聖の青春 の商品レビュー
これほど純粋に人は生きる事ができるのだろうか。出会えて良かった本です。挫けそうなとき、また読みたい。生きるという事。
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重い腎臓病を一生抱えながら闘う、村山聖という棋聖の生き様を描いた作品。病弱な身体に鞭を打ち、様々な葛藤の中、将棋に命を捧げる姿をみて、生きるという事はこういう事なのか、と感銘を受けました。中盤以降棋譜が並んでいるページがあり、将棋の基本的なルールを知ってる方が読みやすいかと。
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さとし、さとし、さとし。さとし、さとし、さとし。さとし、さとし、さとし。 さとしを抱きしめたい。 本を持つ手に力が入る。 もう少し、あと少しでさとしはいなくなると思うと視界が滲む。 こんなに強い心の持ち主を私は見た事がない。 さとし、さとし、さとし。 夢の中でいいからほっぺを撫...
さとし、さとし、さとし。さとし、さとし、さとし。さとし、さとし、さとし。 さとしを抱きしめたい。 本を持つ手に力が入る。 もう少し、あと少しでさとしはいなくなると思うと視界が滲む。 こんなに強い心の持ち主を私は見た事がない。 さとし、さとし、さとし。 夢の中でいいからほっぺを撫でさせて。
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村山聖という棋士にスポットを当てた実話。幼いころから難病と闘ってきたが故に身についた、凄みを感じさせる死生観など、彼の人間性に引き込まれる。
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☆映画を見たのを思い出し、借りてきました。 〇お母さん、大変な病気にしてしまいましたねえ。(p20) ☆これは母親にとっては辛すぎる一言。 言葉がでない。 〇このころ、聖は毎日、日記をつけている(p35) ☆自分自身を成長させていくためには、自分と向き合う時間がやはり必要なの...
☆映画を見たのを思い出し、借りてきました。 〇お母さん、大変な病気にしてしまいましたねえ。(p20) ☆これは母親にとっては辛すぎる一言。 言葉がでない。 〇このころ、聖は毎日、日記をつけている(p35) ☆自分自身を成長させていくためには、自分と向き合う時間がやはり必要なのだ。そして、それは「書く」という行為によって生まれる。 〇塾生をはじめることによって、森は生まれてはじめて自分の存在が人の役に立つということを実感し、その心地よさを知ったのである。(p86) ☆人の役に立つ、ということは、生きる上で大切なことなのだ。人の役に立っているということが実感できるように、意味づけてやらないといけない。 〇シンプルでしかし精神的には豊かな生活基盤を築き、村山はその線路の上をぐるぐると回りながら、実力を養っていった。(p149) ☆単純な繰り返しの中でしか、つまりは、習慣が人をつくる、ということ。無駄な時間はない。 〇C級1組に昇格した18歳の村山がまずはじめたことは、日本フォスター・プラン協会というボランティアへの寄付活動であった。(p158) ☆自分の納得できる使われ方のするところへ寄付する。すごいなあ。学生の頃、寄付をしていたけど、ちゃんと使われていないというのをテレビで特集していたのを見て、するのをやめたんだっけ。 〇そんな村山を森は許していた。(p176) ☆深酒、マージャン、徹夜。親なら、身のために注意してしまいそうだ。森は本当の親じゃないから、許せたのか。そんな日々が決して無駄にならないことは、私にも分かる。大学時代のあの日々がなかったら、勉強だけしていた、なんてつまんない人間になったんだろうなあというのは容易に想像できる。 〇子供の教育はときにはその才能の芽を摘んでいることもあるのかもしれないと、いま伸一は考えている。(p280) ☆せめて自分が足手まといにならないようにしよう。好きなようにやらせるって難しいよなあ。つい、本人のため、とか、後々のため、とかいって、小言をいいそうになってしまう。(というか言っている。) 最大限、支援者でい続けることが、子どもを伸ばすための秘訣なのかもしれない。
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先に同著者の「将棋の子」を読んですごく面白かったので、こちらも購入。こちらはその後映画化されるなど将棋の子より有名に。 ただ、一人の半生の話なので、少し退屈してしまった。個人的には断然「将棋の子」の方が面白かった。
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名前だけは存じ上げていたが、こんな興味深い方だったとは。 たらればの話をするのは意味がないが、もし彼が生きていたなら今頃はなんて想像するだけでゾクゾクする。
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まさに太く短くの生き方が感動的です。 自分の好きな世界に全勢力をかけて取り組み、 正面なら向き合い、必死に輝く。 なかなか出来ない生き方が凄い。 ひたむきで、まっすぐな生き方が勉強になります。
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名人を目指す意志の強さに心を打たれた。 元来の高い集中力に加えて、自分の死(タイムリミット)への意識が、あらゆることに真剣に向き合わせてきたのだと思う。 自分はこれだけの意志を持って何かに打ち込んだことはあるだろうか、と振り返りながら読んだ。
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将棋のことは全くわからないけれど、ひとりの棋士が懸命に生き、そして将棋を指し続けたことが胸に響いた。 大崎さんの小説は非常に読みやすい。
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