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阿弥陀堂だより の商品レビュー

4.1

58件のお客様レビュー

  1. 5つ

    19

  2. 4つ

    26

  3. 3つ

    9

  4. 2つ

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映画には出てこない話…

映画には出てこない話が結構でてくるので もっと詳しく人物の背景等を知りたい方にはお勧めです。淡々とした物語でほのぼのとさせてくれる非常にいい作品だと思います。 

文庫OFF

映画化もされた作品d…

映画化もされた作品dす。問題集にも載ってて読みました。映画とずいぶん違うけど、人間性があふれてて和める作品だなと思いました

文庫OFF

ゆったりとした物語

優しさと暖かさに包まれた物語。静かに時間が流れる、長野の自然を背景に生きる人たち。登場人物ひとりひとりの言葉が心に染みます。映画は風景の美しさも堪能できるので、そちらもお薦め。

うえうえ

2026/04/15

片田舎のゆっくりな時間の流れの中で流されずにしっかり生きている人々が素敵です。おうめ婆さんの存在感がいい。

Posted byブクログ

2025/04/20

パニック障害の描写がリアルだなと思ったら、南木先生自身がそれを理由に病棟をお辞めになられていたのか。テーマは重いが、変に感傷的なトーンがなくて良かった。

Posted byブクログ

2026/01/13

行き詰まりを感じている作家、孝夫。その妻、美智子は医師。妻が心の病を得たことで、故郷の信州に戻ることにした二人。そこで出会う「阿弥陀堂」に暮らす、おうめ婆さん。難病とたたかっている、小百合ちゃん。 4人の人物それぞれに、目の前に迫ってくるようでした。心に染み渡る文章そのものの魅...

行き詰まりを感じている作家、孝夫。その妻、美智子は医師。妻が心の病を得たことで、故郷の信州に戻ることにした二人。そこで出会う「阿弥陀堂」に暮らす、おうめ婆さん。難病とたたかっている、小百合ちゃん。 4人の人物それぞれに、目の前に迫ってくるようでした。心に染み渡る文章そのものの魅力とあいまって、忘れがたい作品になりました。(感動する部分が多く、付箋多し!)私たちは、生きているというよりも、生かされているのだという、背筋が伸びるような、そんな気持ちになりました。 作者は医師ですが、医療従事者でなければここまでの描写はできないだろうと感じました。真っ直ぐに医療と向き合っている、嘘偽りなく生きているからこそ、書ける文章であるということです。と同時に、心理描写が通り一遍でないことを合わせて考えると、作者は患者の心にも寄り添っている医師であること、想像されました。 文庫本のため解説があり、映画化された小説ということが分かりました。映像化も、きっと素晴らしいと思います。でも私は、先に活字で読み、心の中で登場人物と出逢い、深く感動できたことが、最高に嬉しかったです。涙が出そうになりますが、あったかい気持ちになると共に、心洗われる作品です。

Posted byブクログ

2025/01/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 先日読んだ『山影の町から』(笠間真理子著)に、下記の記述があった。 「南木佳士が小説やエッセイに描く信州の人々を思い出させるところがあって、山の人間の感じなのだろうか。」  著者作品はエッセイにしか触れていない。小説を読んでみようと旧い作品だが手にしてみた。なにより、そのエッセイでは「いまは小説を書いていない」とあった(『猫に教わる』(2022年3月刊))。新作は今後の楽しみとしよう。  小説の良さは、筆致による読みやすさ、表現の豊かさも楽しみたい部分であるが、登場人物の暮らし、その時代や舞台をいつまでも楽しんでいたいと思えるかどうかも大切。  起承転結が明確で、昨今喧しい伏線と回収による納得感も、物語を楽しむ大きな要素ではあるが、解決を見たところで、あぁスッキリしたと本をパタンと閉じてしまう作品が多いのが昨今の傾向ではなかろうか。その中で、主人公たちとの関係が(読者と作品、その登場人物とのという意味で)、これで終わってしまうのかと残念に思え、余韻が長くたなびく作品も、少なからず存在はするもの。  本作は、間違いなく、物語の世界観、登場人物たちのその後の人生にも思いを馳せ、出来ればこの続きを味わっていたいと思える類の作品だ。  物語の中で、美智子は健康と精神の安定と、仕事に対する自信を取り戻し、それを支えてきた孝夫も、新人賞以来書けないでいた小説執筆を開始する端緒に就く。村の聾唖の少女小百合は、病気の再発を乗り越え、その治療を通し美智子に医師としてのやりがいを思い出させる。  こうした、起承転結も描かれているが、時の流れの必然として、あるいは、そうした人の世の営みも村の背景の信州の大自然の営みの一環でしかないという趣きで、淡々と描かれるにすぎないように感じる。  おうめ婆さんの「いい話だけを聞きてえであります。たいていのせつねえ話は聞き飽きたものでありますからなあ」という思いを現したかのように、物語は小さな幸せをいくつが紡いで閉じられてはいく。  読後の、爽やかさ、心持ちは異なるかもしれないが、小百合が回復せずに若くして天寿を全うすることになったとしても物語になんら破綻を来たさないのではなかろうか。それで美智子が医者として復帰できず、村の小さな診療所で細々と診察を続けるだけだとしても。その為、生活を支える孝夫が小説を書かず、百姓として暮らすことになったとしても、だ。  なのに、この物語に、味わいと、どこか心に残るものがあるのは、田舎の暮らしぶりと、登場人物たちのヒトトナリ、信州の大自然に抱かれる心地よさがあるからだろう。  孝夫と美智子の、この後の、なんら起伏のない平凡な生活は想像できる。やがて子どもが産まれるという小さな幸せも、どの夫婦にも訪れる可能性のある特別なものではない。小百合も健康に留意しながら身の丈の暮らしをしていくのだろう。きっと、大波乱が起きることはない。  なにより、おうめ婆さんは、まだまだこの先も、これまで通り、カクシャクと阿弥陀堂守として永らえていくのではなかろうかと、半ば神がかった存在として、静かなたたずまいを保っていきそうな気がしてならない。いや、むしろ、間違いなく、今も生きているとさえ思える。  そうした余韻がずっと漂っているお話だった。

