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羊をめぐる冒険(下) の商品レビュー

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432件のお客様レビュー

  1. 5つ

    134

  2. 4つ

    146

  3. 3つ

    93

  4. 2つ

    13

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2021/10/10

スイスイ下巻 戸惑うことなく生還。 十二滝町は『ドライブ・マイ・カー』のみさきの出身地。 一般論と諭されることは甚だ遺憾であると鼠。そして家福。 他にも共通点はあるんだろうか。 最後に家をぶっ飛ばしたのは、村上作品に於いて結構派手な事件ではなかったろうか。 多分『1973年のピ...

スイスイ下巻 戸惑うことなく生還。 十二滝町は『ドライブ・マイ・カー』のみさきの出身地。 一般論と諭されることは甚だ遺憾であると鼠。そして家福。 他にも共通点はあるんだろうか。 最後に家をぶっ飛ばしたのは、村上作品に於いて結構派手な事件ではなかったろうか。 多分『1973年のピンボール』を読んでいない。もしくは完璧に忘れている。 まぁ、いい。 手に入れたら三部作として一気に読める気がする。 成長したのか、 歳を取っただけなのか。

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2021/09/20

夢の中にいたような感覚の本。 「退屈さにみちた凡庸な世界」、「生の世界」に 呆れ返っている僕でも楽しめた。

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2021/08/04

鼠三部作で1番好きな作品でした。 私自身も、大学院、就活と一般論が重視されるコミュニティに身を置き、気付かぬ間に価値観が一般論に支配されている。 終盤の鼠と僕の語り合いでは、心苦しかった。

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2021/10/04
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※このレビューにはネタバレを含みます

「でも暇つぶしの友だちが本当の友だちだって誰かが言ってたな」 「一般論をいくら並べても人はどこにも行けない。俺は今とても個人的な話をしてるんだ」 「もちろん人間はみんな弱さを持っている。しかし本当の弱さというものは本当の強さと同じくらい稀なものなんだ」

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2021/07/28

再読。村上春樹は人が様々なものを失い損ないながらも生き続けるさまを描くのが本当にうまい。鼠が自分の弱さを好きだと言うシーンでいつも泣いてしまう。美しい耳を持つガールフレンドもかなり好き。

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2021/07/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

よかった、面白い。 僕の、一般論だけで全てを流してきた姿勢、鼠の白黒つけず弱さを認め(グレーゾーンも?だから鼠?)、そんな二人が稼いだお金をジェイズバーに。。 はじめて、僕が自分の意思で動いたこと。 それまでは、自分自身の半分でしか生きてなかった、僕。 最後の、「会えるさ。共同経営者だもの。その金は僕と鼠で稼いだんだぜ」にうるっときた、、、 何もかもを失ってしまったのは、半分でしか生きてなかったから。 人はみな弱いからシステムを作って守りあう、でも時にシステムに苦しめられる。 全て流されて受け流して一般論だけを述べてすり抜けてきた僕の姿勢になんだか親近感と安心感を抱いていたのに、物語はそれが仇となり僕は全てを失った、友達の鼠までも。。 でも、こんなに物語が広がってうねっていくとは思ってなかったから、後半の物語を読んでる時、 前半部分の紙の重なった文庫本の側面を眺めながら、こんな紙の束にこんな世界観が詰まってるのか、本って面白い、なんて改めて感じて笑けた。

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2021/07/21

とても不思議な物語だけど、とても面白かった。 初めての村上春樹さんの小説。 村上春樹さんの描く世界、とてもハマってしまった。 最後畳みかけるように綺麗に結末が見えたけれど、何かどこか曖昧で、自分で考察しなければならない終わり方も良かった。 読了後静かな興奮がおさまらない。

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2021/07/02

✳︎ 羊をめぐる冒険 村上春樹 読み終わった時の、あの独特の感覚。 私はこれを過去に感じたことがある。 インセプションを始めて観た時、アンドロイドは電気羊の夢を見るか?を読んだ時、マトリックスを観た時だ。 しばらく戻って来られないような…きっと、"浸る"とい...

