三月は深き紅の淵を の商品レビュー
『三月は深き紅の淵を』を軸に、二重写しとなって展開されるストーリー。第一章を読み終える頃には、続きを求めて気がせいてしまう。このタイトルに惹かれる登場人物たちと同じく、『三月は深き紅の淵を』とはどのような本なのだろうかと引き込まれていく。そしてもう一つ感じるのが、「ノスタルジア」...
『三月は深き紅の淵を』を軸に、二重写しとなって展開されるストーリー。第一章を読み終える頃には、続きを求めて気がせいてしまう。このタイトルに惹かれる登場人物たちと同じく、『三月は深き紅の淵を』とはどのような本なのだろうかと引き込まれていく。そしてもう一つ感じるのが、「ノスタルジア」である。読書好きの者たちが本を読むことの持論を展開する場面や、登場人物が目にする風景の描写などに、かつて感じたことのあるような懐かしさを不思議と感じ取れる。また、作中にいくつもの本が出てくるのも面白い。知っている本を懐かしく思うだけでなく、読んだことのない本に関心をもつきっかけともなった。読了後、また読みたいと繰り返し最初のページに戻りたくなる。最終章の「回転木馬」のように。
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大好きな理瀬がなかなか出てこないよーと思いながらも面白くてあっという間に読み終わった。 第四章の彼女は恩田陸のこと?三月は深き紅の淵をの作者?色々考察できて楽しい。第一章では幻の本は存在していないことに、第二章では書いた人も読んだ人も存在していた、第三章は書きたいと思ってる人がい...
大好きな理瀬がなかなか出てこないよーと思いながらも面白くてあっという間に読み終わった。 第四章の彼女は恩田陸のこと?三月は深き紅の淵をの作者?色々考察できて楽しい。第一章では幻の本は存在していないことに、第二章では書いた人も読んだ人も存在していた、第三章は書きたいと思ってる人がいた?ってこと???
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たった1人に一晩だけ貸すことができる本、『三月は深き紅の淵を』。その本を巡る4本の話。 第一章は『待っている人々』。会社の会長宅に招待を受けた男性が、屋敷内にあるとされるが10年以上探しても見つからないという本探しに巻き込まれる。 第二章は『出雲夜想曲』。『三月は深き紅の淵を』の...
たった1人に一晩だけ貸すことができる本、『三月は深き紅の淵を』。その本を巡る4本の話。 第一章は『待っている人々』。会社の会長宅に招待を受けた男性が、屋敷内にあるとされるが10年以上探しても見つからないという本探しに巻き込まれる。 第二章は『出雲夜想曲』。『三月は深き紅の淵を』の作者を求めて、2人の編集者の女性が夜行列車で出雲へ向かう。 第三章は『虹と雲と鳥と』。2人の少女が公園の展望台から落下して亡くなった。2人の間に何があったのか。少女の元家庭教師の女性と元彼氏の少年が解き明かそうとする。 第四章は『回転木馬』。『三月は深き紅の淵を』を書こうとする女性を描いた話。 確かこの間読んだ『27000冊ガーデン』だったと思うが、タイトルが上がっていたので読んでみた。恩田陸作品は一時嵌って読んでいたけれど、最後が今ひとつはっきりしないと感じたのは相変わらずだった。一章から三章はともかく、四章は何がしたかったのかよくわからなかった。一章が一番後味いい感じ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
全四章から構成されており、幻想的な作品でした。一章〜三章はギリギリ理解できましたが、四章はとても抽象的で、場面がコロコロ変わるので追っていくことが難しかったです。 一章〜三章の雰囲気は結構好みでしたね。 今回の作品はそこまで私に刺さりませんでしたが、作者の情景描写や感性のレベルは本当に高いと思います。私が作者と同じ景色を見たとしても到底あんな描写はできません。 プロ中のプロだと思いました。
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文庫版で改めて読み直し。私にはやはりよくわからないところがあったけど、雰囲気が好みのお話もありました。シリーズ化しているようなので是非読んでみたいです。
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書店で気になり手に取った一冊が シリーズ物だったので、 それを読むための手始め。 短編集かと思いきや 三月は深き紅の淵を このタイトルがねっとりからみついて それぞれは関係ないのになぜか一つのストーリーを読んだような不思議な感覚。
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面白かった。 四つの物語。それぞれ不思議な世界観。 内容が難しいという訳ではないのだが、でもなんだかよく分からない。これはミステリ?なんだ?という気持ちのまま、どんどんと先を読みたくなる、そんな内容でした。 ずっと付きまとう赤い表紙の本 「三月は深き紅の淵を」 不思議でとても...
面白かった。 四つの物語。それぞれ不思議な世界観。 内容が難しいという訳ではないのだが、でもなんだかよく分からない。これはミステリ?なんだ?という気持ちのまま、どんどんと先を読みたくなる、そんな内容でした。 ずっと付きまとう赤い表紙の本 「三月は深き紅の淵を」 不思議でとても引き込まれる。 そして、最後の最後に書かれた、 不思議な学園物語。 次に続くシリーズ物だという事なので次も読みたい。
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分からないところがたくさんの本でした。 解説サイトを見てやっとおぼろげに理解した感じ。話と話の間に別の話がはさまれていて、同タイトルの別の話が出てきたりと、難しいです。 実は、かなーり前に読んだ本だけど、ある程度覚えていると思って再読したら…こんな話だっけ。理解度がかなり落ちて、...
分からないところがたくさんの本でした。 解説サイトを見てやっとおぼろげに理解した感じ。話と話の間に別の話がはさまれていて、同タイトルの別の話が出てきたりと、難しいです。 実は、かなーり前に読んだ本だけど、ある程度覚えていると思って再読したら…こんな話だっけ。理解度がかなり落ちて、意味が分からない、繋がらない、頭で映像化できないところが多かった。昔は、この感じをわくわくしながら読んだ気がするのだが、今は困惑するばかり。 本の内容より自分の変化に驚いた。
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図書館の本⑬ 『夜明けの花園』を読んで恩田陸さんの「理瀬シリーズ」を知り、読了。 『三月は深き紅の淵を』という一冊の本を巡る四部作。 同じ題名の本でも部によって、別の本として登場する。 1~2部はゆるいミステリー、3~4部は緊張感のあるミステリーだった。個人的には3部がスラ...
図書館の本⑬ 『夜明けの花園』を読んで恩田陸さんの「理瀬シリーズ」を知り、読了。 『三月は深き紅の淵を』という一冊の本を巡る四部作。 同じ題名の本でも部によって、別の本として登場する。 1~2部はゆるいミステリー、3~4部は緊張感のあるミステリーだった。個人的には3部がスラスラ読めた。 4部「回転木馬」は視点が定まらず、読んでいてよくわからなくなってしまうが、理瀬シリーズのゴシックホラーな世界観が魅力的で読み進めることができた。 『三月は深き紅の淵に』に登場する『三月は深き紅の淵に』を読むという不思議な感覚になったが、今までにない新しい感覚で読めたので面白かった。
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初めての推理小説でした。 何時もより丁寧に読み進んでいく中で展開が予想もつかない流れの中、読書で得られた初めての読後感でした。 凄く良い時間をありがとうございます!
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