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王国(その1) の商品レビュー

4.2

112件のお客様レビュー

  1. 5つ

    43

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2012/02/01

ばななさんの小説を読むのは たいへんお久しぶりのことです。 ぼくは日本の作家さんだと、 だいたい村上春樹さんか よしもとばななさんしか 手に取らないのですが、 このお二方はほんとうに、 普段なんとなく漠然と感じている事を 巧みに文章で表現してくださいます。 ばななさんの良さは...

ばななさんの小説を読むのは たいへんお久しぶりのことです。 ぼくは日本の作家さんだと、 だいたい村上春樹さんか よしもとばななさんしか 手に取らないのですが、 このお二方はほんとうに、 普段なんとなく漠然と感じている事を 巧みに文章で表現してくださいます。 ばななさんの良さは、 ほんとうに読んでいるだけで 胸のつっかえが取れるというか、 ただただ癒されます。 何でもない言葉の羅列が こんなにも力を持ち得るなんて ほんとうに魔法のようです。 特にこの王国シリーズは ぼくにとって大切な物語で、 もっと若く、もっと生き苦しかった頃に 随分と救われたことをよく思い出します。 最近はそんな自分の足取りを 振り返るように、大切な気持ちを 思い出すように、昔読んだ本を あの頃の気持ちと重ね合わせながら 読み進めています。 そういえば、この再読までの間に ぼくもこの本の主人公と同じ様に 山から街へと引っ越しました。 改めて読んでいて、そんなことも ふと思い出し、緑の濃厚な匂いや 透き通った空気が胸を満たす感覚が ブワっと蘇ってきて、ぐーっと 胸が苦しくなりました。 いいですね読書って。 それにしてもこの本を手にしていると… どうしてこんなにも 自然が恋しくなるのだろう… どうしてこんなにも 日常が愛おしくなるのだろう… 読むのにかかった時間:2時間 こんな方にオススメ:人付き合いが苦手で、自然が好きな人

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2011/12/23

なんだかサボテンが欲しくなりました。おばあさんが言った「最高のものを探し続けなさい。流れに身をまかせて、謙虚でいなさい。」いいコトバです(o-´ω`-)

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2011/11/06

その4を読んで、あらためてその1を読んだら なんてふわっとした軽い物語だったんだろうと思った。 はじめて読んだときよりも ずいぶんと軽くなって あとに続く物語の壮大さの序章だったことに気づく。 それでも きちんと 言葉のひとつひとつが澄んでいて なんども読みかえして、おぼ...

その4を読んで、あらためてその1を読んだら なんてふわっとした軽い物語だったんだろうと思った。 はじめて読んだときよりも ずいぶんと軽くなって あとに続く物語の壮大さの序章だったことに気づく。 それでも きちんと 言葉のひとつひとつが澄んでいて なんども読みかえして、おぼえておきたい文章がたくさんあった。 これからやっていく仕事の志があるから 仕事に対して、迷ったとき、雑になったとき、この本を何度も読もうと思う。

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2011/11/03

いつも本を読むときわたしは直感で読む よしもとばななさんの作品はあまり直感的に読まなかったのだけどこれはなんかビビビっと自分の中でなにかがきた。 不思議なちからを持ったおばあちゃん。 おばあちゃんのつくるお茶で癒やされ元気になるひと そのもとで育ったおなじくなにか...

いつも本を読むときわたしは直感で読む よしもとばななさんの作品はあまり直感的に読まなかったのだけどこれはなんかビビビっと自分の中でなにかがきた。 不思議なちからを持ったおばあちゃん。 おばあちゃんのつくるお茶で癒やされ元気になるひと そのもとで育ったおなじくなにか不思議なちからがある孫娘、雫石。 雫石はさぼてんからとられた名前 やまでふたりで暮らし時が経ち雫石はやまを降りる そこで出逢ったまた不思議なちからを持つ楓 楓と雫石の信頼関係というか互いに好いているけどそれを恋と呼ばない感情。 雫石と真一郎くんの老夫婦みたいな関係 憧れないこともないけどわたしにはできないな 雫石と真一郎くんが出逢ったシャボテン公園。 去年の夏仲良しの地元の子たちと行ったのを思い出しなつかしくおもった とてもあたたかいはなし

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2011/10/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ばなな作品は主人公がやさしくて素直でいとおしくてぎゅっと抱きしめたくなる。しずくもすごく好きになれる主人公。登場人物もいい人たちばかりでとても魅力的。ただ、都会に出てきたばかりで何も知らないしずくの前に立ちはだかる難関たちに苦悩するしずくを見ているとちょっぴり辛い。やっぱり抱きしめたくなる。キーワードは何でしょう、サボテンでしょうか。とげとげちくちく言葉も言えず人にあんまり心を開きたがらないのに、まるっこくてどうしようもなく愛してしまう。

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2011/10/23

久しぶりによしもとばななの本を読みました。 少し不思議な世界なのは相変わらず。 読んでて、ナウシカを思い出しました。 こういう風にいきたいような、生きたくないような。 その2を早く読みたいです。

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2011/09/14

吉本ばななさんの本だから、って無条件で手に取った本。 「ひな菊~」とはまた違って穏やかな感じの話。 これ、その1ってなってるけど2もあるのかな…?

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2011/07/16

小さな山小屋に薬草茶をつくるおばあちゃんのアシスタントとして暮らしていた雫石。 おばあちゃんが日本を離れることになり、一人で山を下り都会へ移り住んだ。 その都会で出会った不思議な男性占い師楓、そして真一郎くんとの不倫の恋。 ばななさんの綴る物語は、 なんでもない場面でも泣けて...

小さな山小屋に薬草茶をつくるおばあちゃんのアシスタントとして暮らしていた雫石。 おばあちゃんが日本を離れることになり、一人で山を下り都会へ移り住んだ。 その都会で出会った不思議な男性占い師楓、そして真一郎くんとの不倫の恋。 ばななさんの綴る物語は、 なんでもない場面でも泣けてしまったりする。 特に心に響いた場面が、 おばあちゃんが雫石に言った言葉。 「いつかきっと大きな意味で、うまくいく日も来るよ。人のいるところには必ず最低のものと同時に最高のものもあるの。憎むことにエネルギーを無駄遣いしてはいけない。最高のものを探し続けなさい。流れに身をまかせて、謙虚でいなさい。」 個人的には、楓のパトロン片岡さんが 脇役ながら渋いと思う! この作品も他のばなな作品同様、 読んだあとにシンとなる感じでした。

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2011/04/11

神様に守られている女の子の話。 名言の多い作品。 最高のものを探し続けなさい。そして謙虚でいなさい。 私の大切な言葉。

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2011/03/07

ペンネームを吉本ばななから、よしもとばななに変えての一作目の作品。 そこにどういう意図があったのかよく知らないが、文体、世界感がより身体的、精神的になっていった気がする。 ともすれば、幼いともいえるような文章表現を使いながら、微妙な心理のあやを言い当てるのには正確すぎるくらい正確...

ペンネームを吉本ばななから、よしもとばななに変えての一作目の作品。 そこにどういう意図があったのかよく知らないが、文体、世界感がより身体的、精神的になっていった気がする。 ともすれば、幼いともいえるような文章表現を使いながら、微妙な心理のあやを言い当てるのには正確すぎるくらい正確で、その気負いのなさには、危うさを感じるほどだ。一部の読者は熱狂的にひきつけられるだろうが、もうついてこれない読者層も多くあるだろう。この人はどこへ行こうとしているのだろうか。 『王国』はシリーズ作品で、この本は一作目だが、この作品がどう進んでいくのか楽しみだ。

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