日本の思想 の商品レビュー
Ⅳ.「である」ことと「する」こと印象的だった。 憲法第12条「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によってこれを保持しなければならない」。自由「である」という状態に安住するのではなく、日々自由になろうと「する」という努力によって、初めて自由でありうる。自由は与...
Ⅳ.「である」ことと「する」こと印象的だった。 憲法第12条「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によってこれを保持しなければならない」。自由「である」という状態に安住するのではなく、日々自由になろうと「する」という努力によって、初めて自由でありうる。自由は与えられたものではなく、獲得していくものと強く感じました。
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図書館で書庫から出してもらったら、古文書のようなクタクタの本が出てきました。 内容は、ところどころ言っている事が分かる程度の理解で、全体を通してはまったく歯が立ちませんでした。でも、最後まで目を通した自分を評価したいです。
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(1999.02.11読了)(1998.10.01購入) (「BOOK」データベースより) 現代日本の思想が当面する問題は何か。その日本的特質はどこにあり、何に由来するものなのか。日本人の内面生活における思想の入りこみかた、それらの相互関係を構造的な視角から追究していくことによっ...
(1999.02.11読了)(1998.10.01購入) (「BOOK」データベースより) 現代日本の思想が当面する問題は何か。その日本的特質はどこにあり、何に由来するものなのか。日本人の内面生活における思想の入りこみかた、それらの相互関係を構造的な視角から追究していくことによって、新しい時代の思想を創造するために、いかなる方法意識が必要であるかを問う。日本の思想のありかたを浮き彫りにした文明論的考察。
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※このレビューにはネタバレを含みます
丸山眞男と聞いてまず想起するのは、何と言っても『論座』の赤木智弘氏の論文『「丸山眞男」をひっぱたきたい 31歳フリーター。希望は、戦争。』である。 格差の拡大再生産がまかり通る社会を転覆させたい、そのためなら戦争状態も吝かでない、という赤木論文のイメージが強烈だった。 マルクス主義が一時的に社会科学を席巻した背景には、超学問形態的な体系を進んで取り入れるという、日本の知的世界の下地があった、という本書の指摘は非常に面白かった。翻って赤木氏からすれば、観察者に徹して上から目線にあれこれ指摘する丸山の態度が鼻持ちならないのだろうか。 何にせよ、難解な文章で、多くのミスリードを犯してしまっている気がする。要再読。
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日本の思想という、今にも繫がる視点からかかれたもの。 ヨーロッパが共通の基礎的連帯があるが、日本はない。(昔は國體意識はあったが)なので、ササラ型ではなくタコツボ型なありかたである。そこでは、分化していて相互のコミュニケーションが不足しがちである。そこで、登場するのがマスコミ。マ...
日本の思想という、今にも繫がる視点からかかれたもの。 ヨーロッパが共通の基礎的連帯があるが、日本はない。(昔は國體意識はあったが)なので、ササラ型ではなくタコツボ型なありかたである。そこでは、分化していて相互のコミュニケーションが不足しがちである。そこで、登場するのがマスコミ。マスコミは共通の場を作る一方でその理論を浸透させようとする。だが、マスコミ自体もやはりタコツボであるから共通のコミュニケーションがない。 タコツボでは、「である」という状態が特に意識される。 本来「する」領域でも「である」が居座っている。なので、「である」で見てしまい反省できないことがある。 「である」により、政治も専門家のなかに閉じ込まれてしまう。たこつぼ?国の制度も「である」で判断しがち。とにかく、「する」でみないと民主主義や政治が自己目的してしまいがち。
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著者による論文4本からなる新書。内容は我が国の思想の根底を探ったものである。 コメントとしては、第一に、これが新書か!と言いたくなるほど、文章が難解である点である。確かに、内容が抽象的かつ高度なので、仕方ない面がある。しかし、一文が長く、主語が把握しづらいなどの、いわゆる悪文も含...
