知的複眼思考法 の商品レビュー
自分のぼやけた思考に自信がなくて読み始めるに至った。 なぜ?という2文字を頭の中で何度も繰り返すことがこんなにも難しいのか。 何もかもを疑ってみる、全てを0からやり直すことに。 しかし、こんなに幸せな事はない。 この本のおかげで初めからやり直せる再スタートを切った清々しい気持ちよ...
自分のぼやけた思考に自信がなくて読み始めるに至った。 なぜ?という2文字を頭の中で何度も繰り返すことがこんなにも難しいのか。 何もかもを疑ってみる、全てを0からやり直すことに。 しかし、こんなに幸せな事はない。 この本のおかげで初めからやり直せる再スタートを切った清々しい気持ちよさや今までの思考で合っていた部分もあって自己肯定感も満たされた。 自分の思考を覆されるような内容だったので一回読んだだけでは定着しない。 また読み直す機会がある。 おすすめしてくれた大学教授に感謝する。
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2002年に発刊されたこの本。「複眼思考をもって批判的に物事を考察し、自分の頭で考えよ」というメッセージとその具体的な方法論は、リーマンショックや東日本大震災といった動乱の時代に直面してこの本を手に取った多くの人に気づきを与えてきたのだろう。現在の新型コロナウィルス感染症における...
2002年に発刊されたこの本。「複眼思考をもって批判的に物事を考察し、自分の頭で考えよ」というメッセージとその具体的な方法論は、リーマンショックや東日本大震災といった動乱の時代に直面してこの本を手に取った多くの人に気づきを与えてきたのだろう。現在の新型コロナウィルス感染症における、自分自身も同様。いまも色褪せない。 この本のレビューが礼賛だけで終わっては、何を読んだんだということになるので批判的読書の実践を簡単に残しておく。第1章、「読書の効用」という節で「本でなければ得られないものは何か。それは、知識の獲得の過程を通じて、じっくり考える機会を得ることにある ー つまり、考える力を養うための情報や知識との格闘の時間を与えてくれるということだと私は思います。」という一文がある。私は、現代における本しか果たせない役割は、ネットメディアその他から得た情報を検証・反証する機会と時間の提供に変わったと考える。 2002年当時、インターネット上の発信者はまだ限定的で、手に入る情報も一般的な知識程度に過ぎなかったかもしれない。しかし、総務省「我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計・試算」によると、我が国の総ダウンロードトラフィックは2004年11月の257Gbpsから、12年後の2016年11月には8,254Gbpsと約32倍に飛躍的に増加した。購入したり図書館に行ってはじめて得られる本の情報量や触れられる著者の人数よりも、ネットニュースやTwitterの投稿者の人数の方が圧倒的に多く、多元的な議論も活発に目にするようになっている。その過程を観察するだけでも、「考える力を養うための情報や知識との格闘の時間」はかつての本が唯一果たしてきた役割をすでに凌駕する。 一方で、収集の付かないディベートが交わされるネット上の情報だけで「自分の考え」を確立するのは難しい。自分で考えたつもりでも、近しい意見を持つ誰かへの同調に留まってしまう。未だ学校教育でも十分高度な思考力の獲得まで到達できない現状で、世界との差は縮まらない。その現状を打開するために、本を頼る必要がある。著者の専門的な立場や経験を理解して、論理を読み解き、ネット上などで主張されている内容と照らし合わせで検証、反証することにこそ、現代において本でなければ得られない価値になっていると思う。 改めて、この本に書かれた批判的思考、批判的読書の方法論は、上記の実践において今も色褪せず、非常に深い学びが得られた。なお、Amazon のトップレビューにあった「四章(問いを見つける視点)→三章(問いの立て方と展開の仕方)→一章(読書での実践)→二章(批判を文章にする)の順で読むのがいい」という意見はその通り実践した。確かにこの方がスムーズに論理展開されると思ったのでおすすめする。
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ものごとをどのように思考するべきかを示している。 ここで書かれている複眼思考法は日常生活の事象を捉えることから学術的研究まで幅広く応用できるものである。 思考という営みの中でも特に言語にこだわって書かれている。我々は普段、使う言葉を何気なく選択しているが、それは本当に正しい選択な...
ものごとをどのように思考するべきかを示している。 ここで書かれている複眼思考法は日常生活の事象を捉えることから学術的研究まで幅広く応用できるものである。 思考という営みの中でも特に言語にこだわって書かれている。我々は普段、使う言葉を何気なく選択しているが、それは本当に正しい選択なのか、単眼的思考(常識に浸かったものの見方や考え方)に陥っていないか。 今一度、このことについて問い直す必要があると感じた。 この本を読んで特に有益だと感じた箇所は2つある。 1つは第3章で書かれている問いの立て方と展開の仕方である。この章は漠然とした問をどのような手順で解決可能な問にまで落とすことができるかということが書かれている。 2つ目は全章を通じて書かれている「思考を放棄するな」というメッセージである。特に自分は他者について理解するとき、他人について理解することを放棄しがちなので気をつけたい…
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少し難しかったのでまた読みたいと思いますが、当たり前の如く情報を鵜呑みにせず、自分の頭で考えることが重要。これを常に子供にも教えていきたい。視野を広げて考えることが重要。
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前例や過去の経験は、未来の成功を約束しない。この先数年後でさえ見通すことは困難な時代。自分のアタマをフルに使い、能動的に考える能力は今後益々重要になってくる。それを鍛えるための思考法としてクリティカルシンキングが効果的らしいと知り、本書に行き着いた(=知的複眼思考法と認識している...
