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王国(その1) の商品レビュー

4.2

112件のお客様レビュー

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静かな美しい音楽を聴くような、そんな一冊。

優しさと、すこしの欠乏。やわらかい力に満ちた本です。不思議な力を持つおばあちゃんと山で暮らす少女・雫石。山を出て都会で暮らすことになり、出会った様々な人たち。静かな美しい音楽を聴くような、そんな一冊。

zxc

2020/07/23

5年程前に読んだ本を読み返してみた。 ばななさんの霊と話せるとか、未来がわかるとかすごい能力があるのに生活に馴染んでいて、優しくて繊細で、どこかに居そうな人達が好きだなぁ。 その中でもこの本の真一郎君は特に好きです。 続きが楽しみです。

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2020/05/30

お久しぶりよしもとばななさんの小説。現実と空想の境界線にいるような、ばななワールドやっぱり好き。2巻を早く借りてこよう。

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2018/06/29

登場人物がそれぞれキラリとひかるものをもっていていとおしい。こころのなかの形にならないものをうまくことばにしてくれる感じの、ばななさんの文章。すっとしなやかに生きていこうと思える本。

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2017/12/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

おばあちゃんと山で暮らしていた雫石。 山が開発によって変わってしまったことをきっかけに、雫石は都会へと降り立った。 占い師の楓のアシスタントをしながら サボテン公園で出会った男の子とのささやかな恋。 楓の恋人でありパトロンの片岡さんに嫉妬の暴言を吐かれながらも 大好きな植物と苦手だった人のことも いつしか受け入れていけるようになるまで。 隣に住んでた人が殺人と放火をおこして 住む場所を失った雫石だったけど 周りの人の温かさの知ることができた。 サボテンいいな〜。

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2018/01/13

友人たちとの伊豆旅行の予定が決まったときに、「伊豆シャボテン公園に行きたい」と提案した理由はこの本のことを覚えていたからだった。10年近く前に読んだ本の内容なんて全然覚えていなかったけど、シャボテン公園の存在だけはやけに印象に残っていた。公園に足を踏み入れて、変な施設やオブジェが...

友人たちとの伊豆旅行の予定が決まったときに、「伊豆シャボテン公園に行きたい」と提案した理由はこの本のことを覚えていたからだった。10年近く前に読んだ本の内容なんて全然覚えていなかったけど、シャボテン公園の存在だけはやけに印象に残っていた。公園に足を踏み入れて、変な施設やオブジェが点在する敷地内を歩き回ってもサボテンの大きな温室に入っても、「『王国』に出てくるシャボテン公園って、こんな感じだったっけ?」と、全然ぴんとこなかった。もっとだだっ広くて緑がたくさんあって、爽やかな風が吹いていて、芝生が生えた小さな丘の上に温室があったんじゃなかったっけ。なんかちょっと違う気がしたけど、初めて『王国』を読んだときからいつか行きたいとずっと思っていた場所でサボテンを見ることができたので、それだけでじゅうぶん満足した。 10年以上ぶりに読み返してみると、そこに書かれているシャボテン公園は私が旅行で行った伊豆シャボテン公園そのものだった。たいして爽やかでもないし芝生の丘なんてないし、変なオブジェのことだってしっかり描かれている。こんなに実物と一致しているのに、どうして違うような気がしたんだろう? と思ったけど、たぶんそれは時間が経つにつれて私の中で伊豆シャボテン公園がどんどん美化されていったからだろうという結論に至った。伊豆シャボテン公園に対する期待値が上がりすぎていたのだ。勝手に期待して勝手になんか違うとか言ってごめんな、伊豆シャボテン公園。 【読んだ目的・理由】ずっとほしかったから 【入手経路】買った 【詳細評価】☆5.0

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2018/09/01

ばななさんは、「目に見えないけれど大切なこと」について、様々に表現を変えながらこの本に記しているように感じた。 この1巻目は、山の世界と、都会の人々が交わることで、都会の人々の考え方や暮らし方、時間の流れ方のおかしさなどを浮き彫りにしている。 主人公「雫石」が語る分かりやすい...

ばななさんは、「目に見えないけれど大切なこと」について、様々に表現を変えながらこの本に記しているように感じた。 この1巻目は、山の世界と、都会の人々が交わることで、都会の人々の考え方や暮らし方、時間の流れ方のおかしさなどを浮き彫りにしている。 主人公「雫石」が語る分かりやすい言葉なので、誰かの心の声を聞いているような感じでこちらに届く。押し付けでも批判でもなく、都会に生きる私にも、ああその通りだなと思えることがたくさんあった。 例えば、 ”恋愛とか病気の治療と同じで、ものごとは正しい時間をかけて、順当な道をたどって変えていかなくてはぜったいに収まるところに落ち着くことはない。人だけが、それをはしょったり急いだりする。欲のために。” 都会にいるとつい忘れてしまいそうな、シンプルだけど生命を輝かせる自然界の大切なルールが、しっかりと記されていた。

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2017/04/19

ずいぶん昔に読んで、「あれ?こんな話だったっけ?」という感じにあっさり読み終えてしまった。 この占い師の男の子は、他の小説に出てきた不思議なオブジェを作る子に似ている。誰だったかなぁ。

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2016/08/05

王国1~4をまとめて。 ばななさんらしいスピリチュアルな小説だった。 でも、人間や環境についてのややお説教臭い雰囲気が 鼻について、他の作品よりは好きになれないかも…と思っていたが、 最終巻4巻のラストで、パパ2がノニに対して語る場面ですーっと氷が溶けるように それまで物語にま...

王国1~4をまとめて。 ばななさんらしいスピリチュアルな小説だった。 でも、人間や環境についてのややお説教臭い雰囲気が 鼻について、他の作品よりは好きになれないかも…と思っていたが、 最終巻4巻のラストで、パパ2がノニに対して語る場面ですーっと氷が溶けるように それまで物語にまとわりついていたぎこちなさが消えていった。 そして、あとがきのばななさんの言葉も素直に腑に落ちた。 「彼らの奇妙なライフスタイルをまねる必要はない」とあったけれど、 物語に登場する人たちは妖精の域に達しそうな超越ぶりなので、 読んだ瞬間に無理でしょ、と思わず苦笑いしてしまった。 そのあとに続く「ただ、自然とともに常にゆれている心、そこだけ読んでもらえれば。」という言葉には素直に共感できたけれど。 「これからしばらくは大変な時代が続くだろう。 直感と本能を信じ、自分を保つことをたえず続けていかないと、 生きていくのが困難になるのではないか」 というあとがきの言葉は2010年春に書かれたもの。 そのばななさんの慧眼にぞくりとしたが、 どんな状況でも人は適応して生きていくんだと思う。 そのときに必要なのが物語なんだと、実感できる小説だった。

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2016/07/18

シリーズものの一作目らしい。 サボテン。多肉植物。自然。おばあちゃん。癒し。 緑に囲まれた暮らしに憧れる。 サボテンの絵が可愛い。 著者の作品は、『TUGUMI』に続いて二作連続のヒット。

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