武士道 の商品レビュー
日本で特定の宗教による道徳教育が行われていなかったとするならば、どこから日本人の精神は形成されたか。外国でそう問われた作者は、武士道による、と答えた。 日本に流れる思想、価値観の根本について、現代で理解している人は少ないはずである。「古き良き日本」を考えるにおいて、大きな知識を...
日本で特定の宗教による道徳教育が行われていなかったとするならば、どこから日本人の精神は形成されたか。外国でそう問われた作者は、武士道による、と答えた。 日本に流れる思想、価値観の根本について、現代で理解している人は少ないはずである。「古き良き日本」を考えるにおいて、大きな知識を与えてくれる書だった。 外国人に伝える、という目的のための英語の書物の引用が膨大で、作者の見識の広さが伺える。 武士道はなお生くるか、考えたい。
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タイトルからして、根性論が延々展開されのではないかと勘繰り敬遠してきた古典。ところが予想に反して、日本人の精神に根付く武士動の淵源が、するどい洞察によって論理的に解き明かされておりました。 国際的に著名な本書ですが、たぶん読んだことのない人(特に日本人)は相当数いるんじゃないか...
タイトルからして、根性論が延々展開されのではないかと勘繰り敬遠してきた古典。ところが予想に反して、日本人の精神に根付く武士動の淵源が、するどい洞察によって論理的に解き明かされておりました。 国際的に著名な本書ですが、たぶん読んだことのない人(特に日本人)は相当数いるんじゃないかな、と思います。矢内原氏の翻訳も、おそらく原文の格式を損なわない名訳なのだと思います。 残念ながら、わが国においてこの武士道の精神は希薄になってしまっている気がします。「せめて」先人を知る意味でも、読んでおいて損はないと考えます。 《引用》 (ヨーロッパ人の賛美する) “ 薔薇は桜の単純さを欠いている。さらにまた、薔薇が甘美の下に刺を隠せること、その生命に執着すること強靭にして、時ならず散らんよりもむしろ枝上に朽つるを選び、あたかも死を嫌い恐るるがごとくであること、その華美なる色彩、濃厚なる香気――すべてこれらは桜と著しく異なる特質である。我が桜花はその美の下に刃をも毒をも潜めず、自然の召しのままに何時なりとも生を棄て、その色は華麗ならず、その香りは淡くして人を飽かしめない。およそ色彩形態の美は外観に限られる、それは存在の固定せる性質である。これに反し香気は浮動し、生命の気息のごとく天にのぼる。 ”
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今の日本人にはその精神は理解されない気がする。 時代は進み、これを道徳として読むのはいささか違うと思う。
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日本人の精神が書かれている。日本人とは何なのかを知り、理解した上で、自分の言葉でとして語るためにも、すべての日本人が読むべき本のように思う。 徳、義、勇、仁、礼、誠、名誉、忠義は自分の人生において、常に意識しておきたい。
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口承の武士に関して疑問を持ち続けていたけれど、人を殺さずとも武士は武士。人をダニだと殺す武士こそ武士道から外れし獣だ
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自国及び自身のアイデンティティが希薄化されている昨今において、それを見つめ直す意味でも一読の価値がある。 また、明文化されていない固有の伝統精神「武士道」をここまで体系的に纏めるだけではなく、異国文化の読み手に配慮して構成されている点でも、大変勉強になる。
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今読んでも内容に親近感を持ちますね。 当時、この内容を米国に広め日本をアピールしたのだから5000円札も納得。
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日本の学校には宗教教育がない→どのようにして道徳教育を授けるのか?日本人は何を基準にしてものごとを良しとするのか? 仏教、神道が武士道の基礎になった。そして武士道が日本人の価値観のもととなった。また、孔子も大きな影響を与えた。 アメリカにはキリスト教、そして聖書という明確な教え...
日本の学校には宗教教育がない→どのようにして道徳教育を授けるのか?日本人は何を基準にしてものごとを良しとするのか? 仏教、神道が武士道の基礎になった。そして武士道が日本人の価値観のもととなった。また、孔子も大きな影響を与えた。 アメリカにはキリスト教、そして聖書という明確な教えがあるが日本にはない。我々は何を基準にしているのか?良いこと悪いことを学校でも大して習った記憶はない。
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内容(あまり分かっていないが)も訳も素晴らしい本でした。またいつか読んだら分かるようになるだろうか。
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今更になって初めて読んだ。言わんとするところは分かるので読めたが、難しい。人名はほとんどしらず、無学なのがまるわかり…
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