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そして誰もいなくなった の商品レビュー

4.2

403件のお客様レビュー

  1. 5つ

    166

  2. 4つ

    131

  3. 3つ

    67

  4. 2つ

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2016/12/01

初めて読んだアガサ・クリスティー。 推理小説に最近興味を持ち始め、とりあえず某探偵漫画で知った有名な作品を読んでみたくて、図書館で借りた。 推理小説初心者だからか、普段海外文学をあまり読まないからか、文章が独特でカタカナの人名が覚えにくく、最初は少し読みにくさは感じた。けれど中...

初めて読んだアガサ・クリスティー。 推理小説に最近興味を持ち始め、とりあえず某探偵漫画で知った有名な作品を読んでみたくて、図書館で借りた。 推理小説初心者だからか、普段海外文学をあまり読まないからか、文章が独特でカタカナの人名が覚えにくく、最初は少し読みにくさは感じた。けれど中盤あたりからは文章に慣れたし、タイトル通り“誰もいなくなっ”ていくので人名もすんなり頭に入るように。 島の邸宅に招かれた10人だけというクローズドサークル、不吉なインディアンの詩を再現する見立て殺人。次に誰が死ぬ?犯人は誰?などと考えながら読むうちに、「そして誰もいなくなった」… 人数が随分と減ってからは、本当に驚いた。 実はクローズドサークルではなくて、外部犯、もしくは11人目がどこかに隠れているのでは?と素人ながらあれこれ考えて、最後の種明かしでなるほど!と。 後味が悪いとか、グロいとか、そういうのはなく、読んでる間はドキドキするし、種明かしまで読み終わるとスッキリした。 他のアガサ・クリスティーの作品、推理小説、海外文学をもっと読んでみようと思った。 2016/12/01

Posted byブクログ

2016/08/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 謎の人物U・N・オーエンによって離れ小島のインディアン島に集められた10人の男女。彼らに共通点と呼べるものは無かった。過去に死の香りさえなければ。やがてU・N・オーエンによる殺戮が始まる。一方的な正義を名乗り、インディアンの童謡に乗せて・・・。  相変わらず風景描写が判り難いがそんなことは気にならないくらい各人物の心理描写がしっかり描かれている。段々と人数が減っていき互いに犯人ではないかと疑いあう者達。しかし、誰が犯人か全く判らない故に協力の名のもとに一つの部屋に集まり監視をし合う。クリスティーの持ち味が満遍なく活かされた究極の部類に入るミステリだろう。  この作品で優れているのは心理描写だけではない。恐らくミステリを志す者なら一度はやってみたいと思う『見立て殺人』をここまで魅力的に描いている作品は他にはそう無いからだ。クリスティーはマザーグースが好きだったらしく本作品以外にも多数のマザーグースを題材とした作品を残しており、中には見立て殺人形式を採っている物もあるが、それらも本作には叶わないだろうと私は思っている。なぜなら事件全体に及ぶ犯人の見立て殺人へのこだわりが凄まじいからだ。  何故犯人が『見立て殺人』を起こすかは大体二通りの解釈が出来るのではないかと思っている。一つは被害者を恐がらせること。見立て殺人では連続殺人となる場合が非常に多く、誰がどの様に殺されるかも判っている場合が多い。ならば後に残る被害者候補ほど凄まじい恐怖に襲われることになる。これは犯人が被害者に対してとても強い憎しみを抱いている場合に起きることが多い。もう一つは自分の力を誇示すること。これは被害者への憎しみの感情は薄いがそれゆえに状況を支配することに対する強い快楽を持っている厄介なタイプ。しかし、細部までこだわろうとするあまりに余計なことをしてつまらないミスを犯すこともまた多し。  本作の犯人は後者のタイプであるのは明白だが、殺人の目的も非常に判り易い。しかし、自分さえも被害者リストに入れているために登場人物や読者に対して緊張感を抱かせる。この犯人は上手く皆を騙して自分だけ生き残ろうとするのではなく、自分さえも連続殺人の被害者に入れているのだ。その上で他の人間を騙し、殺人を遂行し、その殺人をインディアンの童謡になぞらえるのだ。此れほどまでにある種美しい殺戮劇は無いだろう。  ラストには島から全ての生者が消え去り、島に乗り込んだ警察を困惑させる。犯人にとっては比べようも無いはずの喜びだが、肝心の犯人は既に死んでいて警察の反応を知ることは不可能。  この作品の最大のトリックは犯人が死んでしまうことにあるのではないだろうか。

Posted byブクログ

2016/08/10

有名な作品だし何度も何度も読もうと思っててやっと読んだ。いやぁー今でこそこの手のトリックや閉鎖された空間で殺人事件の話は沢山あるけど、その元祖!素晴らしい!!! 単純に面白かった。 最後まで犯人がわからないし、ワクワクするし素晴らしかった。古典派もっと読みたくなった。

Posted byブクログ

2016/07/25

買い置きの本がなくなったので本棚の奥から引っ張り出し…。 これは小学生の時に背伸びをして買った初めての大人本です。 当時は文字を追うのに必死でしたが、以来何十年も、何回も 読んでいて、そのたびに名作に触れる喜びを感じています。 こちらにはポワロやマープルなどの探偵は登場しませ...

