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恍惚の人 の商品レビュー

4.2

157件のお客様レビュー

  1. 5つ

    47

  2. 4つ

    71

  3. 3つ

    25

  4. 2つ

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2024/02/18

40年も前には介護サービスもなかったが、ここ(人格欠損)まで恍惚の人も身の回りには居なかったという記憶。 そういう延命治療もない時代に書かれたお話なので、とことん生かせてやろうという気持ちにもなれたのかなぁ・・・

Posted byブクログ

2024/01/14

50年以上前に発行された本ですが、ここに描かれた困難さは全く解決されていないことに衝撃を受けました。登場人物の感情を残酷なまでに正確に映し出す文章が本当に素晴らしいです。

Posted byブクログ

2024/01/13

昭和47年刊行された小説。空前の大ベストセラーだったらしい。 今でいう認知症の老人(老人性痴呆と書かれていた)を介護する息子の嫁。当時は老人ホームに預ける=親の面倒を見るという義務の放棄という世論だったことがよくわかる。50年後の今は施設やヘルパーが増えて介護問題がだいぶラクには...

昭和47年刊行された小説。空前の大ベストセラーだったらしい。 今でいう認知症の老人(老人性痴呆と書かれていた)を介護する息子の嫁。当時は老人ホームに預ける=親の面倒を見るという義務の放棄という世論だったことがよくわかる。50年後の今は施設やヘルパーが増えて介護問題がだいぶラクにはなった。公共の老人クラブはデイサービスの原型かな。いろいろ興味深い。

Posted byブクログ

2023/12/18

有吉作品の代表作として押さえておきたかった一冊。 老人の問題に自分の行く末を見るから憂鬱になる。それがよくわかった。 身近な人がこうなったらどうするかを考えておくためにも、読んでおいたほうがいい。でも現実的には全然どうしたらいいかわからない・・・。

Posted byブクログ

2023/09/27

老後のリアリティを突き付けられるお話。親にも自分にも老いはやってくる、、その時どうする??と。 女性の役割が随分古めかしいと思ったら、書かれた時代が一世代前でした。老いの現実は変わってないけれど。 少しだけ、心の準備ができたかな、、?

Posted byブクログ

2023/08/02

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Posted byブクログ

2023/07/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

恍惚の人 著者:有吉佐和子 発行:1982年5月25日 新潮文庫 初出:1972年6月単行本(新潮社) いうまでもなく、昭和時代の大ベストセラーにして、衝撃作。1月か2月ほど前、何を考えたのかこの本をブックオフで探して他の本と一緒に購入した。これをどうして読もうと思ったのか自分が分からないが、もしかして、先月、「作家の証言~四畳半襖の下張裁判」で有吉佐和子の証言を読んで何かを感じたのかもしれない。 僕は、彼女はばりばり体制側の人間だと思っていた。80年代、「笑っていいとも」のテレホンショッキングに三木のり平が出演し、翌日のゲストとして有吉佐和子を紹介して電話をした時、彼女はタモリの服装を叱りつけた。三木のり平が何とかという国家系の芸術賞を受賞しているすごい人なのに、そんなレストランのボーイみたいな格好をして、失礼ですよ!と。タモリはその時、蝶ネクタイをしていた(ジャケットなし)。今ならとんでもない差別だと糾弾されかねない発言だった。 でも、機会があって彼女の発言なんかを読んでいると、結構、体制批判的めいたことも言っているので、そうでもないのかとも思う。「作家の証言」では、言論の自由を阻害するような裁判を厳しく批判していた。 この小説に関しては、もちろん読んだ記憶はないが、有名すぎるので話の内容は知っているし、もっとも有名な場面も知っていた。だから読んで新鮮さを感じるとしたら、1972年ってこんな社会だったんだなあという面だ。70年代はやっぱり反体制というか、文化的にも新しい価値観がどんどん入ってきた、〝ついこの前〟の時代みたいに思えているが、この本を読むとそれがまったくの錯覚で、随分と〝昔〟だったんだなあと思える。 平均寿命が、当時、男性69歳、女性74歳となっている。今や81歳を超えている男性がなんと60代だったとは。「男女共稼ぎ」という言い方も懐かしい。「老人ホームへ親を送り込むって気の毒」という台詞。「老人性痴呆も齲歯(むしば)も文明病、原始時代にはなかった」という医師の話。「今から何十年後の日本では60歳以上の老人が全人口の80%を占めるという」との解説。いずれも、当時はそんな考え、そんな言い方をしていたんだなあと感慨深い。 ******** 主人公:立花昭子(40代) 夫:信利 息子:敏(高校生) 姑、舅(茂造) 主人公の家族3人は夫の実家に住み、夫の両親は昭子と信利が負担して建てた離れに住む。小説は、姑が74歳で急死するところから始まる。舅が老人性痴呆であることがそれで判明する。舅は以前から昭子の悪口を言いまくり、意地悪をし尽くしてきた。姑も昭子に同情していたが、身勝手な舅をうまくコントロールしてきたこともわかってくる。 そんなにいじめられ、恨みがあるはずの舅の面倒を見るのは、嫁である昭子。夜中に起こされ、徘徊を追い掛け、疲労困憊で限界だったが、ある日、舅が肺炎で死が近い状態になったが、必至の看病で奇跡の回復を遂げると、逆に生きがいとなって最後の最後までしっかり面倒を見ようと決意する。 離れに間借りして住む学生結婚した2人の若者。考え方は生活の違いなど、その比較なども盛り込んでいる。日本語もさすがに鮮やか(一部、それってダブっているという表現もあったけれど)。

