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武士道 の商品レビュー

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177件のお客様レビュー

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    62

  2. 4つ

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  3. 3つ

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  5. 1つ

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2019/12/20

(おそらく2度目の)読了。訳語で読んだがこれを英語で書いたことには驚愕する。繰り返し読み咀嚼したい。

Posted byブクログ

2019/09/25

義・勇・仁・誠・礼・忠義・克己など武士道として大切な事柄を、欧米に向けて古今東西の博識を披歴しつつ説いた名著。日本語訳を手掛けたのは敬虔なクリスチャンであった矢内原忠雄氏。現代日本において吹き飛んでしまったようにも思われるこれらの精神だが、きっとどこかのDNAには残っているはずで...

義・勇・仁・誠・礼・忠義・克己など武士道として大切な事柄を、欧米に向けて古今東西の博識を披歴しつつ説いた名著。日本語訳を手掛けたのは敬虔なクリスチャンであった矢内原忠雄氏。現代日本において吹き飛んでしまったようにも思われるこれらの精神だが、きっとどこかのDNAには残っているはずで、私たちはこれらを呼び起こして、より住みやすい社会にしていかなければならないような気がする。

Posted byブクログ

2019/05/13

(01) 奇妙さがあり面白い。それは不気味さといってもよいかもしれない。 キリスト教と近世以前に由来する日本の武士を無理にでもくっつけてみるとこうなるよ、という接合面に著者の際立つ個が示されている。つまり、著者が説明する武士の徳性からすれば本書を著す必然性はないし、著者が信ずるキ...

(01) 奇妙さがあり面白い。それは不気味さといってもよいかもしれない。 キリスト教と近世以前に由来する日本の武士を無理にでもくっつけてみるとこうなるよ、という接合面に著者の際立つ個が示されている。つまり、著者が説明する武士の徳性からすれば本書を著す必然性はないし、著者が信ずるキリスト教からすれば、敢えて武士を理解する必要もない。 が、著者はそれを本書で見事に継ぎ合わせた。その手際の妙には明らかに近代精神(*02)が現れている。洋の東西を問わず武士道や騎士道がよって立つ中世のメンタリティや、キリスト教の古い部分だけでは、このアクロバティックは成り立たなかった。本書が国際的に読まれたとすれば、そのへんの妙な事情のエキゾチックもあってのことだろうと思う。 (02) 第14章は「婦人の教育および地位」である。著者の苦肉の章ともいえる。章立てとページ数をながめたとき、この章に最も多くの頁が割かれていることは看過すべきではないだろう。女子論でもあり、現代的なフェニミズムにおいて本書はどのような位置付けがなされるのか、興味ぶかいところではある。 また、本の構成という点では、巻末の人名索引が楽しい。キリスト、孔子、シェイクスピアへの言及はもちろん多いが、従来からの指摘があるように、社会進化論のスペンサーや近代神秘主義ともとれるエマソンからの強い影響が見られることを確認しておきたい。

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2019/04/21

2019年4月17日読了。現行五千円札の肖像でもある(津田梅子に取って代わられるが)著者が、キリスト教に基づく秩序を持つ欧米に対抗する日本の論理として編み出した「武士道」についての考察。武士道礼賛・日本スゲーが過ぎて「ほんまかよ」と思う部分も多いが、100年以上前の日本で欧米人向...

2019年4月17日読了。現行五千円札の肖像でもある(津田梅子に取って代わられるが)著者が、キリスト教に基づく秩序を持つ欧米に対抗する日本の論理として編み出した「武士道」についての考察。武士道礼賛・日本スゲーが過ぎて「ほんまかよ」と思う部分も多いが、100年以上前の日本で欧米人向けに書いた本、と考えれば確かに名著、と思う。戦闘階級がお金を「不浄なもの」として退けて作法や名誉を重んじたことが社会に秩序をもたらしたとか、切腹を「最上級な名誉な行為」と置き、処罰としてではなく犯罪者やその家族の名誉回復の場として設定した、などの指摘は鋭く、面白いと感じた。切腹の場における3兄弟のエピソードなど、日本人だったら誰でも「いとあわれ、あっぱれな死に様よ」と感じ入ってしまうのではないか…?