買い置きの本がなくなったので本棚の奥から引っ張り出し…。 これは小学生の時に背伸びをして買った初めての大人本です。 当時は文字を追うのに必死でしたが、以来何十年も、何回も 読んでいて、そのたびに名作に触れる喜びを感じています。 こちらにはポワロやマープルなどの探偵は登場しません。 そしてなんとなく漂う陰鬱な雰囲気。 他のクリスティー本とは何か空気が違うのです。 淡々と事務的に殺人が起こって行く。 この淡々と、が怖い。 もう犯人も読む前から分かってるし、だれがどのように 殺されるのかも覚えています。 それでもほぼ一気読み。 こんなミステリなかなかないです。 私の中のクリスティーランキングでベスト3入り 間違いなし。 (やはりベタなポワロやマープルも捨てきれず)

Posted byブクログ

2016/07/11

今さらながらこの名作を読んでみました。 本当に誰もいなくなっちゃうんですね。 僕は外国の物語はちょっと苦手で特に名前がカタカナだと覚えにくいし男か女かも分かりにくいのでちょっと敬遠していたんですがさすが多くの人に親しまれている物語というのは面白いと思いました。 最後までドキドキワ...

今さらながらこの名作を読んでみました。 本当に誰もいなくなっちゃうんですね。 僕は外国の物語はちょっと苦手で特に名前がカタカナだと覚えにくいし男か女かも分かりにくいのでちょっと敬遠していたんですがさすが多くの人に親しまれている物語というのは面白いと思いました。 最後までドキドキワクワク読ませてもらいました。

Posted byブクログ

2016/04/01

金田一少年の事件簿だ!と思った。 もちろん、題名は知っていたが、海外ミステリーモノは合わないモノが多いので、読まずにいたが、またこの作品の題名を目にし、ついに手に取ってみる。 死に関連する暗い過去を持つ男女10名が無人島に呼び出され、一人ずつ殺されていく。島からも出来ない状況下...

金田一少年の事件簿だ!と思った。 もちろん、題名は知っていたが、海外ミステリーモノは合わないモノが多いので、読まずにいたが、またこの作品の題名を目にし、ついに手に取ってみる。 死に関連する暗い過去を持つ男女10名が無人島に呼び出され、一人ずつ殺されていく。島からも出来ない状況下で犯人が探しを行うが、とうとう題名の通りになってしまう。 なるほど、テンポも良いエンターテイメント作品だ。事後、本を閉じて、トリックを考えた。方法は解ったが犯人は絞れなかったな。 振り返ってみると、金田一だけでなく、やはり多くの作品に影響を与えている一冊だなと改めて思う。

Posted byブクログ

2016/02/11

面白かった! 小学生の時にジュニア版で読んだが、その時はイマイチ消化しきれない感じだったので…。 そういう話だったんだね、と、納得。 やっぱり、ジュニア版でしか読んだことがないのは、もう一回読まなくては。

Posted byブクログ

2016/02/06

普段海外物を読まないので常識に少し付いていけない所もありましたが、トリックが気になっていたので最後まで読むことができました。 高校二年生の時に読んだんですが、良い頭の刺激になりました。ただ探偵役がおらずトリック以外に目を引く話は自分的にはなかったので、少し退屈な気持ちもありました

Posted byブクログ

2016/01/27

高校生の時に読んだのだけれど、よく理解できないというか咀嚼できずに終わった。 それから10年以上経過して現在読んだら、面白かった。 一緒に犯人探ししながら読み進めていったけれど、まんまと騙された!登場人物全員が全員怪しいし、動機があるように思えてならない。。。 プロローグの...

高校生の時に読んだのだけれど、よく理解できないというか咀嚼できずに終わった。 それから10年以上経過して現在読んだら、面白かった。 一緒に犯人探ししながら読み進めていったけれど、まんまと騙された!登場人物全員が全員怪しいし、動機があるように思えてならない。。。 プロローグのタネ明かしは、まさに完全で完璧。お見事の一言に尽きる。

Posted byブクログ

2022/11/13

予想外に読みやすい。 スピード感のある展開ということもあり、一気に読めた。さすが世界の名作。 トリックは突飛なものではないが、シンプルで現実的なものと感じる。 多くの作家に影響を与えた作品だと思うが、個人的には綾辻行人『十角館の殺人』を思い出す。こちらも傑作だったと再認識。

Posted byブクログ