知的複眼思考法 の商品レビュー
内容自体は有益なモノだった。 常識的なものの見方である単眼思考からあらゆる角度から疑う「複眼思考」について考える方法である。 複眼的に物の見方を変える方法として「問のブレイクダウン」がある。「疑問」を「なぜ」という問いに直していくことによって深掘りをすることができる。 以下、...
内容自体は有益なモノだった。 常識的なものの見方である単眼思考からあらゆる角度から疑う「複眼思考」について考える方法である。 複眼的に物の見方を変える方法として「問のブレイクダウン」がある。「疑問」を「なぜ」という問いに直していくことによって深掘りをすることができる。 以下、記憶に残しておきたいアウトプット ●読書の仕方 ・批判的に読む ・鵜呑みにしない ・書評を書く ・先を読む ・論争を読む ・古い文章の活用
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複数の視点から物事を観察し、偏見に惑わされず事の本質を探る。思考の大切さは他の新書などでも読んできたが、この本ではステップやその意義について、かなり奥深いところまで網羅している。 批判的に物事を捉える時、どうしても粗探しのような見方をしてしまうが、欠点の指摘だけでは批判的とは言...
複数の視点から物事を観察し、偏見に惑わされず事の本質を探る。思考の大切さは他の新書などでも読んできたが、この本ではステップやその意義について、かなり奥深いところまで網羅している。 批判的に物事を捉える時、どうしても粗探しのような見方をしてしまうが、欠点の指摘だけでは批判的とは言えない。なぜ反論の余地があるのか、代わりにどういった解決策を提示するのか、まで考えることができて初めて批判的思考ができたと言える。可能な限り具体化していくことが大事。
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本を読むときに、「誰がその本を書いたのか?」は重要だと思いますが、本作の著者は、東大卒でオックスフォード大教授であり、新聞の「大学のベストティーチャーズ」に選ばれるなど、教わるには申し分ない、すごい方です。 様々な情報にあるれる今、周りに流されないで自分で考える力は、とても重要...
本を読むときに、「誰がその本を書いたのか?」は重要だと思いますが、本作の著者は、東大卒でオックスフォード大教授であり、新聞の「大学のベストティーチャーズ」に選ばれるなど、教わるには申し分ない、すごい方です。 様々な情報にあるれる今、周りに流されないで自分で考える力は、とても重要だと思います。 ぜひぜひ読んでみてください
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考え方の様々なパターンを身につけること、的確に、批判的に、情報を読み取る能力、問題を探し出す能力。素朴な疑問からスタートして、それを明確な問いとして表現する方法。問いの立て方と展開の仕方。論理的に自分の考えを展開する力、そして何よりも問いをずらしていくことで隠された問題を探ってい...
考え方の様々なパターンを身につけること、的確に、批判的に、情報を読み取る能力、問題を探し出す能力。素朴な疑問からスタートして、それを明確な問いとして表現する方法。問いの立て方と展開の仕方。論理的に自分の考えを展開する力、そして何よりも問いをずらしていくことで隠された問題を探っていく方法、これらを考える力として、具体的な思考プロセスを元に解説する訓練書。 ・自分で考える力のなさを知識不足や勉強不足のせいだと見てしまう →正解信仰の裏返し ・読書のとき書き手の書くプロセスを意識して、「動かざる完成品」としてむやみに有り難がらず、著者と対等に積極的にかかわりながら読む ◯基礎としての批判的読書、批判的作文(論理構築) ・狙いは何か ・スタイルによる影響 ・言外の意味の影響 ・データの信頼性 ・客観的な記述と主観的な記述 ・暗黙の前提 ・様々な立場からの一人ディベート ◯問い ・どうなっているのか<実態> ・なぜ<原因> 因果関係 疑似相関を見破る 問いの展開、なぜを小分けにする ◯概念 ・概念レベルとケースレベルの使い分け ・概念はサーチライトになる。新しい概念を見つけることが新しい問題の特定につながる
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考え方を学ぶという意味で、非常に為になる本でした。 複眼思考を獲得するため、特に気付きになった部分は以下3点。 ・「なぜ?」と「どうなっているの?」という理由と状態の問いを繰り返すことで、問題をブレイクダウンする方法 →漠然とした問題が、細かく見えてくる ・〇〇化と置き換え、プ...
考え方を学ぶという意味で、非常に為になる本でした。 複眼思考を獲得するため、特に気付きになった部分は以下3点。 ・「なぜ?」と「どうなっているの?」という理由と状態の問いを繰り返すことで、問題をブレイクダウンする方法 →漠然とした問題が、細かく見えてくる ・〇〇化と置き換え、プロセスに目を向ける →概念化によるあいまいな表現(少しずつ認識がズレる)に気付ける ・ある問題を立てることで誰が得をするのか、損をするのか、またはその問題を解けたらどうなるのか? →狭くなった視野を広げ、全体感が見える
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2021/2/10 「自分の頭で考える」とはどういうことで、またどう実行するのかについて、豊富な具体例と実践への誘導によって理解できる。 1.文章の読み方、2.問い立てに分けて簡単に書き留めておく。 1 文章は推敲に推敲を重ねて練り上げられたものであるため、本との付き合い方...