前例や過去の経験は、未来の成功を約束しない。この先数年後でさえ見通すことは困難な時代。自分のアタマをフルに使い、能動的に考える能力は今後益々重要になってくる。それを鍛えるための思考法としてクリティカルシンキングが効果的らしいと知り、本書に行き着いた(=知的複眼思考法と認識しているが、誤りであればご容赦いただきたい)。 自分が遭遇した出来事や"ある筋"からもたらされる情報を決して鵜呑みにしてはいけない。ここまでは常識だが、では具体的にどうしたらよいのか?本書はとても丁寧にそれを解説してくれる。 読了後、私はまず自身の感想や意見を文字に起こすことから始めてみようと思うに至った。実際にやってみると自身の理解不足、情報量の欠如、根拠の弱さ、何より視野の狭さ(単眼思考であること)が容赦なく目の前に突きつけられ、格好のトレーニングになっていると実感している。 質の高い情報を集め、ただしある一方に偏ることなく、俯瞰した立場(メタ)でじっくりと吟味し、正しい判断を下せるよう、これからも精進したい。
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※再読 プロジェクトでなんか上手くいかないと感じるときは、①答えるべき問いがそもそも違う、②(問いに対する)メッセージが研ぎ澄まされていない、③メッセージの伝え方が良くない、の3点だと思います この「知的複眼思考」は②の処方箋として、事あるごとに読み直しています ・概念のレベル...
※再読 プロジェクトでなんか上手くいかないと感じるときは、①答えるべき問いがそもそも違う、②(問いに対する)メッセージが研ぎ澄まされていない、③メッセージの伝え方が良くない、の3点だと思います この「知的複眼思考」は②の処方箋として、事あるごとに読み直しています ・概念のレベルで問題を考える – 共通する部分は何か – くくることのできる概念は何か – その概念はどのような意味で使うのか
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常識にとらわれた単眼思考を行っていては、いつまでたっても「自分の頭で考える」ことはできない。自分自身の視点からものごとを多角的に捉えて考え抜く、それが知的複眼思考法だ。情報を正確に読みとる力。ものごとの筋道を追う力。受け取った情報をもとに自分の論理をきちんと組み立てられる力。こう...
常識にとらわれた単眼思考を行っていては、いつまでたっても「自分の頭で考える」ことはできない。自分自身の視点からものごとを多角的に捉えて考え抜く、それが知的複眼思考法だ。情報を正確に読みとる力。ものごとの筋道を追う力。受け取った情報をもとに自分の論理をきちんと組み立てられる力。こうした基本的な考える力を基礎にしてこそ、自分の頭で考えていくことができる。ベストティーチャーの奥義!!(Amazon紹介より) 私は、確固たる己をもって生きていくために必要な力は「コミュニケーション力」「論理的思考能力」「自己肯定力」の3つだと思っています。この本はその中の「論理的思考能力」の基礎に触れるには最適の1冊だと思います。 大学のゼミに所属することになった際、最初に先生から渡されたのがこの本でした。あれから十数年、改めて真剣に読んでみて、大学の授業だけでなく、その後の人生でも物事を考える上で大切なことが沢山書いてありました。十数年前にこの気持ちになっていたら…と今更後悔しても遅いですが、それぐらい悲しい気持ちになりました。周りの人の意見に流されてばかりで己が無い、悲しい悩みです。 何はともあれ、世の中で当たり前だと思われていること・ステレオタイプに騙されないよう、日々物事の本質にアンテナを張っていきたいと思いました。しいてはそれが充実した人生の一助になると思います。この本に書いてあることは、実際難解ですし実践しようとすると更に難しいです。本当に理解できるのは、更に何年も後になると思います。それでも、長い人生、まだまだ遅くはないはずです!
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物事の考え方を分かりやすく整理した良書。約20年前の著作なので例示が古いのはやむを得ない。言葉の変換も多少は必要。ただ、今だから過去の事象を捉え直す、考え直すいい機会となった。ベースにシステム論的思考が定着していると、より理解が進みそう。 「本でなければ得られないものは何か。(中...
物事の考え方を分かりやすく整理した良書。約20年前の著作なので例示が古いのはやむを得ない。言葉の変換も多少は必要。ただ、今だから過去の事象を捉え直す、考え直すいい機会となった。ベースにシステム論的思考が定着していると、より理解が進みそう。 「本でなければ得られないものは何か。(中略)考える力を養うための情報や知識との格闘の時間を与えてくれるということだと私は思います」
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「知的トレーニングの技術」の入門編という感じ。まずは、こちらでアカデミックな知的営為を垣間見てみるのもよい。
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当たり前だけど研究者がモノを考えるのもロジカルシンキングなんだな。96年の本だけど、こういう種類の本は古びないな。
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