二重人格 の商品レビュー
かつての翻訳では『分…
かつての翻訳では『分身』と訳されていた小説。ドストエフスキーにおける「分身」を考えるならば必読書。
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ドストエフスキー初期…
ドストエフスキー初期の作品です。ゴーゴリからの脱却を試みて苦しんだ頃の作品です。ゴーゴリからの脱却をプーシキンの「スペードの女王」にみられる『幻想性』に求めて描かれた作品ですが評価はいまいちでした。しかし、後期の5大長編に見られる完成された不条理な心理描写の「芽」は本書に見られま...
ドストエフスキー初期の作品です。ゴーゴリからの脱却を試みて苦しんだ頃の作品です。ゴーゴリからの脱却をプーシキンの「スペードの女王」にみられる『幻想性』に求めて描かれた作品ですが評価はいまいちでした。しかし、後期の5大長編に見られる完成された不条理な心理描写の「芽」は本書に見られます。
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ドストエフスキー初期…
ドストエフスキー初期の中篇作品です。ゴーゴリからの脱却を目指しているドストエフスキーの苦悩が本書から伺えます。ちなみに、ゴーゴリから完全に脱却して独自路線に入るのはシベリア流刑後の書かれた「地下室の手記」からです。本書には自我の分裂を幻想的に描くことによって、例えば後の「罪と罰」...
ドストエフスキー初期の中篇作品です。ゴーゴリからの脱却を目指しているドストエフスキーの苦悩が本書から伺えます。ちなみに、ゴーゴリから完全に脱却して独自路線に入るのはシベリア流刑後の書かれた「地下室の手記」からです。本書には自我の分裂を幻想的に描くことによって、例えば後の「罪と罰」のスヴィトロガイロフの夢につながるような「独自路線の芽生え」が読み取れます。
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自ら作り出した、理想…
自ら作り出した、理想的なもう一人の自分の幻影に追いつめられ、狂気へと陥っていくゴリャートキン氏。狂気が捉えやすく面白く描かれていると思います。読みやすいです。
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もう1人の自分という…
もう1人の自分という幻覚が現れた!精神の平衡を失い発狂してゆく主人公の姿を通して、管理社会の重圧におしひしがれる都市人間の心理の内奥をえぐった巨匠(1821‐81)の第2作。
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現実か否か、それはま…
現実か否か、それはまったく問題ではない。ゴリャートキン氏の分身かあるいは幻影か、彼の前に現れるそれはまさに彼の理想であるはずなのに、厭わしいものである。この奇妙な二者の存在は、傍から見る人間に一種の滑稽さをも引き起こす。ドストエフスキーの数ある作品の中では、比較的読みやすいもので...
現実か否か、それはまったく問題ではない。ゴリャートキン氏の分身かあるいは幻影か、彼の前に現れるそれはまさに彼の理想であるはずなのに、厭わしいものである。この奇妙な二者の存在は、傍から見る人間に一種の滑稽さをも引き起こす。ドストエフスキーの数ある作品の中では、比較的読みやすいものであると思う。
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自分の中のもう一人…
自分の中のもう一人の自分を誰もが抱えて生きている。そしてその程度がひどく 分かりやすい例が2重人格だと思った
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平凡な官吏であるゴリ…
平凡な官吏であるゴリャートキン氏の前に現れたのは、もう1人のゴリャートキン。哀れなほどに落ちていく主人公。何が彼をそうさせてしまったのか。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ドストエフスキーは自信満々だった作品らしいが、当時世間からは酷評だったらしく…。 あらすじをみた感じすごく面白そうな話だなと思って読み始めて、最初の方はまだ動きもあるしわかりやすいから楽しく読めてたけど、途中からはそりゃ酷評だったろうな…という気持ちになってくる。 あまりにも冗長で反復的。 ドストエフスキーはそういう作風ではあるとおもうけど、これは特にそうで、その上反復する内容が無意味で支離滅裂なことばかりなのでしんどくなってくる。 あとゴリャートキンは読点感覚で相手の名前を連呼してくるので、台詞の半分近くが相手の名前になっちゃってることもあり、そこもうっとおしく感じた。 新ゴリャートキン氏は、最初は実在してるとおもって読んでいたけど、あれ?幻覚か?と思わせる部分もあり、解説でも『完全な精神錯乱を起こし、ついに幻覚が現れるようになる。』と書いてあるからやはり幻覚なのかな? 自分には敵がいると思い込んだり、呼ばれてもいないパーティーに参加して醜態をさらしたり、初っ端から精神になにか異常をきたしている気配はあった。 どこまでが現実でどこからが幻覚だったのかわからないのでもう一度読みたいけど、いま読み返す気力はないのでまたいつかあらためて読んでみたい。 テーマ自体は好きな部類なので、冗長さをもっと減らしてこざっぱりとした短編にしていたら、もしかしたらもっと楽しく読めたのかもしれない。
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