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2018/12/29

孔子は「義を見てせざるは勇なきなり」と教え、孟子は「自ら反(かえり)みて縮(なお)くんば、千万人と雖(いえど)も、吾往かん」と説いた。これのみを10歳までに叩き込めば教育は成功するようにも思う。孔子と正反対に位置するのが「触らぬ神に祟(たた)りなし」との俚諺(りげん)である。いじ...

孔子は「義を見てせざるは勇なきなり」と教え、孟子は「自ら反(かえり)みて縮(なお)くんば、千万人と雖(いえど)も、吾往かん」と説いた。これのみを10歳までに叩き込めば教育は成功するようにも思う。孔子と正反対に位置するのが「触らぬ神に祟(たた)りなし」との俚諺(りげん)である。いじめ、セクハラ、パワハラを支える振る舞いだ。 https://sessendo.blogspot.com/2018/12/blog-post_29.html

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2018/12/03

・忠と名誉が大事なことと説く ・「人の深奥の思想および感情」ー特にその宗教的なるものを多弁に費やして発表するは、我が国民の間にありては、それは深遠でもなく誠実でもなきことの間違いなき徴であるとなされる。」 ・「思想を隠す技術」

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2018/10/16

かなり難解。海外の文学や哲学をかじっていないと完全に内容を理解するのは難しいと思います。(私も良くわかりませんでした) 新渡戸稲造の洞察力の鋭さと視野の広さは一読しただけで感じられると思います。

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2018/10/12

新渡戸稲造が、38歳の歳1899年に書いた本。 海外に向けて日本のことを紹介する意で書いたので、この本はその英文の日本語訳になる。 読んでいて最も驚くのは歴史上の人物名の引用の数。 その数100名を超える。 これだけの歴史上の人物の偉人・哲人・賢人のことに精通しており、日...

新渡戸稲造が、38歳の歳1899年に書いた本。 海外に向けて日本のことを紹介する意で書いたので、この本はその英文の日本語訳になる。 読んでいて最も驚くのは歴史上の人物名の引用の数。 その数100名を超える。 これだけの歴史上の人物の偉人・哲人・賢人のことに精通しており、日本の様々な事象や在りようを、世界共通の偉人達に例えて話す様は圧巻。 世界に発言するには、これぐらいの教養は必要なのだろう。

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2018/10/20

英語で書かれた武士道の翻訳版。武士道がどのようにして生まれ、影響を及ぼしてきたかを解き明かす。キリスト教の代わりに日本には武士道が道徳・倫理の柱となっていた。武士以外の日本人の支柱は何だろう?

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2018/10/08

1899年、新渡戸稲造が日本人の道徳感を形成する根幹にあるものとして、海外に英語で提示した書。 文明開化からまだそう経たない時期であるが、すでに義理という言葉は本来の道義の理屈という意味から放れて使われていたというような逸話がある。著者は、明治となり西洋化する日本社会において過...

1899年、新渡戸稲造が日本人の道徳感を形成する根幹にあるものとして、海外に英語で提示した書。 文明開化からまだそう経たない時期であるが、すでに義理という言葉は本来の道義の理屈という意味から放れて使われていたというような逸話がある。著者は、明治となり西洋化する日本社会において過去の日本人が持っていた良いものが徐々に失われていくことを嘆いている。現代においても同様な事例は事を欠かないことを考えれば、こうした変化はまた歴史において必然ということなのかもしれない。 また、切腹についての章は現代に生きる我々にはかなり衝撃的である。「名誉の失われし時は死こそ救いなれ、死は恥辱よりの確実な避け所」というガースの詩を引用している。この西洋の詩人の言葉は期せずして、それが切腹の本質的な意味を現している。本章では2件の切腹の様が生々しく描写されているが共に壮絶である。その内の一件は、父の仇を討つために、徳川家康の命を狙い捕らえられた兄弟であり、その煽りを受けて一族の男子皆が刑に処される定めを受け、若干8歳の末弟も連坐の上で腹を切るのである。衝撃のあまり、読んだ当日よく眠れなかった。

Posted byブクログ