1,800円以上の注文で送料無料

翔ぶが如く 新装版(一) の商品レビュー

3.9

124件のお客様レビュー

  1. 5つ

    26

  2. 4つ

    56

  3. 3つ

    29

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2012/06/15

司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」「燃えよ剣」と並列に読んでいます。 この時代の流れを様々な視点から覗き見ているようで、ひとつひとつが新鮮な感動を覚えます。 西郷隆盛を「感情量の豊かな」と評して、その人物の大きさを表しているのが流石です。

Posted byブクログ

2012/06/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

司馬遼太郎の代表作の一つ。明治維新後の日本の近代化を歩む過程が描かれる。 薩摩、長州、土佐、肥前を中心に構成される国家の中心機構と近代化に導いた軍や士族の両面からの視点や思考が面白い。 特に「征韓論」というキーワード一つとっても授業では駆け足で通り過ぎた感があり、いろいろと勉強させられる物語となりそうだ。

Posted byブクログ

2012/05/15

老後の楽しみに取っておこうと思ってたけど、つい読みはじめてしまった。司馬遼太郎の文章は文体はもちろん、脱線の仕方まで心地よい。

Posted byブクログ

2012/03/14

何年か前、誕生日に父親が全巻送ってくれた時は びっくりしたものですが、全10冊。時間かかった。。。あしかけ、3年はかかったんじゃないでしょうか。9巻くらいはここ数か月で読んでしまったわけですが、とにかく長かった。。。 西南戦争が勃発するのが、8巻。ここに至るまでが8巻で、これか...

何年か前、誕生日に父親が全巻送ってくれた時は びっくりしたものですが、全10冊。時間かかった。。。あしかけ、3年はかかったんじゃないでしょうか。9巻くらいはここ数か月で読んでしまったわけですが、とにかく長かった。。。 西南戦争が勃発するのが、8巻。ここに至るまでが8巻で、これからまだまだある、のである。司馬遼太郎さんの歴史への愛情を感じる、細かい描写と、尽きることのない余談。英傑たちの生き生きとした姿に魅せられました。 おそらく、ですが、二度と来ないであろう、この時代への郷愁がにじみ出ていたよう。200数十年の封建社会を打倒する革命を成し遂げ、諸外国に対抗しうる独立国を打ち立てる、という歴史に立ち会うことができた英傑たちへの憧れをして、この大小説を書くに至らしめたに違いない。(司馬風) 当時の人たちは、西郷の姿を見たものはまれであった。彼の姿を知ることなく、戊辰戦争の奇跡的勝利や江戸城の無血開城をして、彼をほとんど神に近いほどの威光を与えしめたのである。しかしながら、彼と向かい合って、その魅力に触れたある士族の述懐。 「一日かの人に接すれば一日の愛生ず。三日かの人に接すれば三日の愛生ず。しかれども予は接するの日をかさね、もはや去るべくもあらず。いまは善悪を超えて、この上はかの人と死生を共にするほかない 」 布団の上で死ぬよりは、戦場で死にたい。今聞けば、冗談みたいな発想を、無邪気に信念として持っていたのが薩摩隼人だった。西郷を担ぎながら、その美学の昇華を願って、従軍した多くの薩摩隼人の純粋で、ひたむきな姿は、時に滑稽で笑えてきます。これがほんの百年前の同じ日本で起きたことだと思うと、感慨深いものがありますね。 近くで、戦闘がおこっていることを聞いた薩摩軍のある小部隊は、とにかく、身近で戦闘がおこっていることへの興奮と、遅れまいという焦りに、、、 「駆けんか。戦さ(ゆっさ)に遅るるぞ。」 と、たがいに声をかけつつ走った。 それも、ほとんど道なき道をとった。あぜ道を駆けたかと思うと、山に登っている。 歴史小説の金字塔ですね。読了。

Posted byブクログ

2012/02/01

西郷はあくまでも武士革命者で、町人百姓の次元の低い利己的精神ではかれの考える新国家はできないとおもっていた。むしろ外征をおこしてゆく過程において日本中を武士にすることによってのみこの国を世界のなかに屹立せしめられるとおもっていた。このあたりの西郷の考えは革命的論理性からいえば計算...