✳︎ 羊をめぐる冒険 村上春樹 読み終わった時の、あの独特の感覚。 私はこれを過去に感じたことがある。 インセプションを始めて観た時、アンドロイドは電気羊の夢を見るか?を読んだ時、マトリックスを観た時だ。 しばらく戻って来られないような…きっと、"浸る"という言葉が適切だろうと思う。 さまざまな解釈があると思うが、 わたしの中でぐるぐると駆け巡る問い、それは、 本当に弱いのは誰? という問いだった。 わたしは、鼠でもなく、元妻でもなく、元共同経営者でもなく、先生でもなく、黒服の男でもない。ましてや、美しい耳のガールフレンドでもない。 「ぼく」だと思うのだ。 『それは君の問題だよ』 と、「ぼく」は相手に問題を返す。 それは、本人の中では迷惑をかけないで生きるということなのだ。 しかし、迷惑をかけないで生きるということは実は相当わがままなのかもしれないと、わたしは思うのだ。 問題を返すことそれ自体は悪いことではない。実際のところ、感情や言動には自分自身しか責任を取れないし、自分が責任を取るべきなのだ。 ただ一方で、それは一般論に身を隠しているとも言える。 自分は一緒にそれについて考えるつもりはありませんよ、 あなたとはその議論について、どこにも旅に出るつもりはありません。 だって、あなたがやったんでしょう。あなたが、選んだんでしょう。 と、当事者になることを巧みに回避しているだけだ。 一般論を隠れ蓑にし、『人間はみな、弱い生き物だから』なんて言うやつに本当の"弱さ"など、わかるわけないのだ。 大事なのは一般論ではない。傷ついたり、面倒なことになるかもしれないことを承知した上で、当事者になりに行くことだ。そして、誰の人生の当事者になりたいかは、自分で決めることだ。 「ぼく」は、中途半端だった。 当事者になることは怖い、でも自分の人生に、ガールフレンドを引き入れたい。そんな半端な生き方が、全てを失わせることになる。 結局、自分はなんだ?自分は、どうしたかったんだ?と、自分の現在地も特定できなくなってしまう。 一般論という大衆の"正解"を選び続けることは一見賢く見えて、本当は実に薄っぺらいのだ。 なぜならそこに、"あなた"は存在しないからだ。 羊のような根源悪的存在。 鼠のような、どうしようもなく人生を愛おしいと思ってしまう弱さを自己認知している存在。 どちらも今、自分がどこにいるか、どうしたいのかをわかっている。 その意味では、両者は強烈に生命の輝きを放つ、生きている人間そのものである。 だから「僕」は、本書の言葉で言う『自分自身の半分でしか生きていない』状態だった。 全て失った。ここから新たなスタートを、「ぼく」はどう切るのか。

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2021/06/12

春樹の描くキャラって本当に全部いいんだよな 特にその人物の背景が描かれていなくても、描写次第でその人物を魅力的に感じさせる そういうとこ天才 物語はまあ んー

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2021/05/05

青春3部作、完。 読み終えた後、爽やかな気持ちになった。 鼠はこれで報われたような気がするし、この終わり方じゃないと終われなかったような気がする。 下巻の途中までは情景描写が多めで、ちょっとイメージするのに苦労したけど、僕のリミットがあと1週間しかなくなってからは、物語の展開の...

青春3部作、完。 読み終えた後、爽やかな気持ちになった。 鼠はこれで報われたような気がするし、この終わり方じゃないと終われなかったような気がする。 下巻の途中までは情景描写が多めで、ちょっとイメージするのに苦労したけど、僕のリミットがあと1週間しかなくなってからは、物語の展開のテンポがよかった。 これで主人公は失うものは失い、どんな生き方をしていくのだろう。きっと20代よりいい人生を送るんじゃないかな、と思いを馳せる。

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