きみにしか聞こえない の商品レビュー
短編集。 「Calling You」「傷」は再読。 「華歌」は、画が綺麗。 ちとだまされたので、読後すぐ再読で納得。
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読み終えたとき、どこか物寂しい気持ちになった。 希望の光が差し込むような終わり方だけれども、孤独感や悲しみ、痛みやつらさが表現されていて、いろいろ考えさせられる。
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不幸の裏のやさしさ。 「華歌」が好き。最後まで見事に騙されていた。 ラノベっぽさも感じるのだけど、化けそうな予感がする短編だった。
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7年くらい積んでてようやく読破。 最後の華歌をもう一回最初から読みたい。 全体としては、かなりとっつきやすい乙一本。
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(裏表紙より) 私にはケイタイがない。友達が、いないから。でも本当は憧れている。いつも友達と繋がっている、幸福なクラスメイトたちに。「私はひとりぼっちなんだ」と確信する冬の日、とりとめなく空想をめぐらせていた、その時。美しい音が私の心の中に流れ出した。それは世界のどこかで、私と同じさみしさを抱える少年からのSOSだった……。(「Calling You」)他2編。 *** 「Calling You」 空想上のものだと思っていた頭の中のケイタイ電話から流れ出すメロディと、そこで知り合う少年。2人の話す言葉は楽しげで幸せで、主人公と同じような寂しさを持つ読者をそっと元気づけてくれます。こんな風に何でも話すことが出来て、自分を認めてくれる相手が1人でもいたなら、幸せになることは難しいことではないのかもしれない。 「傷ーKIZ/KIDSー」 他人に暴力をふるってしまった主人公が学校の特殊学級に入れられ、そこで他人の傷を自分の身体に移すことが出来る少年と出会う物語です。主人公と少年の哀しい境遇、それにも負けずひたむきに、真っ直ぐに生きようとする2人の優しい物語。人生は苦しいことばかりで真っ暗なもので覆われていて不幸を避けることなんて出来ないのかもしれない。でも、そこを耐えるだけの力があれば、明日は少し良いことがあるかもしれない。誰も傷つかない世界が、早くやってくるといい。 「華歌」 恋人の死、両親や身近な人々との不和、哀しいばかりの境遇を背負った主人公は入院している病院裏の雑木林で少女の顔をもつ小さな花と出会う。 花によって少しずつ再生する主人公。一度は死を覚悟した人々が、花によって齎されるものに心を打たれます。 乙一さんの話は、やはりその驚くような発想から物語に引き込まれます。ファンタジーではあるものの、現実に起こるかもしれない囁かな奇跡が、その終わりに待つ物語に熱い涙を誘うのです。
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ファンタジーというたぐいなのか。とても漫画チックな話。 頭の中の携帯で男の子と話をし恋をする話。人の傷を自分に移す能力を持った少年が他人を幸せにするために自らぼろぼろになる話。報われない恋に自殺する娘がお腹の子供を植物に産まれ変わらせ子供を産めくなった主人公の心の傷を癒す話。どれも引き込まれるが、ちとオタク臭くて気持ち悪い感触が残る。
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悲しみと孤独。 人知れず抱えて向き合っている人間だけが出会える不思議な現象。 3話の短篇集。 どれも儚さと優しさが折り重なり、じわじわ感動する心優しい話。
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優しい話です。 いじめられてるわけでもないのに友達がいない引っ込み思案な女の子が主人公。 女の子が携帯にあこがれて頭の中に携帯を作って妄想(いいかたが悪いなぁ)してたら男の人から本当に電話がかかってきて…という話。 読み終わったら人恋しくなる。
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頭の中に構築した仮想携帯電話に、見知らぬ人物から電話がかかってくる。こう書くとホラーかギャグかと思われそうなものだが、実にシリアスに切ないシナリオとして描いている辺りが、さすが乙一だと思った。「華歌」は人面花の話だが、不気味とも取れる題材を神秘的に美しく描けるのは、乙一はやはり独特の感性をしているのだろうなぁと思った。余談だが「華歌」の最後にどんでん返しがある。先入観ってオソロシイ……。
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Calling youはボロ泣きしてしまいました。3作品ともめちゃくちゃ切ない。華歌も感動しました。友情と母娘の愛、胸が温かくなります。あとイラストが話とマッチしていて素敵です。
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