西郷はあくまでも武士革命者で、町人百姓の次元の低い利己的精神ではかれの考える新国家はできないとおもっていた。むしろ外征をおこしてゆく過程において日本中を武士にすることによってのみこの国を世界のなかに屹立せしめられるとおもっていた。このあたりの西郷の考えは革命的論理性からいえば計算性にとぼしく、多分に夢想的であった。しかし西郷はこの場合冷静な理性よりもゆたかな感情―同情心―でとらえた。 「日本は産業もなにもない。武士のみがある。武士という無私な奉公者を廃止していったいなにがのこるか。外国に誇るべき精神性がなにもないではないか」 とおもった。これをおもった瞬間、すでにこの大革命家は、反革命家に転じていたのだが、それは西郷の知ったことではない。かれは一方では自分のつくった明治政府を愛さざるをえない立場にあり、一方では没落士族への際限ない同情に身をもだえさせなければならない。 矛盾であった。 ビスマルクは大風呂敷をひろげた。 「余は小国にうまれた」 と、ビスマルクはドイツを小国として規定している。 「余が少年のころはプロシアはじつに貧弱な国であった。長じて余は列強の暴慢を知るにおよび、怒りをおぼえた。たとえば国際公法というものがあってもそれは列強の都合で存在するものであり、自国に都合のいいときには国際公法をふりまわし、自国に都合がわるくなると兵力を用いる。小国はじつにあわれである。国際公法の条文懸命に研究し、他国に害をあたえることなく自国の権利を保全しようとするけれども、列強というものは破るときには容赦なく破る」 ビスマルクは、小国であったドイツこそ日本の手本であると言いたいのであろう。 ビスマルクが国際公法の限界について論じたのは、木戸らの随員が、それを質問したからである。坂本の信仰が、志士あがりの連中たちのあいだでなお生きていたといっていい。 「小国がその自主の権利をまもろうとすれば、孜々としてその実力を培う以外にない」と、ビスマルクはいう。 「温公の腹の中には、他人に隠さねばならぬことはひとつもなかったといい申す。ところが顧みて自分を思えばまだまだ他人に話せぬことが多か。このあたりが公に遠く及ばず、温公がもしいまに存さば、自分はよろこんでお供をする」

Posted byブクログ

2011/11/24

全巻読みました。とりあえず、大河ドラマとは別物ですねえ。桐野利秋が好きなんですが、司馬さんの桐野描写にはいささか違和感があります。まあ主役ではないから仕方ないのですが。軍人としての桐野だけではなく、農人としての桐野にスポットの当たった作品も読みたいです。あと、余話多いです。それも...

全巻読みました。とりあえず、大河ドラマとは別物ですねえ。桐野利秋が好きなんですが、司馬さんの桐野描写にはいささか違和感があります。まあ主役ではないから仕方ないのですが。軍人としての桐野だけではなく、農人としての桐野にスポットの当たった作品も読みたいです。あと、余話多いです。それも味ですかねえ。

Posted byブクログ

2011/11/19

10巻まで読了済み。小説というよりは教科書っぽい感じ。近代国家と前近代が交じる明治初期の偉人たちの思いの交錯。

Posted byブクログ

2011/11/15

昔やってた大河ドラマのように、西郷さんの伝記物かと思っていたら、維新後の征韓論から西南戦争の話だった。 読むのに時間かかるけど、頑張って読破します。

Posted byブクログ

2011/10/17

明治という近代から現代への過渡期の話。時代を動かす英傑が沢山いる。 明治維新を終え、一気に現代へひた走る日本の状況が良く分かる小説だ。

Posted byブクログ

2015/03/11

 明治維新が革命であったのだと認識を新たにする。政権を天皇に戻す大政奉還を果たした西郷どんは革命家なのだ。ならばなぜ、チェ・ゲバラのようなTシャツが売られていない。毛沢東語録本のようなものが売られていない。人の国のことよりはまず、自国の革命家をよく知るべきなのだ。義務教育で、そこ...

 明治維新が革命であったのだと認識を新たにする。政権を天皇に戻す大政奉還を果たした西郷どんは革命家なのだ。ならばなぜ、チェ・ゲバラのようなTシャツが売られていない。毛沢東語録本のようなものが売られていない。人の国のことよりはまず、自国の革命家をよく知るべきなのだ。義務教育で、そこのところを詳しく教えるべきなのである。  ちなみに、西郷どんの顔がプリントしたTシャツを着て歩くには勇気がいる。西郷語録本はジュンク堂に行けば手に入るのかもしれない。10巻完読したら探してみたくなるのかな。

Posted byブクログ