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沙羅は和子の名を呼ぶ の商品レビュー

3.8

57件のお客様レビュー

  1. 5つ

    11

  2. 4つ

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これは連作短編集では…

これは連作短編集ではないけれど、加納さんの味がしっかり出ている作品集だと思います。特に「オレンジの半分」はミステリ的にも驚かされますよ。

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ファンタジーなのかミ…

ファンタジーなのかミステリーなのか、あわいベールにつつまれたような短編が収められています。人は、いつも思います。あのとき、こちらを選んでいたらどうなったのだろうと…。表題作の「沙羅は和子の名を呼ぶ」は、そんな思いがパラレルワールドを形成していまうというお話です。あの時の自分の思い...

ファンタジーなのかミステリーなのか、あわいベールにつつまれたような短編が収められています。人は、いつも思います。あのとき、こちらを選んでいたらどうなったのだろうと…。表題作の「沙羅は和子の名を呼ぶ」は、そんな思いがパラレルワールドを形成していまうというお話です。あの時の自分の思いが、今とは異なる世界を作っているのかもしれません。

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10の作品からなる短…

10の作品からなる短編集。どれも中々に面白いです。標題作はそうでもないのですが、「商店街の夜」と「天使の都」は気に入りました。

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加納朋子さんの短編集…

加納朋子さんの短編集。どれもひきつける作品ばかりです。一番好きなのはオレンジの半分です。加納さんの様々な面が見られる作品です。加納さんのマジックにはまること間違いなしです。

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現実とファンタジーの…

現実とファンタジーの間の、心地よい空間を漂っている感じになる本。

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連作ではない分、加納…

連作ではない分、加納さんのいろいろな方向の作品をみることができます。表題作と「オレンジの半分」が良かったです。

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幽霊がキーワードの短…

幽霊がキーワードの短編集。個人的に「黒いベールの貴婦人」「天使の都」が好きです。

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2024/05/21

<再登録>幻想的なストーリー10篇を収録。 表題作のノスタルジックな雰囲気がいい。どの作品も懐かしさと温かさを感じさせます。「オレンジの半分」に登場する姉妹も可愛らしい。

Posted byブクログ

2023/11/09

4ページものとか色々あってよくわからないうちに終わった。どれもミステリアスなオチがあるのが良いのかなーと。あと不思議な現象も起こるとか。ずいぶんとストックがあるんだね、それを世に出してくれたって事なんだろう。廃墟の病院での女の子の役割と成仏出来た男の子と大阪の男の子。最後に女の子...

4ページものとか色々あってよくわからないうちに終わった。どれもミステリアスなオチがあるのが良いのかなーと。あと不思議な現象も起こるとか。ずいぶんとストックがあるんだね、それを世に出してくれたって事なんだろう。廃墟の病院での女の子の役割と成仏出来た男の子と大阪の男の子。最後に女の子が言う一言が現実を表して。和子と沙羅ももしもじゃない同時に存在してしまう人生って、本当に不思議。和子が現実だけど沙羅の世界もあるとか、2つは手に入らないけど、どんな感覚なんだろうか、あと3冊ストックしている加納朋子さんでした

Posted byブクログ

2023/06/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

内容紹介には「珠玉のミステリ短編集」とあるが、果たしてこれらをいわゆるミステリと呼ぶか否か。「ミステリ」には元々「神秘」「不思議」という意味合いが含まれているので間違いではないのだろうが、釈然とはしないかな。また、「ファンタジー」と「ホラー」との違いもこうして考えると非常に曖昧で難しい。ファンタジーという上位分類にホラーも包摂されているという位置関係が正しいような気がするので、本作品集は私としては’日常系ホラー掌編集’とする方がしっくり来る。 短編10編収録。 ホラー系短編集ってえてしてそういう物かもしれないが、ちょっとどの話も印象に残り難いというか、とりわけ、盛り上がりやキレ・メリハリに少々欠ける気がする。日常をテーマに据えているのでなんか少し不思議、幽霊っぽいのが出てきてちょっと怖い、だけだと読後感が薄くてなんともぼんやり。 そんな中で、一番ページ数が多い表題作〈沙羅は和子の名を呼ぶ〉はトリを務める話だけあってパラレルワールド設定を用いてあっちの次元とこっちの次元を行き来する非常に凝った構成だが、細部が腑に落ちない。向こうの世界の死体をこっちに持って来たけど、こっちの世界のそいつは元気に生きているってすでにパラドックスが生じてはいないだろうか。同じ人物が’生きていて’’死んでいる’状態というのが気持ち悪い。。いや、しかし『バック・トゥ・ザ・フューチャー』もそんな話だったっけ? ともかく、「あちら側」と「こちら側」(カッコ内p295)実の娘のいずれかを選ばなくてはならない、その為には人を殺めなければならないという痛恨の局面に立たされた父親としての心理描写が足りない。圧倒的に足りない。もっと狂おしいくらいに胸を掻きむしりたくなる感情・葛藤が湧き上がってくる物ではないだろうか。 〈オレンジの半分〉という話は収録作の内では一番日常ミステリらしい作。仕掛けの予想は出来たんだけど、語りかけるような口調が心地良くて、前向きなオチが優しくて好き。年頃の双子ならではの悩みってあるんだろうね。こんなに似てるのになんで彼は私を選ばないのか。半分に切ったオレンジは確かに似ているけど、決して同じではないから。p210の中山君のセリフには惚れるぜ。 カバーデザインは変更されているらしく、女の子が背中合わせに座っている現行デザインの方が作品によりぴったりだと思う。 8刷 2023.6.13

Posted byブクログ