2021/2/10 「自分の頭で考える」とはどういうことで、またどう実行するのかについて、豊富な具体例と実践への誘導によって理解できる。 1.文章の読み方、2.問い立てに分けて簡単に書き留めておく。 1 文章は推敲に推敲を重ねて練り上げられたものであるため、本との付き合い方が変わる。読者は漫然と著者の言うままに文章をなぞるのではなく、「ほかの文章になる可能性のあったもの」として読む。すると著者と同じ立場で文章に接する(著者の思想を汲み取る、批判的に読むなど)ことができる。 小林秀雄はこんなことを言っている。 「読書も亦人生の経験と同じく真実な経験である。() 小説を創るのは小説の作者ばかりではない。読者も又小説を読む事で、自分の力で作家の創る処に協力するのである。」 「彼(名作家)がたった一つの思想を表現するのに、どんなに沢山のものを書かずに捨て去ったかを合点する。」 本というのは「ほかの文章になる可能性のあったもの」であり、「たった一つの思想を表現する」ためには「沢山のものを書かずに捨て去」らなければならない。これを念頭に本を読むことは大事だな。 2 疑問→問い立てが自分の求める答えに辿り着くための手段であり、これを繰り返すことで表面的な問題が本質的な問題へと切り替わる。(この「表面的」「本質的」という言葉にも注意が必要だろう) これを「問題をずらす」と本書では表現されているが、何か問題に直面したときに試してみよっと。
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これから文系学部に入学しレポートを書く人たちに向けた書かれた本、という感じではあったが、小論文を書く高校生から社会人1、2年目の方が読んでも十分にためになる本であった。 ただ、10年近くシステムに関するレポーティングを生業にしている私にとっては、少し物足りないと感じる部分もあっ...
これから文系学部に入学しレポートを書く人たちに向けた書かれた本、という感じではあったが、小論文を書く高校生から社会人1、2年目の方が読んでも十分にためになる本であった。 ただ、10年近くシステムに関するレポーティングを生業にしている私にとっては、少し物足りないと感じる部分もあったが、「同じ事柄でも概念(ネーミング)の付け方のよって事柄の捉え方が変わる」は、目から鱗であった。 概念で問題を捉えるとはどういうことか? 例えば、ある少年が他の少年に対して暴力を振るったりカツアゲをしたりする事象があったとする。これを単純に「恐喝」や「暴行」という概念で捉えると、犯罪だから加害者に対して厳罰すべし、といった感情が湧く。これを「いじめ」と捉えるとどうだろうか。加害者のメンタルケアや家庭環境に考えが及ぶようになる。 このように同じ事象であっても、概念の付け方(私の言葉だとネーミング)によって事象に対しての捉え方が変わってしまう。もう少し踏み込むと、ネーミングの仕方によっては、狙っていない方向に人を扇動してしまう可能性があるということだろう。 以上が本書から私が得た内容である。なんとなくではあるが、「著者の狙い」と「当方が感銘を受けた部分」が大きく異なっているように感じるが、これも複眼的に読めたと言えるのではないか。
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prototypeな思考が蔓延している。知ることとは、「正解」がありそれを探すという行動ではない。新たな組合わせを見いだし、解を作り出すことである。 - 読書における知との接しかた - Opinionを書くことは、考え方を身につける技法 +批判的に書く(反論を書く、違う...
prototypeな思考が蔓延している。知ることとは、「正解」がありそれを探すという行動ではない。新たな組合わせを見いだし、解を作り出すことである。 - 読書における知との接しかた - Opinionを書くことは、考え方を身につける技法 +批判的に書く(反論を書く、違う前提にたって書く) - 問いを立てて、分解し、展開する。 Objectの関係論、逆説という視点の説明あり。 最後に、問題を<問う>ことを問うは、もう一度、読み直して、振り返りたい内容であった。
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「自分の頭で考えなさい。」 この台詞を言われたこと、あるいは言われている人を見たことがある人は多いと思う。 本著では、 「じゃあ...どうやって?」 の具体的手法を展開する。 自分自身の視点からものごとを多角的に捉えて考え抜くこと...すなわち知的複眼思考法が肝であると主張する...
「自分の頭で考えなさい。」 この台詞を言われたこと、あるいは言われている人を見たことがある人は多いと思う。 本著では、 「じゃあ...どうやって?」 の具体的手法を展開する。 自分自身の視点からものごとを多角的に捉えて考え抜くこと...すなわち知的複眼思考法が肝であると主張する。 本著では順に、 1.知的複眼思考法とは何か 2.読書の方法 3.作文の方法 4.問いの立て方と展開の仕方 5.具体的な複眼思考の身につけ方 という内容が記されている。 いずれも具体例が盛り込まれているが4,5は一読ではよく飲み込めなかった。(そもそも主題が簡単ではない。) 以下は印象に強く残った点。 批判的読書について: 不備がないかを探し、"自分ならどう書くか"を考えて読む の有用性を展開。(代案を出す、ということが重要だと指摘している。そこまで行かなければ脳はあまり働かない。) 問いの立て方と展開について: 命題は問いに落とし込む、その際疑問はwhatではなくwhy(→思考せざるを得なくなる)とし、 whyが紐解けても具体化→概念化→具体化(概念レベルを下げ最初とは異なる様々な具体例に落とし込む)といった具合に、抽象度の上げ下げを駆使することの有用性を展開。
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思考のパターンを学べる。「どうしたら…なんで…」と気を揉む代わりに、思考のパターンをいくつかストックしておき、それを状況や問題に適応していく方が、遥かに効率がいい。
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