1,800円以上の注文で送料無料

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 の商品レビュー

4.4

374件のお客様レビュー

  1. 5つ

    191

  2. 4つ

    101

  3. 3つ

    38

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/06/19

定期的に読み返す本。ドキュメンタリーとして放送されたのもよく覚えている。素晴らしい本なので皆に読んでほしい。

Posted byブクログ

2021/05/08

私は海外小説は読むのですが、現実の海外事情にはほとんど興味がありませんでした。と書くと、後ろめたい気もするのですが。日本が好きなのです。 ただ、そうした興味の無さは、読書がきっかけで変わることもあるということを、今回、本当に実感させていただきました。我ながら驚いているのですよ。...

私は海外小説は読むのですが、現実の海外事情にはほとんど興味がありませんでした。と書くと、後ろめたい気もするのですが。日本が好きなのです。 ただ、そうした興味の無さは、読書がきっかけで変わることもあるということを、今回、本当に実感させていただきました。我ながら驚いているのですよ。共産主義運動やユーゴスラビア紛争にしても。 元々、読もうと思った理由は、フォローしている方々が絶賛されている感想が多かったからで、この作品の内容について、日本に居るだけでは、本当に実感することのできないお話です。下手したら、一生知らずに終わってしまうかも。 それぞれの国があって、それぞれの民族、宗教、歴史がある中で、「ソビエト学校」での様々な事情を抱えながらも、個性的な生徒たちが集まった生活風景には、明るく微笑ましいものを感じながらも、次第に時代の荒波に飲み込まれていく為す術もなさを、大局的な視点で映し出される出来事には、何も思うことができず、情けないが、ただただ無心でページをめくり続けるだけ。このやり切れない無力感は、私の想像を遥かに絶する。 それでも、大いなる存在に強く抗う様や、考え方を変えるしなやかさには、国や民族に捉われない、その人自身の気持ちがはっきり表れていることが分かり、それがノンフィクションだということもあって、とても嬉しかった。 それは、おそらくマリとリッツァ、アーニャ、ヤスミンカとの友情にも。 このような形で、色々な国の当時の事情を、米原万里さんの視点で知ることができたことに、感謝したい気持ちでいっぱいです。 ノンフィクションなのですが、ドラマチックで生々しい展開は、劇的な物語といっても違和感がないほど、ストーリー性の高いことにも驚きでした。世界は広いし、安っぽいと思われるでしょうが、愛しい気持ちになってしまう。

Posted byブクログ

2021/04/25

発表された当時は、かなり評判になっただろう。国際学校の仲間たち。それぞれの理由で通い、それぞれの事情で、といっても親の政治上の理由なのだけれど、離れ離れになってしまう。そこのところが、少女の多感さと相まって、感じいってしまう。かえすがえすも作者の早逝が、悲しい。

Posted byブクログ

2021/04/14

完全に私の知識不足で話の半分くらい理解できなかった。いかに世の中、政治に疎いかを痛感させられたので、中学生から学び直したい。

Posted byブクログ

2021/03/13

歴史、イデオロギー、友情...。著者の体験から綴られる貴重なドキュメンタリー。プラハ・ソビエト学校での先生と生徒の軽妙な遣り取り。外山先生の『ユーモアのレッスン』を思い出した。解説も斎藤美奈子氏という贅沢な一冊。学生時代に様々な国を一人旅し、触れた異文化のことを懐かしむ...。あ...

歴史、イデオロギー、友情...。著者の体験から綴られる貴重なドキュメンタリー。プラハ・ソビエト学校での先生と生徒の軽妙な遣り取り。外山先生の『ユーモアのレッスン』を思い出した。解説も斎藤美奈子氏という贅沢な一冊。学生時代に様々な国を一人旅し、触れた異文化のことを懐かしむ...。あぁ、旅行に行きたい!

Posted byブクログ

2021/03/08

時の流れが人を変えてしまうと、最近痛感することが多い。 それを克明に、歴史という背景と絡めて描かれたこの本は、なんだか悲しさを覚えさせるものだった。

Posted byブクログ

2021/02/17

当たり前だが、つい、忘れてかけてしまう。 どの時代にも、歴史の教科書のたった一文の出来事にも、その背景には自分と同じ人間が生きていることを。 解説の斎藤美奈子氏の言葉を借りるとすると"「具体的に生きる誰か」に対する想像力"。それこそが、自由に他国への情報へ接...

当たり前だが、つい、忘れてかけてしまう。 どの時代にも、歴史の教科書のたった一文の出来事にも、その背景には自分と同じ人間が生きていることを。 解説の斎藤美奈子氏の言葉を借りるとすると"「具体的に生きる誰か」に対する想像力"。それこそが、自由に他国への情報へ接触し、物理的にも往来できるようになった時代を享受する私たちに必要な力であると思う。 この感覚が鈍磨しないよう、何度でも読み返したい。

Posted byブクログ

2021/02/20

重いテーマだが、そうとは感じさせない文章の軽やかさ、テンポの良さがいい。女性ならではの視点や内容も新鮮でした。チェコやポーランドなど、戦中戦後の社会主義国にて、子ども時代を過ごした日本人作者の実体験。

Posted byブクログ

2021/01/24

フォローしている沢山の方が絶賛している本。 たまたま最寄りの図書館に在架していたので、おーこれだ!と借りた。 冷戦時代に東側の国で子供時代を過ごした経験のある人は稀なのではないだろうか。 西側の自分たちが思い描くのは、窮屈で緊張を強いられるような生活だが、そんなステレオタイプな...

フォローしている沢山の方が絶賛している本。 たまたま最寄りの図書館に在架していたので、おーこれだ!と借りた。 冷戦時代に東側の国で子供時代を過ごした経験のある人は稀なのではないだろうか。 西側の自分たちが思い描くのは、窮屈で緊張を強いられるような生活だが、そんなステレオタイプな思い込みを吹き飛ばす、自由で破天荒な子どもたち。学校の先生たちもユニークだ。 目や耳から入るフィルターを通した情報と、そこに暮らす人々の声というのは必ずしも一致しないのだ、ということを教えてくれた。 「古本道場」でも米原さんの魅力を角田さんがチラッと伝えてくれていたが、他のエッセイもがぜん読みたくなった。 2020.12.6

Posted byブクログ

2021/01/19

すごくよかった。 雑誌BrutusのNo. 930で養老孟司さんがおすすめしていた本。 ノンフィクションだけど、文章もストーリーも面白く読みやすかった。 著者米原万里さんの中学時代の友人たちが激動の社会、政治、紛争に人生を巻き込まれながら生きてきた再会までの32年。その話にとて...

すごくよかった。 雑誌BrutusのNo. 930で養老孟司さんがおすすめしていた本。 ノンフィクションだけど、文章もストーリーも面白く読みやすかった。 著者米原万里さんの中学時代の友人たちが激動の社会、政治、紛争に人生を巻き込まれながら生きてきた再会までの32年。その話にとても興味深く引き込まれる。 著者のように、もっと多くの人が世界中に安否を案じる大切な友人を持つことが出来たら、世界はもっとよくなるのかもしれないと思った。

Posted byブクログ