著者による論文4本からなる新書。内容は我が国の思想の根底を探ったものである。 コメントとしては、第一に、これが新書か!と言いたくなるほど、文章が難解である点である。確かに、内容が抽象的かつ高度なので、仕方ない面がある。しかし、一文が長く、主語が把握しづらいなどの、いわゆる悪文も含まれていたので、何とかならなかったのか、と思った。第二には、現代でも当てはまる主張が含まれているという点である。例えばには、組織や専門領域がタコツボ化し易いという主張である。具体的に、時が経つにつれ、専門領域や組織の細分化が進むようになるが、専門領域や組織の交流がなくなり、タコツボ化してしまう。これについては、現代の我が国においても言えること(例えば、いわゆる原子力ムラ)であり、これを打開するにはどうすべきかは、悩ましいことであるが、考えないといけないことであると言えよう。
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[2013-01-16] 1回目読了。 Ⅳの「『である』ことと『すること』」は、Ⅰの「日本の思想」をより平易な表現で分かりやすく説明している。 ■ 日本の思想=神道の「無限抱擁」性と思想的雑居性。 つまり、あらゆるものを受け入れつつ、なにものをも受け入れない。 →cf 柄谷行...
[2013-01-16] 1回目読了。 Ⅳの「『である』ことと『すること』」は、Ⅰの「日本の思想」をより平易な表現で分かりやすく説明している。 ■ 日本の思想=神道の「無限抱擁」性と思想的雑居性。 つまり、あらゆるものを受け入れつつ、なにものをも受け入れない。 →cf 柄谷行人「日本精神研究」によれば、分裂症的気質になる、とのこと。 ■ 「開国」による押しつけられた「近代化」 上のような日本の「寛容の思想」を原理的に否認したものが、明治におけるキリスト教であり、大正末期からのマルクス主義。 =思想の雑居的寛容という伝統ゆえに、日本が持つ寛容性を否定する近代思想に対する激しい不寛容というディレンマ。 →日本は近代化しきれずにきた国家。 ■ 「動物化するポストモダン」の以下の記述を参照。 ⇒「十分に近代化されていないこの国は、逆にもっとも容易にポストモダン化されうる…日本では近代的な人間観が浸透していないがゆえに逆にポストモダン的な主体の崩壊にも抵抗感なく適応することができる。」(p28) →60年代に入り、和辻や三木等が世界の最先端を行く思想だとして再評価された歴史。
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「メカニズム」を既製品として受けとる→抽象化された結果が重視される→理論や概念はフィクションとしての意味を失って一種の現実に転化してしまう。(p58)
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長男が学校で読んで感激して薦めてくれた『「である」ことと「する」こと』を読む.著者の主張は近代になって登場した政治というシステム,特に民主主義では「である」(社会や制度の状態)という価値よりも「する」(行動とその結果)ことの価値が大切にされるべきであるということ.なかなか読み応え...
長男が学校で読んで感激して薦めてくれた『「である」ことと「する」こと』を読む.著者の主張は近代になって登場した政治というシステム,特に民主主義では「である」(社会や制度の状態)という価値よりも「する」(行動とその結果)ことの価値が大切にされるべきであるということ.なかなか読み応えがあるし,考えさせられる. 「民主主義はやや逆説的な表現になりますが,非政治的な市民の政治的関心によって,また「政界」以外の領域からの政治的な発言と行動によってはじめて支えられている」.私自身に猛省を促すような言葉だけれども,この「非政治的な市民の政治的関心」が社会全体に薄れてきたこと自体が民主主義の危うさを示しているのかもしれない.政治にカリスマが求められ,社会全体でトップダウンの効率的な経営が求められるのこの世で本質的に時間のかかる民主主義は生き残れるのだろうか.
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岩波青本が誇る名著の一つ。 巨人丸山の思想に賛否色々あろうが、この人物を巡って今も議論が起きるということはやはり「痛いところ」を突いているからだろう。 この意味で丸山の思想自体が日本の「共通知」となり、社会科学の礎となっている。 意味がよく分からなくても我慢して読まなければならな...
岩波青本が誇る名著の一つ。 巨人丸山の思想に賛否色々あろうが、この人物を巡って今も議論が起きるということはやはり「痛いところ」を突いているからだろう。 この意味で丸山の思想自体が日本の「共通知」となり、社会科学の礎となっている。 意味がよく分からなくても我慢して読まなければならない本は幾つかあろうが、この本はそれに当たる。ともかく必読の書。
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