屍鬼(5) の商品レビュー
吸血鬼物でありながら単純な勧善懲悪ではない複雑な話。様々な人物が織り成す群像劇でした。 人の側に立ち、屍鬼を撲滅するべく動き続ける医師の尾崎。最後には屍鬼の側に回る寺の静信。襲われる側の村人と、かつて襲われる側だった屍鬼。そして村にやってきた沙子たち。誰に感情移入するかで抱く感情...
吸血鬼物でありながら単純な勧善懲悪ではない複雑な話。様々な人物が織り成す群像劇でした。 人の側に立ち、屍鬼を撲滅するべく動き続ける医師の尾崎。最後には屍鬼の側に回る寺の静信。襲われる側の村人と、かつて襲われる側だった屍鬼。そして村にやってきた沙子たち。誰に感情移入するかで抱く感情が変わってくる本だと思います。 主人公が誰か分かりにくい作品ですが、個人的には、表の主人公が尾崎で裏の主人公が静信。ふたりが物語の中心なんだなという感想を抱きました。 清濁併せ呑んだ上で妻でさえをも切り刻んで打開策を見つけようとした尾崎と、 高潔な理想を抱くが故に最後には虐げられる側である屍鬼についた静信。どちらも正反対の理想主義者なんだと思います。 ちなみに読んでて一番共感したキャラは辰巳でした。
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「殺意が村を覆っていく」屍鬼5巻。完結。5巻はどの巻よりも展開が速く、夢中で読んで通勤電車乗り過ごした。読んでいる間、自分だったら屍鬼の胸に杭を打ち込む事ができるだろうかと、そればかりを考えていた。
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この本を読んでいて、ふと思い出した映画があります。10年くらい前になる「フランケンシュタイン」です。この映画は、愛の形を問う作品でしたね醜く生まれ変わった人造人間は、その姿を人々に恐れられて・・・。 人間は、集団で行動します。そして輪の中と違う物を拒絶します。いじめなどもそうい...
この本を読んでいて、ふと思い出した映画があります。10年くらい前になる「フランケンシュタイン」です。この映画は、愛の形を問う作品でしたね醜く生まれ変わった人造人間は、その姿を人々に恐れられて・・・。 人間は、集団で行動します。そして輪の中と違う物を拒絶します。いじめなどもそういう心理からくるのですかね? この本は、人間は怖いと改めて思わせる作品です。未曾有の恐怖により精神が破綻したり偏ったりして行く村人の姿が書かれています。 ん〜どうも考えが纏まってないの〜とにかく「屍鬼」は、面白かったです。そして、ちょっと考えさせられる作品ですネタばれがちょっと早すぎる感じがしましたが、良い作品でした
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終わった〜! てんやわんやでんがな。 解説の宮部さんの言うとおり、ハードカバーで読みたかったですね。 分厚いけど…。
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ついに最終巻。 通常の侵食型ホラーと異なる圧倒的なクライマックス。 この独特の読後感は素晴らしいの一言!
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最終巻なんだから当たり前だけど、怒涛の展開。 間延びしまくりで退屈すぎるにも程があった4巻の存在を 補って余りある風呂敷の閉じ方。 んー、読みきった読みきった。
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「黒祠の島」を多人数視点にして長くしたらこんな感じ、みたいな。 医者が好きでした。(名前忘れたけど 読み終わってしばらくしてから漫画が始まって 一応漫画も読んだけど、随分話の展開が駆け足でがっかりした覚えが…。
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屍鬼1〜5 出だしは退屈な小説と感じがちだけど 読んでいるうちに引き込まれる 吸血鬼と言う現代にはちょっとありえない世界なのに 終盤の吸血鬼狩りのシーンは 現代人の異人と言うか自分達とは違う人間 自分達の世界を揺るがす者(人)を狩ると言う 人間の怖さと本当に狩ると言う行為が怖く...
屍鬼1〜5 出だしは退屈な小説と感じがちだけど 読んでいるうちに引き込まれる 吸血鬼と言う現代にはちょっとありえない世界なのに 終盤の吸血鬼狩りのシーンは 現代人の異人と言うか自分達とは違う人間 自分達の世界を揺るがす者(人)を狩ると言う 人間の怖さと本当に狩ると言う行為が怖くて読みすすめるのが怖い
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8月24日に、屍鬼シリーズ読了。 藤崎流の漫画に惹かれて読み始めたのだけれど、思いの外はまった。 屍鬼と人間は共生できるのか? 静信と敏夫。名家の跡取りとして村の人たちから一目置かれる二人が、屍鬼に出会ったときにとる選択。 うーむ深い。
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続きが気になって気になって、 一気に読破せずにはいられない。 結局は、「人間」という生き物について、 を考えさせられました。 一体誰が正しかったのか。
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