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プラネタリウムのふたご の商品レビュー

4.3

141件のお客様レビュー

  1. 5つ

    72

  2. 4つ

    40

  3. 3つ

    21

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

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2024/04/08

もうずいぶんと前、たぶん20年前に大好きな友人から紹介されて買ったまま読んでいなかった本。 ようやく読む気になって、ゆっくりと読みました。The物語という感じで、読み進める中で作品の世界がゆっくりと形作られていきました。

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2023/08/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

プラネタリウムに置き去りにされていたふたごを、プラネタリウムを運営する”泣き男”が拾って育てる。彼はふたごを星の名にちなんで、テンペル、タットルと名付けた。 やがて2人は成長し、テンペルは手品師として世界へ羽ばたき、タットルは郵便配達夫兼プラネタリウムの特別解説員として大人子どもに夢を与える。 最後は悲しい結末になってしまったけれど、なぜか温かい気持ちで読み終えた。人は失敗することもあるけれど、その失敗をやるべき仕事で挽回すればいい。その後悔や努力を見ている人は必ずいるから。

Posted byブクログ

2022/08/26

プラネタリウムで拾われた双子の赤ちゃん、テンペルとタットル。泣き男と呼ばれるプラネタリウムの解説員に育てられた二人は、とあることから手品師と郵便配達員に道を違えていく。 騙されること、騙すこと。大きな悲しみがあったとしても、それを驚きに変えていく。そして、密かに手をとり、繋がっ...

プラネタリウムで拾われた双子の赤ちゃん、テンペルとタットル。泣き男と呼ばれるプラネタリウムの解説員に育てられた二人は、とあることから手品師と郵便配達員に道を違えていく。 騙されること、騙すこと。大きな悲しみがあったとしても、それを驚きに変えていく。そして、密かに手をとり、繋がっていく。 星座にまつわる神話のような静かな語りの中に、何か大きなものに見守られているような暖かな眼差しを感じる物語。

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2024/05/23

物語に登場する人々の心の交流がとても綺麗で、それぞれの場面は幻想的にも感じました。 プラネタリウムでの星座の解説は実際に語り部の声が聞こえてきそうな臨場感があり、星々の話はロマンティックで惹きこまれます。読んでいる途中星空を見上げて星座を確かめてみたくなりました。 登場人物それ...

物語に登場する人々の心の交流がとても綺麗で、それぞれの場面は幻想的にも感じました。 プラネタリウムでの星座の解説は実際に語り部の声が聞こえてきそうな臨場感があり、星々の話はロマンティックで惹きこまれます。読んでいる途中星空を見上げて星座を確かめてみたくなりました。 登場人物それぞれの愛情、プラネタリウムという舞台、星座にまつわる話、それらが物語に優しく溶け込んでいてとてもいい雰囲気を作り出しています。 深い悲しみでさえも、ほのかな温かさ、優しさで包みこんでいくところ。 さすが、いしいしんじです。

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2016/10/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

華やかな舞台の上(じゃない時もあるけど)と、山の中の小さな村の中と言う、全然違う世界だけど、ふたごそれぞれのまわりの人に対する優しさで、和やかな気持ちになれた。 ふたごが最後に再会して終わりかな~と思いきや…。 備品室での泣き男。 最後の優しさに溢れた手品。 山に消えてくパイプ。 いしいしんじさんの本は初めて読んだけど、他の本も読んでみたいと思った。 最後に、子供の頃のふたごや栓ぬきのような「だまされる才覚」、欲しいな。

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2016/01/07

はじめは世界がつかめなくて、しんどかったのですが、最後はとても悲しいいながらも、心が研ぎ澄まされたような気持ちになりました。

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2014/10/17

星が見えない村にある、プラネタリウムで拾われた双子。 成長した双子は一人はサーカス団の手品師となって世界中を巡り、一人は育ての親の元でプラネタリウムの解説員となった。 別々の道を進みながらも、にせものを人々に見せ続ける双子の物語。 ◆大きな起伏が少なく、序盤は少し冗長に感じてし...

星が見えない村にある、プラネタリウムで拾われた双子。 成長した双子は一人はサーカス団の手品師となって世界中を巡り、一人は育ての親の元でプラネタリウムの解説員となった。 別々の道を進みながらも、にせものを人々に見せ続ける双子の物語。 ◆大きな起伏が少なく、序盤は少し冗長に感じてしまいましたが丁寧に伏線が張られていました。 少しせつないけれど、決して悲しいだけではない清々しい読後感。 騙す・騙される事についての認識が変わる一冊。 作中でいくつか本当にだまされましたが、とても心地良かったです。

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2013/05/27

貸し出し期間の都合でいったん断念、しかしその後読み切りたいと奮起しふたたび借りた本です。 そのころにはもう内容もうすぼんやりとしていたので、最初からじっくりと読み直しました。 プラネタリウムに落とされたふたごのお話。 最後はどうなってしまうのだろうと予想もつかなかったのですが、...

貸し出し期間の都合でいったん断念、しかしその後読み切りたいと奮起しふたたび借りた本です。 そのころにはもう内容もうすぼんやりとしていたので、最初からじっくりと読み直しました。 プラネタリウムに落とされたふたごのお話。 最後はどうなってしまうのだろうと予想もつかなかったのですが、最後はびっくりしつつも納得。 とても綺麗なのに、どこかどんよりとした重みを持ち、かつ心の隙間を爪で掻くようなかすかな痛みを湛えた作品でした。

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2013/05/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

プラネタリウムで見つかった二つの命。 一人は星の語り部、一人は手品師となった。 彼らの生き方が丁寧に描かれた作品。 ちいさな起伏が何度もある作品。 すごく手に汗握るという内容ではないが、人を大切に思う気持ちが伝わってきてとてもよかった。

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2015/11/12

いしいしんじの大人のおとぎ話再読。 プラネタリウムで育ったふたごの物語。 二人はいつしか離れ離れになり、それぞれ「ウソ」をつくことを生業とする。 方やプラネタリウムの技師として、方や当代一の手品師として。 本物ではないことを信じらせること。それで人を楽しませること。 それは子...

いしいしんじの大人のおとぎ話再読。 プラネタリウムで育ったふたごの物語。 二人はいつしか離れ離れになり、それぞれ「ウソ」をつくことを生業とする。 方やプラネタリウムの技師として、方や当代一の手品師として。 本物ではないことを信じらせること。それで人を楽しませること。 それは子どもの頃プラネタリウムで聞いた古い神話のように。 老女へ届く手紙のように。 ふたごを見つける観客たちは私たち読者と同じ。 つらい現実に打ち勝っていくため、私達は物語を、本を読む。 優しい、優しいお話です。

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