人形式モナリザ の商品レビュー
Vシリーズ2作目。相変わらずサクっと読めます。 登場人物が人間じゃないみたいな不思議な感じがして、叙事的な感じがしたりします。 苦手な人はすごく苦手な気がする。
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表題のモナリザの扱いといい、事件の謎自体は難易度低め。 根底にある動機もいまいち良識人には理解しづらいかも? 予想外というか、調定というか、某キャラの扱いに「お前もか!」とツッコンだのは内緒f^_^; 公平なんだけど物足りない。。。
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Vシリーズ第2作目。 蓼科に建つ私設博物館「人形の館」に常設されたステージで衆人環視の中、「乙女文楽」演者が謎の死を遂げた。二年前に不可解な死に方をした悪魔崇拝者。その未亡人が語る「神の白い手」。美しい避暑地で起こった白昼夢のような事件に瀬在丸紅子と保呂草潤平ら阿漕荘の面々が対...
Vシリーズ第2作目。 蓼科に建つ私設博物館「人形の館」に常設されたステージで衆人環視の中、「乙女文楽」演者が謎の死を遂げた。二年前に不可解な死に方をした悪魔崇拝者。その未亡人が語る「神の白い手」。美しい避暑地で起こった白昼夢のような事件に瀬在丸紅子と保呂草潤平ら阿漕荘の面々が対峙する。大人気Vシリーズ第2弾。 琴線に触れたセリフはこちら。 正当な理解は、正当な理解力が尽くされなければ、得られない。
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各々の行動の真意が分からなくて、個人的に読みにくかった。 ミステリーにおいてメインとなる殺人事件のインパクトは薄く、トリックも比較的分かりやすいかったのだが、重要なのはそこじゃないというのは実に森らしくておもしろい趣向だとは思ったけど…。 終盤の紅子と保呂草のやり取りは思わず本を...
各々の行動の真意が分からなくて、個人的に読みにくかった。 ミステリーにおいてメインとなる殺人事件のインパクトは薄く、トリックも比較的分かりやすいかったのだが、重要なのはそこじゃないというのは実に森らしくておもしろい趣向だとは思ったけど…。 終盤の紅子と保呂草のやり取りは思わず本を持つ手に力が入るほど緊張した。森は何気ない会話を描くのがとても上手いよね。
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「誰が私を騙そうとしているの?」 Vシリーズ第2作 最初に3つのキーワードを提示されますが 忘れているとすっかり騙されます いや、騙されるというか目をそらされるというか… 私ももちろん目くらましに引っかかりました 最後の最後まで読んで作者の意図を理解した時 やられた!と思って...
「誰が私を騙そうとしているの?」 Vシリーズ第2作 最初に3つのキーワードを提示されますが 忘れているとすっかり騙されます いや、騙されるというか目をそらされるというか… 私ももちろん目くらましに引っかかりました 最後の最後まで読んで作者の意図を理解した時 やられた!と思ってしまいました 今回人形がテーマになっています それも操り人形 誰が人形で誰が操っているのか 自分を操っているのは何なのか
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『何かを恐れていたい、何かを恐れていればそれよりも恐ろしい状態にはならない。どこか痛いところがあれば、他の痛いところを忘れることができる。あらゆる原始宗教の起源がそこにはある。だから、恐ろしい恐ろしいと祈り願って人々の恐れを人の形に閉じ込めた。人の形ほど恐ろしいものは他にはない。...
『何かを恐れていたい、何かを恐れていればそれよりも恐ろしい状態にはならない。どこか痛いところがあれば、他の痛いところを忘れることができる。あらゆる原始宗教の起源がそこにはある。だから、恐ろしい恐ろしいと祈り願って人々の恐れを人の形に閉じ込めた。人の形ほど恐ろしいものは他にはない。どんな形よりも恐ろしい。それを創ったからこそ自らへ向けられる恐怖に人間は耐えられる。鏡を見続けることができる動物は人間しかいない。自分の形が恐ろしいことを呪文によって封印したのだ。』 Vシリーズの第二作目。なるほど確かに、うちのペットは皆鏡を見ようとしない。無理に見せても横を向いてしまう。自分の姿を認めたくないからだと勝手に解釈していたけど、恐怖が根底にあるって考え方には妙に納得した。
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以下、本書引用― 『 良いことか、悪いことか、それさえもまだ人間はわかっていない。 ただ、ひとまず、殺人は懲役何年かと交換される、というルール、 交換レートが決まっているだけです。 』
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Vシリーズは保呂草潤平が見聞きしたことを元に事件を再構成し、そこに多少の演出を加えた物語、と言う形の構成で行くシリーズなのかとまず思いました。 言ってしまえば保呂草が見せる物語なので登場人物の心理描写はどこまでリアル(と言う表現も変ですが)なのかなぁと思いつつも、こういう構成もま...
