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鏡のなかの鏡 の商品レビュー

4.3

72件のお客様レビュー

  1. 5つ

    33

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

    9

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2011/12/04

ああ、もう、この世界観は麻薬のようです。上等の上の上等のシュールレアリスムです。この世界観に魅せられてドイツ文学専攻しようと高校生のとき一瞬思ったほどです・・・。

Posted byブクログ

2011/09/25

各章が互いを映し合っているような作品。ただしそれは正確な形ではなく、はっきりとした像を結んでいる訳でもない。夢の中を彷徨うような本。

Posted byブクログ

2011/09/22

30からなる短編集。 題が全て最初の分の一節目といぅ とても変わった題の付けかた。 内容も本当に不思議!! 少し悲しい感じのモノが多いですが 何だろう・・・ 『なるほどなぁ』って思ったり よく分からないケド何か分かる!!って思ったり 本当に不思議。 何回でも読みたくな...

30からなる短編集。 題が全て最初の分の一節目といぅ とても変わった題の付けかた。 内容も本当に不思議!! 少し悲しい感じのモノが多いですが 何だろう・・・ 『なるほどなぁ』って思ったり よく分からないケド何か分かる!!って思ったり 本当に不思議。 何回でも読みたくなる短編集です。 図書館で借りたケド・・・ 単行本買おうかな。

Posted byブクログ

2012/01/06

30の短編からなる不思議な本。物語の放つ光は、児童文学の代表作『モモ』に比べて格段に黒さを増しています。 最初に数本を読んだ時の印象は、これは誰かの夢なのか?でした。それほどまでに脈絡がなく、支離滅裂に進んでいくような感じがしました。しかし実際は連続するいくつかのテーマが全ての作...

30の短編からなる不思議な本。物語の放つ光は、児童文学の代表作『モモ』に比べて格段に黒さを増しています。 最初に数本を読んだ時の印象は、これは誰かの夢なのか?でした。それほどまでに脈絡がなく、支離滅裂に進んでいくような感じがしました。しかし実際は連続するいくつかのテーマが全ての作品を通して語られています。 あえてそのテーマに名前をつけるなら、「永遠」「終わりなき連続」「通過点」「繰り返し」。そしてこれら全てが運命という名の抗いがたい力によって成り立っているといった所でしょうか。 まさに鏡と鏡を向かい合わせたような終わりなき世界がこの物語の中に広がっています。 読み込もうとすると難解ですが、一つ一つの作品を何も考えずに味わい、そして最後の一話を読み終えたとき、この本の底知れぬ魅力に気づくことでしょう。 すげー本だ。

