんの好きなところなので、やっぱり時代物読みたいな!と改めて思った!

Posted byブクログ

2021/02/06

家族との関わり方を考えさせられました。 見栄をはってまで借金してたなぁ、と思い出しつつ、家のローンが心配になるのであった。 事件にあまり関係ない人の目線?で書かれているのが、ちょっと変わってた。直木賞、なるほど!?

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2021/01/18

夢のマイホームとか、夢がマイホームとかの願望がないからなぁ…周りに人いても一人の世界に入れるんで(^^;; あんまり必要性が…そういう話ではないわ!^^; マイホーム(=家族の絆?)に拘って、奈落の底へ〜!いくら安いからって、素人が分かりにくい競売物件に手を出すからやん!と言い...

夢のマイホームとか、夢がマイホームとかの願望がないからなぁ…周りに人いても一人の世界に入れるんで(^^;; あんまり必要性が…そういう話ではないわ!^^; マイホーム(=家族の絆?)に拘って、奈落の底へ〜!いくら安いからって、素人が分かりにくい競売物件に手を出すからやん!と言いたくはなる。 何度も言ってしまうけど、そこまでマイホームに拘らんでもとは思ってしまう。家族が、そんなちっぽけなもんでまとまらんでも… 色々な家族の色々な軋轢…ミステリーというより、人間ドラマやな。 段々とそういう人間の絆とかが希薄になって来ている昨今。 八代裕司の成仏は近いかも… 嫌やけど…

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2021/01/10

様々な視点から被害者について語ることで、顔のない人が、一人の人として浮かび上がってくる過程はおもしろかったです。視点を変えて多角的に書く技法はとっても上手でした。ただ、同じような文章が何度も出てきたのと、最終青年の犯行の理由はちょっと安易だなと思いました。

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2020/10/30

大作で、なかなか時間が取れず難儀したがなんとか読破。 大きく顕在化していない社会問題を題材に、書き切るのが本当に上手な作家さんだと感じました。

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2020/09/03

十数年ぶりの再読。先に出た朝日文庫版は持っていたけど、新潮文庫版も揃えたくて買ってしまった。 インタビューを重ねていくノンフィクションのような形式が独特。 777ページの大作で読み応えがあり面白い。 一番最初に、物語の最後の場面が出る。 登場人物が多くてわからないので初出時に...

十数年ぶりの再読。先に出た朝日文庫版は持っていたけど、新潮文庫版も揃えたくて買ってしまった。 インタビューを重ねていくノンフィクションのような形式が独特。 777ページの大作で読み応えがあり面白い。 一番最初に、物語の最後の場面が出る。 登場人物が多くてわからないので初出時にメモした。 1 事件 有吉房雄 栄町町会長 佐野利明 55歳 ヴァンダール千住北ニューシティ・ウエストタワー管理人、妻 昌子、ひとり娘 雪美 葛西美枝子 2023号室 編集プロダクション 佐藤義男 1225号室 妻 秋江、長男 博史、長女 彩美 島崎昭文 中央棟管理人、妻 房江 小糸真治 しんじ 2025号室 41歳、妻 静子 40歳、孝弘 10歳 2 入居者 小糸貴子、53歳 ヴァンダール千住北ニューシティ・ウエストタワー2025号室に入居していることになっている小糸真治の実姉 はましま学習教室の教師 3 片倉ハウス 片倉義文 42歳 片倉ハウス経営者、妻 幸恵 さちえ 40歳、長女 信子 13歳、長男 春樹 12歳、母 たえ子 68歳 4 隣人たち 井出康文 パークハウジング(パーク建設の子会社) マンション管理部長 葛西一之 2023号室の葛西美枝子の夫 北畠敦子 2024号室 女性実業家、母 智恵子 宮崎信吾 2010号室 14歳 小糸孝弘の知り合い 小暮美佳 19階 高校1年生 篠田いずみ 810号室 中学2年生 5 病む女 宝井康隆 16歳、宝食堂 宝井睦夫・敏子夫婦の長男、綾子 姉 18歳、祐介 綾子の赤ん坊 八代祐司 「あいつ」21歳 祐介の父親 6 逃げる家族 木村惟行(これゆき)・逸子(いつこ)小糸静子の実家の両親 日野市 坂田敬(たかし) 坂田接骨院の接骨師 入り婿 坂田尚子(なおこ)44歳 坂田家長女 静子と小学生から一緒 坂田雅信 尚子の弟 石油会社就職 倉橋則雄 小糸孝弘の通う私立滝野川学院中学で彼の担任 石田直澄(なおずみ) 2025号室の買受人 7 買受人 石田キヌ江 直澄の母、直己 長男 大学2年、由香利 長女 高校2年 早川一起 一起不動産社長 木田好子 雀荘きさらぎ経営者 Aさん あきら玩具 経営者 樋口久夫 竹本不動産 あきら玩具担当 8 執行妨害 戸村六郎(とむらろくろう) 弁護士 9 家を求む 10 父と子 11 売家 田上辰男 三和通運晴海倉庫・一般物流オペレーションルーム出庫担当部スタッフ長 金井晃良 同上 12 幼い母 13 写真のない家族 砂川(すながわ)信夫 45歳、里子 妻、毅(たけし) 21歳、トメ 86歳 14 生存者と死者 井沢和宣(かずのぶ)・総子(ふさこ)夫妻 サンドイッチスタンドあしべ経営 埼玉県深谷市 砂川里子 48歳 あしべスタッフ 夫が15年前に失踪 15 帰宅 16 不在の人びと 17 家出人 秋吉克之(かつゆき) レストランさなえ 草津町、早苗(さなえ) 夫人、勝子 末の妹 次女 家出 三田ハツエ 浜松市郊外の有料老人ホームあすか園 外出して戻らない 当時82歳 皆川康子(みながわやすこ) あすか園でハツエの棟の管理責任者 18 綾子 19 信子 20 逃亡者 21 出頭

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