新釈 遠野物語 の商品レビュー
犬伏老人の語る、ちょっと不思議な昔話。最後の最後までキツネ騙しのオチかと思うけど、でもこーゆー翁(?)がいたら、きっと毎日でも話を聴けるだろう。
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井上ひさしさんの世界全開です。伏線の巧みさと、結末(オチ)のどんでん返しは、超一級です。短編の連作ですが、どれも素晴らしい作品です。
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柳田国男の「遠野物語」が嫌いだと話したところ、こちらならどう、と貸してくれた。こちらは面白い。対話というスタイルがそもそもの民話にふさわしいスタイルだということもあるだろう。しかしそれ以上に大事な違いがある。 柳田国男は別に遠野が好きだった訳ではなく、遠野で民話を採集してくれる知...
柳田国男の「遠野物語」が嫌いだと話したところ、こちらならどう、と貸してくれた。こちらは面白い。対話というスタイルがそもそもの民話にふさわしいスタイルだということもあるだろう。しかしそれ以上に大事な違いがある。 柳田国男は別に遠野が好きだった訳ではなく、遠野で民話を採集してくれる知合いがいただけで、現地はまったく不案内なのに対し、井上ひさしは現地に詳しいのだ。だからまったく書かれ方が違う。柳田国男のしたことの価値はあるのだろうが、私はその方法が嫌いだ。官僚だもの。 井上ひさしの話はともかく引きつける。これは面白い。毎度彼は東北の匂いのする物語を作るけれど、やはり地に足がついている。それはとても大事なことだと思う。面白かった。
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「偽原始人」が面白く、井上ひさし氏の作品で次に手にしたのがコレ。 「新釈」ということで、もとは柳田国男氏のパロディ短編集です。 一話一話の仕掛けといいますか、まぁそれがとっても面白いです。 最後の仕掛けは途中で読めますが、そんなことは気にならないくらい心温まる感があります。
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柳田さんの本物を知る前に、こっちを先に、高校生の時に読みました。新釈って書いてあるからなんだ?と思ったらちゃんと遠野物語ってあるんだ、と、岩波文庫を買いました。こうやって、本が増えていくのです。
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