Posted byブクログ

2011/06/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

シュルレアリスムを、文章で精巧に表現したような短編集。 ちなみに挿絵はエンデの父親、エドガー・エンデ。シュルレアリスム画家です。 たくさんの小さな物語たちはどこかで繋がっている。 繋ぎ目は酷く歪んでいる。 小さな物語そのものもみんな歪んでいる。 読み進めていけばいくほどわけがわからなくなる。 ほんとうにもう迷宮。 だけど、物語の一つ一つを想像することをやめられない。 一つ一つの物語の設定や世界には、はっきりした意味はない。(と思う) ナンセンスの世界ではないけれど、シュルレアリスムの世界。 意味や現実を超えた、エンデのメールヒェンの世界。 そこにあるのはミヒャエル・エンデの強い想いだけ。 あとがきにもあるように、 「現実」と「ファンタジー(想像)」の友情 をエンデはずっと大切にしてきた。 それが端的に現れているのは『はてしない物語』だと思うけど、 『ゆめくい小人』、『モモ』、『自由の牢獄』も然り。 人々が物語の世界を想像し、想いを馳せることがなくなれば、物語の世界には虚無が蔓延ってしまう。 想像力、と言ってしまえばそれまでかもしれない。 エンデが言いたかったことは端的には「想像力って大事ですよ」だと思う。 でもそうじゃない。それだけじゃない。 現実とファンタジーの「友情」。 ファンタジーの世界は、私たちが想像するときだけ現れるものじゃない。 一度踏み込んだファンタジーの世界は見えない時にもそこにあって、 例えば行き詰った時やつらいとき、そっと助言をしてくれる。 こういうとちょっとイタイ表現ぽく聞こえるけど、本当にそうだと思うんだ。 一つ一つの物語に意味はないけれど、主張はちゃんとある。 私の読み込みが足りなくて、いまいち主張がわからない物語もあるけれど。 2.息子は父親でもある師匠の 5.ずっしりした黒布が、垂直のひだを 12.すでに何世紀も何世紀も以前より 24.黒い空のした、ひとの住めない国が 25.手に手をとって、ふたりが道を が好きかなー。 25。 「よくわかってるよ。助けるってことは簡単じゃない」p246 「道路掃除夫が言ったことは、ほんとう?すべての悪は憧れを忘れることからはじまるって?」 「昔からはじまってるんです。希望を失ったときにはいつも悪がはじまるんです。」 「だれも推し量ることができないんです。希望を失ってしまったら、悪がどこまではびこるものやら……」p264 25はわりと分かりやすいメッセージが最後にあった。 どうでもいいけど岩波現代文庫版の解説が新宮せんせいだったw よくわかるような、わからんような。 そして文庫なのに1155円というツワモノ。

Posted byブクログ

2011/05/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

子供の頃、モモ、はてしない物語を続けて読んで、その次に買ったのがこれ。意味がわからないし、暗いなあと思いつつ何度も読み返していた気がする。 大人になった今、もう一度読んでみたい。

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2011/02/09

同じくエンデの名作『はてしない物語』の中で繰り返し語られることば「けれどもこれは別の物語、いつかまた、別のときにはなすことにしよう。 」 …まったく個人的に勝手に思っているだけなのですが、この本がその別の物語。もう一つのファンタージェン。

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2010/11/23

大人になってしまった子供たちへの寓話集。 30の取り留めのない物語が詩のようにぽつぽつと語られていて、迷宮のように繋がっている。 幻想的なのに、不条理だったり、やるせなかったり、どうしようもなかったり、途方に暮れそうになる。 一度目より二度目、二度目より三度目。読む度に、自分...

大人になってしまった子供たちへの寓話集。 30の取り留めのない物語が詩のようにぽつぽつと語られていて、迷宮のように繋がっている。 幻想的なのに、不条理だったり、やるせなかったり、どうしようもなかったり、途方に暮れそうになる。 一度目より二度目、二度目より三度目。読む度に、自分が少しずつ変わる度に、まったく違った感想を抱く本。

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2010/08/29

だいぶ以前にハードカバー版をふと古書店の棚で見つけ購入。 同著者の「モモ」や「果てしない物語」が人口に膾炙しているが、私は一番にこれを推したい。 重苦しい印象の話が多いが、文章は軽やかだ。 特に冒頭のホルの物語は絶品。 「遺産相続ゲーム」も是非併読を。

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2010/08/17

短編集、と言い切っていいのか不思議な物語群。 詩のような世界観が、次々と静かに広がっていきます。 それぞれの物語がどこかでイメージを共有しながら続いていく様は、もう一つの「はてしない物語」なのかもしれません。 ボリュームがあることに加え、解釈に悩むストーリーも多々挟まっているた...

短編集、と言い切っていいのか不思議な物語群。 詩のような世界観が、次々と静かに広がっていきます。 それぞれの物語がどこかでイメージを共有しながら続いていく様は、もう一つの「はてしない物語」なのかもしれません。 ボリュームがあることに加え、解釈に悩むストーリーも多々挟まっているため最後まで読むのは少しならず苦労します。 それでも最後までたどり着いた後に最初の一遍に戻ってきた時の独特のしんみり感が効きます。 長めの休暇などで、日常から離れる時に読みたい一冊です。

Posted byブクログ