父と暮せば の商品レビュー
この作品も収録されている、『戦争と文学シリーズ』を知りました。文学を通して、そこに生きた人達の心情までありありと伝わってくる。 ただただ真実を受け止めて、知ろうとする事を続けていく。心に焼き付けたい。世界の向かう指針として。
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原爆の被害にあわれた方の苦しみがわかる。読んでいて本当に辛いし泣けてくる。あの戦争で多くの人が犠牲になった。国家としてみる戦争と国民としてみる戦争はまた別で、戦禍に巻き込まれた人の声を忘れてはならない。この本を読んで、核兵器は二度と使ってはならない、と強く思ったが、核や軍事力を持...
原爆の被害にあわれた方の苦しみがわかる。読んでいて本当に辛いし泣けてくる。あの戦争で多くの人が犠牲になった。国家としてみる戦争と国民としてみる戦争はまた別で、戦禍に巻き込まれた人の声を忘れてはならない。この本を読んで、核兵器は二度と使ってはならない、と強く思ったが、核や軍事力を持たなかった国がどうなるかも考えさせる。 あと、前書きにかいてあったけど、本当に日本はアジアの国に迷惑かけたの?歴史の評価って難しい
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死んでしまったあの人のことを思うと自分は幸せになってはいけない という気持ちを本当の本当に理解することはできるだろうか。幸せになっていいかどうかというより、今もうすでに幸せである。 と考えると、被曝体験は想像することもできないくらいの次元の違う悲惨さだっただろうと思った。被曝以前...
死んでしまったあの人のことを思うと自分は幸せになってはいけない という気持ちを本当の本当に理解することはできるだろうか。幸せになっていいかどうかというより、今もうすでに幸せである。 と考えると、被曝体験は想像することもできないくらいの次元の違う悲惨さだっただろうと思った。被曝以前に、自然な老い以外で身近な人と死に別れてしまった経験がない、被災の経験も幸いなことにない。 平和な人生に心から感謝。 この悲惨さを本当の本当に理解できてはいないだろうから難しいしおこがましくもあるけど、どうにか後世に伝えていくことはしないとならない。 こういう本とかに子供と一緒に触れて、一緒に想像する、みたいなことを単発ではなく時々やらないとならないと思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
戦争で自分だけが生き残ってしまった娘の心中の葛藤が綺麗に文章によって著されていた。一人二役だが、そうに見えない。麦湯のシーンなど所々に垣間見える、父がこの世に居ないと表現する描写がとても良かった。 1人の娘としての幸せをつかみたいという希望が、父となって現れ、罪悪感に苦しむ娘を幸せに導いていく。しかし、最終的には父が娘との最期の別れのシーンをを語った。死者しか持ち得ない記憶を娘と語るこのシーンから、父は唯の娘の願望の擬人化ではなく、あの日原爆で亡くなった人々の思い出を含んでいたことが分かった。 原爆の苦しみ、取り残されたものの葛藤、死者との別れ様々な物が取り込まれ最後に綺麗に纏まって終わっていた。読み終わった後にとてもスッキリとした。読んで良かった。
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読んだ年齢やタイミングで思うことはまた変わってくるんだろうな。でも、平和を思う気持ちは変わらないでいてほしいな、自分。
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原爆で父や友人を亡くし、自分だけが幸せになってはいけないと思い詰める。反面、新しい出会いに生まれ変わりたいと想う自分がいる。再生に向かう物語。 原爆だけではなく戦争のなかで加害者と被害者が同時に存在することの不合理。
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ちょうど去年の秋、長崎の原爆資料館にいったことを思い出した。この物語の舞台は広島だが、原爆という共通点がある。 私が話を聞いた被爆者は88歳。当時は小学生で、被爆者の中では比較的若い方だった。その方ですらこの年齢。静かに、緩やかに生の体験を話せる人がいなくなる状況に恐ろしさと悲し...
ちょうど去年の秋、長崎の原爆資料館にいったことを思い出した。この物語の舞台は広島だが、原爆という共通点がある。 私が話を聞いた被爆者は88歳。当時は小学生で、被爆者の中では比較的若い方だった。その方ですらこの年齢。静かに、緩やかに生の体験を話せる人がいなくなる状況に恐ろしさと悲しみを覚えたことが記憶にあります。 仕事や人間関係が悩みの大半を占める今の状況は、ともすれば平和の弊害なのかもしれないと感じます。
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終戦から3年経った広島。被爆した娘と原爆で亡くなった父のやりとりで進む、舞台台本。 まず、前口上で原爆に対する作者の思いが、短いが力強く書いてあり印象的だった。 原爆で一人生き延びた自分は幸せになってはいけないと思う主人公が恋をする。心に蓋をし、相手を遠ざけようとする娘を「応援団...
終戦から3年経った広島。被爆した娘と原爆で亡くなった父のやりとりで進む、舞台台本。 まず、前口上で原爆に対する作者の思いが、短いが力強く書いてあり印象的だった。 原爆で一人生き延びた自分は幸せになってはいけないと思う主人公が恋をする。心に蓋をし、相手を遠ざけようとする娘を「応援団長」として現れる亡くなった父こと“おとったん”。 原爆をテーマとしているが、茶目っ気たっぷりの“おとったん”の励ましがなんとも温かい気持ちにさせる。 セリフはオール広島弁。馴染みのない方は読みずらいかも…?
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台本であり、読みやすい。 幸せになることに対しての娘の葛藤、父の心配、そして、幽霊として娘のそばにおり、娘がそれを受け入れているというユニークな設定。あたたかい。
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技巧に舌を巻きつつ、それ以上に、題材たる広島の重みを感じざるを得ない。 中学生が読むのは良いことね。
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