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2023/04/02

1972年出版、売上194万部、タイトルである恍惚の人は当時の流行語大賞になったようだ。私はまだ生まれておらず、恍惚の人というワードは、ミドリカワ書房が歌う「恍惚の人」で知った。 徘徊が一般的な言葉でなかった時代、老人ホームや介護施設などの制度が少しずつ形作られていく時代、姑と...

1972年出版、売上194万部、タイトルである恍惚の人は当時の流行語大賞になったようだ。私はまだ生まれておらず、恍惚の人というワードは、ミドリカワ書房が歌う「恍惚の人」で知った。 徘徊が一般的な言葉でなかった時代、老人ホームや介護施設などの制度が少しずつ形作られていく時代、姑と舅の介護生活の始まりが描かれる。 重たい内容かと思ったが、悲壮感一色ではない。最後は衰退し、知能も幼児化した舅に息子の育児を重ねる場面もあり後半は穏やかな気持ちで読み進んだ。 また、登場人物の年齢、性別、職業等によって老化する事への捉え方の違いが面白い。 正直、私も、今の自分が恍惚の人になるというイメージは湧かない‥‥

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2023/03/02

久方ぶりの再読。 現在とは取り巻く社会環境が全く異なっている感じは否めない。そりゃ当然です、それなりに皆取り組んでいるんですから。 でも、それでもここに書かれていることの本質は今もって深刻な課題として克服できていないんでしょう。そりゃそうです、ある意味生物としての人間の宿命の一面...

久方ぶりの再読。 現在とは取り巻く社会環境が全く異なっている感じは否めない。そりゃ当然です、それなりに皆取り組んでいるんですから。 でも、それでもここに書かれていることの本質は今もって深刻な課題として克服できていないんでしょう。そりゃそうです、ある意味生物としての人間の宿命の一面でもあるでしょうから、色々な思いが交錯して当然。 この本の当時与えたインパクトはまったく分かりませんが、時代を切り取るという観点でこの作家の能力は本物なんでしょう。

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2023/01/01

1972年の作品で、文庫本の後書きが82年。50年前の作品なのに、後書きでも書かれているように内容的にはちっとも古くなっていない。老人性痴呆症は認知症として多くの人に認知されたが、対処方は50年前の小説と変わらない。小説内では昭和80年(2005年)に60歳以上の人口が三千万人を...

1972年の作品で、文庫本の後書きが82年。50年前の作品なのに、後書きでも書かれているように内容的にはちっとも古くなっていない。老人性痴呆症は認知症として多くの人に認知されたが、対処方は50年前の小説と変わらない。小説内では昭和80年(2005年)に60歳以上の人口が三千万人を超え 日本は超老人国になっているとあるが、2022年には65歳以上が3600万人になってしまった。介護保険のおかげで家族の負担が減ったといっても、認知症老人を抱えた家族の狼狽ぶりは小説と何ら変わりないのである。年をとると人間は壊れる。壊れて先祖返りした人を神様だと思える境地に至る人は少数で、ほとんどの人は罪悪感を覚えつつ早く死んでくれることを祈るばかりだ。 小説内の昭子や信利のように、自分の親がそうなったことを見、自分がそうなることも恐れ慄くのである。

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