Posted byブクログ

2024/06/09

孝夫が育った街にある阿弥陀堂で生活するのは、身寄りのないおうめ婆さん。中学に上がるは春に家を出た父からの連絡を受けて自らも東京に出て行き、そこで将来の妻となる美智子と出会う。医師になった美智子は授かった子どもを胎児で失ったことをきっかけに、それまでの東京でのハードな仕事もたたって...

孝夫が育った街にある阿弥陀堂で生活するのは、身寄りのないおうめ婆さん。中学に上がるは春に家を出た父からの連絡を受けて自らも東京に出て行き、そこで将来の妻となる美智子と出会う。医師になった美智子は授かった子どもを胎児で失ったことをきっかけに、それまでの東京でのハードな仕事もたたってか、精神を崩してしまう。孝夫が移住した谷中村にっ戻り、そこでおうめ婆さんや村の診療所、そしておうめ婆さんの話を聞き取って「阿弥陀だより」を書く小百合ちゃんらと出会い、少しずつ彼女の気持ちも回復に向かっていく。 立脚点―この小説を読んで、そんな言葉を思い出した。自分はどこに立っているのだろうか。都会での生活は、自分がどんどん肥大化して、どんどん足が地面から離れていってしまい、まるで浮遊しているかのような感覚に陥ってしまう。でもおうめ婆さんの生き方はそれとは対局だ。ずっと谷中村で暮らし、狭い世界しかしらないかもしれない。でも、地に足の着いた生き方をして、そこから実感のこもった考え方を持ち、そして小百合ちゃんがそれを聞き取り、「阿弥陀堂だより」として言葉にする。 仕事で疲れた自分にとって、こんな生活が実際できるのかは置いておくにしても、ものすごく理想のものに感じられる。都会での生活は疲れた。人間関係は煩わしい。でも、この小説を通してこんな選択もあるんだと思えることこそが、精神の救いとなるのだ。

Posted byブクログ

2024/03/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

売れない作家の孝夫は、心の病に罹った妻の美智子の療養も兼ねて、故郷の信州に戻ることにした。 不器用ながら田舎暮らしをしていくうちに、挫折を知らないエリート医師だった妻の、病以降の屈託がほどけてゆく。 集落のはずれで村人の霊を祀るおうめ婆さん。 山の上にある小さな阿弥陀堂に住み、ほぼ自給自足で暮らしている。 役場の若い事務員、小百合がおうめ婆さんに取材しまとめたものが、村の広報誌の中のコラム『阿弥陀堂だより』だ。 おうめ婆さんから、余分な力を抜いて自然体で生きることを教わる孝夫と美智子。 病気の再発で再び死と向かい合う小百合。 小百合の治療をすることで、医師としての自信と責任を取り戻す美智子。 そんな彼女たちの姿を見て、衒うことなく文章を綴りはじめる孝夫。 抱えているものはそれぞれに重いのだが、おうめ婆さんの飄々とした語り口がそれを軽やかにしてくれる。 おうめ婆さんが出てくるだけで、読んでいても顔がにこにこしてくるのがわかる。 こういう年の取り方をしたいと思う。 もう少し物欲を捨てて。

Posted byブクログ

2023/05/09

2002年に公開された映画をDVDで観て、いつか訪問せねばと思っていました。コロナの行動規制が解除された今年(2023年)GWに、長野県飯山市に残っているロケ地、阿弥陀堂を訪問しました。圧倒的な自然の中に、ひっそりと佇む庵は、とても映画撮影のために建てたとは思えないものでした。 ...

2002年に公開された映画をDVDで観て、いつか訪問せねばと思っていました。コロナの行動規制が解除された今年(2023年)GWに、長野県飯山市に残っているロケ地、阿弥陀堂を訪問しました。圧倒的な自然の中に、ひっそりと佇む庵は、とても映画撮影のために建てたとは思えないものでした。 旅から帰って南木さんの原作を再読しました。映画では描かれていない高校時代の出会いと会話をはじめ、新鮮な感覚で二人の信頼感を読み取ることが出来ました。

Posted byブクログ