沈黙の春 の商品レビュー
化学物質の危険性や環境に及ぼす影響についてが訴えられた著書です。 1960年代の著書ではありますが、内容は現代でも続いている問題であるため古さは感じないです。寧ろその年代の時から訴えられてきた事が、現在でも解決に至らない事に若干のもどかしさを感じます。 化学物質の残留性や食物連...
化学物質の危険性や環境に及ぼす影響についてが訴えられた著書です。 1960年代の著書ではありますが、内容は現代でも続いている問題であるため古さは感じないです。寧ろその年代の時から訴えられてきた事が、現在でも解決に至らない事に若干のもどかしさを感じます。 化学物質の残留性や食物連鎖による生物濃縮によって引き起こされる影響が、実例と共に訴えられています。殺虫剤の使用と耐性を持つ虫の発生のサイクルは、医療分野における耐性菌の発生機序と同一な点があるなと思いました。 闇雲に使用するのではなく、限局的かつ最低限の使用に留める必要性があるという認識を持たねばと感じました。また、使用することで後々どのような影響が生じる可能性があるのか…、今だけでなく未来の事も考える必要があると再認識しました。 環境問題について知りたいなと思う際、おススメできる著書だと思います。
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この地球のことを真剣に考えるきっかけになり そして、ライフスタイルを変えるきっかけになった 大切な本。
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化学薬品による空、川、海、土中の生物や植物に対する影響書き連ねた作品である。人間は、環境への作用を検証せずに目先の害虫駆除の目標達成のために化学薬品を幾度となく使用してきた。その結果、自然が織りなすバランスを崩すこととなり、終いにはどの生き物の声も聞こえなくなってしまうのである...
化学薬品による空、川、海、土中の生物や植物に対する影響書き連ねた作品である。人間は、環境への作用を検証せずに目先の害虫駆除の目標達成のために化学薬品を幾度となく使用してきた。その結果、自然が織りなすバランスを崩すこととなり、終いにはどの生き物の声も聞こえなくなってしまうのである。 かといって、選択的スプレーのように生物同士の力を利用するだけでは不十分な場合もある。そのため、本当に必要な時だけ化学薬品を使うことが有効だと考える。 人間が化学薬品による悪影響を何度も引き起こしているのに関わらず、同じ過ちを繰り返していることに憤りを感じた。ただ、マークシートの解答欄のずれを見直すようなものなのにスケールが大きくなるとそれができなくなるのは化学薬品を取り締まる国の業務量が多く、手が回らないことなどが理由なのではないだろうか。
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DDTをはじめとする農薬の自然環境や人体への害を明らかにした1960年代の古典。 内容は今でも古びたところはない。
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情報科学科 中野美由紀先生 推薦! 永遠の名著です。(1962年発刊)そこで気づいて、行動できるのか?と静かに問われます。
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アメリカでは、春が来ても自然は黙りこくっている。自然を破壊し、あらゆる生命を蝕むしばむ化学薬品の恐ろしさを、アメリカの生物学者が告発した書籍。 地上に生命が誕生して以来、生命と環境は互いに力を及ぼしあい、何千年という時をかけて、生命と環境の均衡(バランス)をつくりあげてきた。だ...
アメリカでは、春が来ても自然は黙りこくっている。自然を破壊し、あらゆる生命を蝕むしばむ化学薬品の恐ろしさを、アメリカの生物学者が告発した書籍。 地上に生命が誕生して以来、生命と環境は互いに力を及ぼしあい、何千年という時をかけて、生命と環境の均衡(バランス)をつくりあげてきた。だが人間は、20世紀というわずかの間に恐るべき力を手に入れ、自然を変えようとしている。 人間がつくり出した化学薬品は、農園や森林など様々な場所で使われている。それは特定の雑草や虫を退治するためのものだが、結局、生命あるものすべての環境を破壊する。 人間は自然を単純化することに注力し、自然が様々な種類の生物の間につくり出してきた均衡を破壊してしまった。例えば、広大な農地に1種類の作物だけを植える農業形態をとるようになると、ある種の昆虫が大発生した。 水の汚染は、環境全体の汚染と切り離して考えることができない。原子炉、病院などからは放射能のある廃棄物が、都市からは下水が、工場からは化学薬品の廃棄物が海へと流れこむ。これらは互いに作用しあい、姿を変え、毒性を増す。 土壌の世界は、様々な生物が織りなす糸によって、互いに依存している。生物は土壌がなければ育たず、土は生物が栄えてこそ生きたものとなる。だが、この世界に化学薬品が押し寄せたら、個体数の均衡が壊れるおそれがある。土壌の新陳代謝の活動も変化し、もはや実り豊かな土とはならない。 20世紀になって、人間は無数の化学的発癌物質を生み出した。こうした化学物質をすべて取り除くのは非現実的なことと思われる。だが、その多くは人々の生活に不可欠のものとは限らない。それらを取り除けば、癌の脅威も大幅に弱まる。
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・8割くらいが「〜が死んだ、姿を見かけなくなった」という話で、気落ちした。読み進めるのに時間がかかったのが、正直なところである。 ・「化学的な方法ではなく、自然的な方法で対策を考えること」の示唆と具体例が、さまざまな技術に囲まれて生きる現代社会を生きるヒントになると感じた。
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古典の名著ということを知っていたが、なかなか読む機会がなく、やっと読むことができた。まず最も感じたことは「本書で議論されていることは現代に適応しうるような内容である」ということだ。本書では多くの具体例とともに議論が進められており、時代を感じるようなもの、現代ではありえないようなことが多数記載されている。しかし、自分自身のことを考えてみたとき、薬品が環境に対してどの程度影響を与えるのかそれほど考えていなかったことに気付かされた。学校の授業で環境問題について学び、ニュースでは環境問題について報道されており、環境問題に対して正しい見識を持ち、正しく行動できていたと思っていた。しかしそれは幻想であった。認識が甘かった。自分自身の行動を省みて、本当の意味で野生生物と共存するにはどのようにしたらいいのかを熟考していかなければならないと思った。我々の行動一つひとつが良くも悪くもいつしか何倍にも濃縮されて人類に返ってくるのだから。
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1960年代に書かれたもの(古典)とは思えないほど、現代にその危機は通じていると感じてしまった。この頃にまかれた農薬は自分たちの親や祖父母を通じて、どんな影響を及ぼしているのだろう。空恐ろしくなる。天敵での対策は、固有生物への影響の問題もありそうな。何も考えずに使用していた、害虫...
1960年代に書かれたもの(古典)とは思えないほど、現代にその危機は通じていると感じてしまった。この頃にまかれた農薬は自分たちの親や祖父母を通じて、どんな影響を及ぼしているのだろう。空恐ろしくなる。天敵での対策は、固有生物への影響の問題もありそうな。何も考えずに使用していた、害虫スプレーの使い方から見直さなくちゃと思いました。思わず成分表読んだけど、うん。わかんない。けど無関心のが怖いね。この著者様が癌で亡くなったとは、皮肉な話・・・。
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原著は、SILETNT SPRING by Rachel Carson 1962。 本書は新装版であり、初版は1964年に『生と死の妙薬』であったという。 既に40年以上前の本だ。農薬による影響、生物濃縮の影響を警告した書である。 では、この40年の間にどうなったのか。農薬の使用に変化が見られたのか。 むしろ、この辺が気になるところだ。
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