虚貌 の商品レビュー
先日、祖母の白寿の祝いで実家に戻ったときに弟が「もう読んだから」とこの本をくれました。 「誰、この作家?」と思ったんですが、とりあえず読んでみたら、これがなかなかおもしろい。 クライムノベルとしても、警察小説としても読ませます。 タイトルに「虚貌」とあるように、「顔」がひと...
先日、祖母の白寿の祝いで実家に戻ったときに弟が「もう読んだから」とこの本をくれました。 「誰、この作家?」と思ったんですが、とりあえず読んでみたら、これがなかなかおもしろい。 クライムノベルとしても、警察小説としても読ませます。 タイトルに「虚貌」とあるように、「顔」がひとつのテーマになっています。 もう少し全体に書き込んでボリュームを持たせてもいいようなくらいの中身です。 作家が気になって調べたら「犯人に告ぐ」や「クローズド・ノート」の作者なんですね、知らなかった(^_^;) どっちも映画になってたんで映画の宣伝を見た記憶がありました。 そのうち読んでみようと思います。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
21年前に起きた殺傷事件をある事件をきっかけに、がんに侵された刑事が事件の謎を突き止めていく・・・という話です。 テンポよく話が進み、非常におもしろかったです。 テーマは、顔。 顔を失った被害者。顔に自信をなくした元アイドル。顔の痣にコンプレックスを持つ刑事。それぞれの苦悩がとてもつらいです。 カウンセラーの「大事なのは表情なんです。顔などというのは世の中を渡っていくための認識票にすぎない。強く生きたいのなら憶えておいてください。笑顔に勝る仮面はないということです。」という言葉は心に響きました。 最初に予想したとおり、事件は被害者の残された家族による犯行・・・と思われましたが。しかし、そうとも言い切れず。あやふやな印象で終わってます。 彼には「私がやりました。」と最後に認めてほしかったな。 「私はやってません。」で終わってしまうなんて。嘘はついてほしくなかった。(嘘とも言い切れないのだが。) 最後、がんに侵され死んでいく刑事を見舞いに来たのは、やっぱり彼だったのだろうか・・・。彼は生きていた!?のかも、と思わせる結末でした。 が、見舞いに来たのは若い人ということで、実は同僚の刑事だったとも考えられるわけか。 凄惨な事件で始まり、絶望の連続でしたが、なんとなく犯人に同情しそうになりつつ(罪は決して許されるものではありませんが)、不思議な余韻のある小説でした。
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火の粉を読んでから虚貌を読みました。とりあえず最後なぜあの人はあの言葉を言ったのか全然理解できませんでした。やったんじゃ・・。それにより謎のモヤモヤ感が残りました。スピード感があり途中までは面白かったです!
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登場人物が多いですが 読み進めていくとちゃんと頭に入ってきて こんがらがることなく読めました。 とにかく読み進めました。 グイグイと引き込まれました。 ラストは賛否両論みたいですね。 いったい「あの人」はどうなったんだろう。 最後に刑事が「あの人」に叫んだ言葉が 心に残り...
登場人物が多いですが 読み進めていくとちゃんと頭に入ってきて こんがらがることなく読めました。 とにかく読み進めました。 グイグイと引き込まれました。 ラストは賛否両論みたいですね。 いったい「あの人」はどうなったんだろう。 最後に刑事が「あの人」に叫んだ言葉が 心に残りました。
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ものすごく怖い。怖くて眠れないくらい怖かったことを覚えている。。。悪人がしつこく追いかけてくるモノとしては「黒い家」並みに怖い。スリリングなものを読みたい人にお勧めです。2003年11月読
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20年前、破れかぶれになった若者たちが起した凶行が、 20年後更なる凶行を生んでいく… 作者の雫井脩介。 『犯人に告ぐ』の映画をきっかけに知って以来 『クローズド・ノート』 『火の粉』と、少しずつ読み進めているが、 地味であっりながら濃密に進んでいくストーリー展開に 何ともいえ...
