薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木 の商品レビュー
リアルに近い恋愛小説…
リアルに近い恋愛小説は出来がいいほど疲れさせられます。とても疲れました。5年後再挑戦したくなりました。
文庫OFF
恋のカタチは無限大。…
恋のカタチは無限大。そんなことに気付かせてくれる恋する短編集。
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人それぞれ
恋愛も結婚も家庭も、人それぞれの考え方と生き方がありますが、この本に出てくる9人の女性たちの場合は……?女性が持つ強さとあやうさ。繊細で複雑な心のうちが、残酷なほど見事に描かれる。江國ワールド全開。
yama
江國香織さんの描く世界はリアルなのに、どこか夢物語のような淡い空気をまとっている。どことなくトレンディドラマ風ではある。書かれたのが2000年って、そういう時代だったかな。女性たちの視点が切り替わるので、慣れるまでは気持ち悪さがあった。誰の何の話?めいた気持ち悪さ。読む進むにつれ...
江國香織さんの描く世界はリアルなのに、どこか夢物語のような淡い空気をまとっている。どことなくトレンディドラマ風ではある。書かれたのが2000年って、そういう時代だったかな。女性たちの視点が切り替わるので、慣れるまでは気持ち悪さがあった。誰の何の話?めいた気持ち悪さ。読む進むにつれ、うまいなー。友達であることが不思議に思える個性もバラバラな3人とその周辺の女性たち。不倫相手、妹、従業員etc。恋愛命。な女性の物語は読む方も結構エネルギー使うんだっけ。
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江國香織さんの本はいつの時代に読んでも色褪せないのだなとまた実感。途中まで違和感なく読んでたけど、恋愛や不倫の話なのにスマホが一切出てこない。調べたら20年以上前の作品でした。四半世紀経っても変わらない女性の細やかな気持ちを、ずっと描いてきていらっしゃるのだなと。節々に、わかるわ...
江國香織さんの本はいつの時代に読んでも色褪せないのだなとまた実感。途中まで違和感なく読んでたけど、恋愛や不倫の話なのにスマホが一切出てこない。調べたら20年以上前の作品でした。四半世紀経っても変わらない女性の細やかな気持ちを、ずっと描いてきていらっしゃるのだなと。節々に、わかるわ…という描写が出てくる。(この方、男性の読者もついているのかしら?って思うくらい) 不倫もあるのにドロドロにはならず、あまつさえ、その気持ちの動きと行動は素敵だなとさえ思ってしまう。甘すぎない、おしゃれなアーバン小説。群像劇なのに全ての登場人物を難なく追うことができるのも地味にすごいところ。個人的には、毎度、食事やお酒やコーヒーがとてつもなく美味しそうに感じる。 気に入った描写: 興味のない雑誌を自宅でパラパラしながら、ある男性と食事ができたらよかったのになぁと考える既婚の女性のモノローグ: 「…(省略)食事をして酒を飲み、話ができたら楽しかっただろう。独身の頃のように。一人一人で生きていた、語るべき物語を持った男女のように。何が好きか、何が嫌いか、どういう子供時代を過ごしてきたか、どんな人々に囲まれているのか。 でも、それでは遠くに行き過ぎる。」(p. 322引用) 自宅で夫の帰りを待ちながらクリスマスツリーの飾り付けをしている既婚女性のモノローグ: 「その作業をするのが陶子は好きだ。その作業をしていると、ああもうじき今年も終わる、という気持ちと、窓の外の寒さも不幸もここまでは入ってこられない。という気持ちがあいまって、安心と満足を感じられる。」(p.263引用) 独身のまま40歳を迎えて、ハッピーに過ごしている女性のモノローグ: 「誰かと暮らすのなら遅すぎないほうがいい、と、麻里江は最近つくづく思う。世間では、適齢期などナンセンスだという考えが主流であるらしく、始終女性雑誌を賑わせているが、時期というものは存外あるものだと言う気が麻里江にはどうしてもしてしまう。まだ若く、自分の情熱を信じられて、やり直しもきく年齢。生活の細部を隅々まで一人でつくってしまう前の年齢。他人と自分との間に横たわる闇を日々模索することを、わずらわしいと思ってしまったらたぶんもう遅いのだ。」(p.170引用)
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登場人物が多く、最初のうちは、シーンがどんどん変わっていくのに慣れなくて、なかなか読み進められなかった。人ってわからないよね。見えてるし、見せてるのは一部分なんだろうなぁ。多面的。自分でもわかってない一面があるくらいだもんね。
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これまで読んだ江國香織さんの作品で1番好きかも。みんな自分勝手なとこがあって、恋や愛を求めて必死に生きてる。「みんな、いちばん愛したひととはちがう相手と一緒にいるみたい」っていう道子の爆弾発言があったけど、そういうものなんかな…。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
再読です。ケニー・Gはこの本で知り、私も気に入ってよく聴いてました。陶子に似たとこがあって、少し重ねて読んでいました。登場人物が多く、各々の視点で描かれ場面が変わるので、面白くて、すぐに読んでしまいました。土屋には笑いました。綾がもう少し幸せだったらよいのですが……
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「草子はバスにのる瞬間が好きだ。その日はじめて公共の場に足を踏み入れる、背すじののびるような瞬間が」p.238 「エミ子は冬が好きだった。クリスマスツリーに代表されるように、常緑樹のあたたかさがわかる季節だと思うからだ」p.239
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瑞々しい文章で気持ちよく読める作品です。様々な女性たちの話が1冊を通してつながっていて、楽しめます。この本を読むと、帰り道にお花屋さんに寄って帰ろうかなという気持ちになります。
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