花神(上) の商品レビュー
それほど多く読んでいるわけではない司馬遼太郎の小説の中で今のところ一番お気に入りの作品。ぶっきらぼうな蔵六先生とイネ・シーボルトの掛け合いが可愛い。読了日は忘れた。多分6年くらい前。
Posted by
適塾→実家→宇和島→江戸・鳩居堂→蕃書調所・講武所の教授→長州 緒方洪庵、福沢諭吉との出会い 革命期における「技術」の意味 革命とは、まず最初に思想家があらわれる、次に戦略家の時代に入る、三番目に技術者が登場する。
Posted by
・「矛盾こそ人間のおもしろさかもしれない。」 ・「『切歯慟哭、空をつなんで罵詈す』吉田松陰の刑死をきいたときの、松陰の弟子の前原一誠の想い。桂も同じ。」 主人公村田蔵六が幕末を経て、大村益次郎となる上巻。 上巻は、周防の村医を継ぎ、やがて宇和島藩に雇われる。見たこともない...
・「矛盾こそ人間のおもしろさかもしれない。」 ・「『切歯慟哭、空をつなんで罵詈す』吉田松陰の刑死をきいたときの、松陰の弟子の前原一誠の想い。桂も同じ。」 主人公村田蔵六が幕末を経て、大村益次郎となる上巻。 上巻は、周防の村医を継ぎ、やがて宇和島藩に雇われる。見たこともない蒸気船をつくるなど相当な技術者でもあるが、当時はこういう人間がそこまで評価されず。 桂や福沢諭吉とも接点があり、討幕と知識人側から明治維新の背景を見ることができる。
Posted by
大村が主人公な所が良い。無愛想であだ名が火吹きダルマな彼を中心に幕末長州の見る、というのはなかなか面白い目線で楽しめる。
Posted by
大村益次郎が主人公の歴史小説。 司馬遼太郎先生なので、安心して読めます。 読んだ後に勉強しなくちゃと強く思える本です。
Posted by
Kodama's review 伊藤博文に続き、また歴史に。しかもまた長州。その中でも大村益次郎って意外な生い立ち。あとの2巻が楽しみです。! (05.09.19) お勧め度 ★★★★☆
Posted by
読み終わった 上中下巻。NHK大河ドラマテーマ曲集を聴いていたら、77年のこの作品のテーマ(林光作曲)に感動。作品自体も非常に評価が高かったので読む。 長州藩士大村益次郎を中心に、激動の幕末を駆け抜けた様々な人間模様を描く群像劇。そんな中でも不器用でまっすぐな村田蔵六の生き様が、...
読み終わった 上中下巻。NHK大河ドラマテーマ曲集を聴いていたら、77年のこの作品のテーマ(林光作曲)に感動。作品自体も非常に評価が高かったので読む。 長州藩士大村益次郎を中心に、激動の幕末を駆け抜けた様々な人間模様を描く群像劇。そんな中でも不器用でまっすぐな村田蔵六の生き様が、しかし人間味あふれる形で描かれているのは心地良い。 タイトルの「花神」にも深い意味が込められている。決して自ら歴史の表には出ようとせず、歴史に必要とされ、その役目が終わると忽然と姿を消した蔵六。その、謂わば歴史の「裏方」である蔵六を「花咲か爺さん」にたとえるとは、司馬遼太郎の「粋」が伝わってくる。
Posted by
花神(上)(中)(下) 司馬さんは、大きな矛盾を抱える人間のことを、よく書いているように思う。蔵六もその一人。彼の矛盾というのは、世界で通用する才を持ちながら、結局は故郷の長州(かつての蔵六に見向きもしなかったのに)のために尽くすことになった、ということである。それは、師である洪...
花神(上)(中)(下) 司馬さんは、大きな矛盾を抱える人間のことを、よく書いているように思う。蔵六もその一人。彼の矛盾というのは、世界で通用する才を持ちながら、結局は故郷の長州(かつての蔵六に見向きもしなかったのに)のために尽くすことになった、ということである。それは、師である洪庵の葬式で、蔵六が福沢諭吉とやりとりする場面によく現れている。そのような蔵六の行動の指針を決めた最後のものは「土俗的なナショナリズム」であると、司馬さんは指摘するが、とても興味深い。 人間は、不可解だ。だから人それぞれ違った魅力を持っている。
Posted by
村田蔵六。 あるいは大村益次郎。 幕末の長州藩兵を率いて数々の戦いで勝利をおさめ、明治陸軍の基礎を築いた男。 多くの幕末人同様、自分の人生を一個の目的のために使い切ったひとりではあるのだが、燃やしつくしたというよりは目的のための一つの部品として、自分を使い切ったという印象を受けた...
村田蔵六。 あるいは大村益次郎。 幕末の長州藩兵を率いて数々の戦いで勝利をおさめ、明治陸軍の基礎を築いた男。 多くの幕末人同様、自分の人生を一個の目的のために使い切ったひとりではあるのだが、燃やしつくしたというよりは目的のための一つの部品として、自分を使い切ったという印象を受けたのは僕だけだろうか。
Posted by
靖国神社に銅像が置かれてる大村益次郎。彼が何したかってのは日本の近代陸軍の創始者とかそんぐらいだったんですけど、この歴史小説はその大村益次郎を主人公にしたもの。若い頃から宇和島藩、幕府、ついで長州藩に取り立てられて英学を志すまでを描いている。シーボルトの娘イネとの関係の描写も人間...
靖国神社に銅像が置かれてる大村益次郎。彼が何したかってのは日本の近代陸軍の創始者とかそんぐらいだったんですけど、この歴史小説はその大村益次郎を主人公にしたもの。若い頃から宇和島藩、幕府、ついで長州藩に取り立てられて英学を志すまでを描いている。シーボルトの娘イネとの関係の描写も人間を知ってるからできるものだと思う。それとこうゆう変わり者で凄いヤツってのが幕末にはゴロゴロいたんだなってところでは戦国時代に似てるものがあるなと知った。幕末は今まで興味なかったんだけど、これが人気のある時代なのがようわかった。
Posted by