Vシリーズは保呂草潤平が見聞きしたことを元に事件を再構成し、そこに多少の演出を加えた物語、と言う形の構成で行くシリーズなのかとまず思いました。 言ってしまえば保呂草が見せる物語なので登場人物の心理描写はどこまでリアル(と言う表現も変ですが)なのかなぁと思いつつも、こういう構成もまた楽しいなぁと思いました。 今回のテーマは「人形」でしょうか。 物語でもいろんなところで「人形」が登場しますが、物語の登場人物は著者に操られる人形とも言えるかなと思いました。 また、読者も著者に操られていると言えないことも無いかなと思いました。 著者に見事に操られた自分は最後の一文にはぞくりさせられ、うわぁと思いました(笑)。 こういう終わり方は好きです。 今回、早々にある人物の正体(と言うのか)が判明してしまったのには少々驚きでした。 もっと引っ張るかと思ったのですが…。 今後は正体が判明したことがどう物語に絡んでいくのか楽しみです。 満足度は★★★★☆。
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【評価】※評価は5段階評価 満足度:4 (S&Mとは違った大人の男女の駆け引きが楽しめます。) シナリオ:4 (今後のVシリーズの方向性を指し示した作品) ※森博嗣風にいうと保呂草と紅子の座標軸がプロットされる。 読みやすさ:3 (事件発生までの導入部が少し億劫だった。) ...
【評価】※評価は5段階評価 満足度:4 (S&Mとは違った大人の男女の駆け引きが楽しめます。) シナリオ:4 (今後のVシリーズの方向性を指し示した作品) ※森博嗣風にいうと保呂草と紅子の座標軸がプロットされる。 読みやすさ:3 (事件発生までの導入部が少し億劫だった。) トリック:2 (ちょっとそれは無理があるのでは・・・・・という印象) 【感想】 ミステリとしてはいかがなものか?? というのが率直な感想ですが、この作品の真髄はミステリの要素は 飾りのようなもので、本質ではないと思っています。 むしろ殺人事件をとりまく登場人物の振る舞いが重要であり、 殺人事件とは違ったところにミステリがあるというところに、 魅力を感じます。 「保呂草の思想」と「紅子の思考」 この2つがVシリーズのなかで最も重要な ミステリであると思っています。 【内容】 衆人環視の中ステージ上で謎の死 乙女文楽演者の死と2年前の悪魔を崇拝する青年の死に関連は? 蓼科に建つ私設博物館「人形の館」に常設されたステージで衆人環視の中、「乙女文楽」演者が謎の死を遂げた。2年前に不可解な死に方をした悪魔崇拝者。その未亡人が語る「神の白い手」。美しい避暑地で起こった白昼夢のような事件に瀬在丸紅子と保呂草潤平ら阿漕荘の面々が対峙する。大人気Vシリーズ第2弾。 【その他の作品のレビュー】 白いサンタのブックログ http://siroisanta.blog62.fc2.com/
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奇抜な論理構成に加え、キャラクタによる牽引力でぐいぐい引っ張ってくれる森博嗣Vシリーズの2作目である。 衆人環視の中で殺害される乙女文楽の師匠のお話。 見事なまでに全ての仕掛けに引っかかった気がする。比較的簡単だと評判のトリックですら、私は完全にお手上げであった(笑)ゆえに満...
奇抜な論理構成に加え、キャラクタによる牽引力でぐいぐい引っ張ってくれる森博嗣Vシリーズの2作目である。 衆人環視の中で殺害される乙女文楽の師匠のお話。 見事なまでに全ての仕掛けに引っかかった気がする。比較的簡単だと評判のトリックですら、私は完全にお手上げであった(笑)ゆえに満点。大に小に驚きっぱなしだったので。 Vシリーズは、犯人の行動論理が非常に面白い。「動機」と必ずしも一致しないその「論理」が全編を鮮やかに彩ってくれている。 人形と神(悪魔)に関する講義が大変興味深かった。 S&Mには見られなかった前妻と現愛人の修羅場なんて展開もある。段々と興味の本筋がミステリィそのものから乖離してきている気もするが、私にとっては瑣末な事である。 「どうして、一度捨てたおもちゃを、また拾おうとなさるの?私、てっきり落ちているものだとばかり思った」 「一割差し上げるわ」 ・・・・・お見事。
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