20年前、破れかぶれになった若者たちが起した凶行が、 20年後更なる凶行を生んでいく… 作者の雫井脩介。 『犯人に告ぐ』の映画をきっかけに知って以来 『クローズド・ノート』 『火の粉』と、少しずつ読み進めているが、 地味であっりながら濃密に進んでいくストーリー展開に 何ともいえずはまっている。 作品数の割りに、映像化された作品が多いが、 この作品も既にドラマ化されたらしい。 それと関係があるのかどうかはわからないけれど、 場面展開が激しく、叙述トリックものかと思ったけれど、 実はそうではなかったようで。 残念だったのは、最後のオチがイマイチだったこと。 そこに至るまでは一気読みになること間違いないので、 『イマイチなオチ』に興味のある方には 一読をお勧めする。
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いろんな形で「顔」にコンプレックスを持つ登場人物が多くて、しかもなんだか痛々しい。おかげで読んでいるうちに「顔」についてかなり考えさせられた。そしてタイトルの「虚貌」というのも単純なようで、実は意味が深いかも。犯人なんかは案外と分かりやすいんだけれど、それはあまりメインじゃない感...
いろんな形で「顔」にコンプレックスを持つ登場人物が多くて、しかもなんだか痛々しい。おかげで読んでいるうちに「顔」についてかなり考えさせられた。そしてタイトルの「虚貌」というのも単純なようで、実は意味が深いかも。犯人なんかは案外と分かりやすいんだけれど、それはあまりメインじゃない感じ。サスペンス感覚だけで充分すぎるほどに読めた。
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始まりから不穏な雰囲気が漂い、先を急がされ、読み進むにつれ増していく期待感。 最後まで一気に読まされました。 ラストがちょっと物足りなかったけれど、この1作で雫井ファンに。
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面白いんだけど登場人物が多すぎて、いまいち状況把握が出来なかった。 人物名覚えるのが苦手だからなのかな。 オチが冴えてないと感じた。 ここまで人を出して描写して伏線張るんだから、あと一ひねりあると思い込んでいた分、残念。 この展開なら、登場人物1/3でもいいのではないだろうか。
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21年前、岐阜県美濃加茂地方で、運送会社を経営する一家が襲われた。トラックでバイトをしていたのがばれクビにされた社員が逆恨み。 社長夫妻は惨殺され、長女は半身不随、長男は大火傷を負う。家に火を放つ。車椅子になった姉はその後自殺。 主犯格にされた荒が出所。山田と名のるボタンティアに...
21年前、岐阜県美濃加茂地方で、運送会社を経営する一家が襲われた。トラックでバイトをしていたのがばれクビにされた社員が逆恨み。 社長夫妻は惨殺され、長女は半身不随、長男は大火傷を負う。家に火を放つ。車椅子になった姉はその後自殺。 主犯格にされた荒が出所。山田と名のるボタンティアに身を寄せる。先に出所した二人が惨殺。山田は誰か?癌を患う刑事が重度の火傷をおった弟を容疑者に。 弟はシリコンマスクをかぶり、変装の名人になっていた。 刑事のタレントの娘の彼氏が、当時少年だった湯本。現在はカメラマン。刑事の彼女。雑誌の編集者から身元がばれて脅される。娘はヘアヌード写真集でブレイク。 顔の整形手術をすることになるが寸前で逃げ出し。スキャンダルになる。カメラマンは編集者から東京に戻し単独インタビューを依頼される。 刑事の相棒、辻に変装した弟は、湯本が撮影したい岩をつかって誘い出す。オイルをかけて焼き殺す。湯本に同行していた娘は熱中症で死亡。 弟キラは川に飛び込み逃走。「俺はやっていない」が最後の言葉。娘を一緒に助けようとした。 時山が殺した家の男三兄弟についもアリバイもない。 刑事はガンでご臨終。
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