鏡のなかの鏡 の商品レビュー
長い夢を見ていた気分。 目が覚めた後、なにか重要なメッセージを受け取ったような気がするが忘れてしまった。それが悪夢だったかどうかも思い出せない。 すごいのはほとんど全ての情景がタイトルを見るだけで目に浮かぶこと。 ストーリーがあるようで無い素晴らしい世界観。幻想的であり、同...
長い夢を見ていた気分。 目が覚めた後、なにか重要なメッセージを受け取ったような気がするが忘れてしまった。それが悪夢だったかどうかも思い出せない。 すごいのはほとんど全ての情景がタイトルを見るだけで目に浮かぶこと。 ストーリーがあるようで無い素晴らしい世界観。幻想的であり、同時に不安な気持ちにもさせる。 人には簡単におすすめ出来ないけれど、自分の中では他の本と比べて別格の魅力があります。強く引き込まれる本です。
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この本は不思議だ。 言葉に言い表すことができない。 抽象的な表現が多く、頭の中で情景を想像するのが一苦労だった。 でもそこがいい。 30の短篇集から成る話だが、1つ1つが微妙に繋がっている。 まるで鏡の中に迷い込んでしまった感覚。 (鏡の中のアリスのようなものを期待して読んだら...
この本は不思議だ。 言葉に言い表すことができない。 抽象的な表現が多く、頭の中で情景を想像するのが一苦労だった。 でもそこがいい。 30の短篇集から成る話だが、1つ1つが微妙に繋がっている。 まるで鏡の中に迷い込んでしまった感覚。 (鏡の中のアリスのようなものを期待して読んだら後悔するけど)。 30番目の話が最初の話に繋がっている。 まさに迷宮。 あー自分の語彙力だとこの作品の良さが上手く表現できない…。 とにかく何度でも読みたい作品。エンデの父が描いた挿絵も素晴らしい。
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わけもわからず迷い込んで、よくわからないまま読み進めて、中々進めないと思っていたらもう出口にいて、気付いたらまた入口にいる。読み終わって呆然とするお話。時間を忘れる物語。 世にも奇妙な物語とか好きな人はぜひ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
お腹いっぱいで何も言えない。なんで読み切ったのかもわからないし、本当に読み切ったといえるのかもあやしい。めんどくさい。鼻で笑うこともできる。ジェットコースターに乗るのが馬鹿馬鹿しいと感じるのと同じ仕方で馬鹿馬鹿しい。答もない永久機関。絶望的だ。こんなもの後生大事に持ってるやつは出世も出来ないし、うだつのあがらないやつに決まってる。そういう罵倒を叩きつけられているような気になる。ため息。うっとうしい。
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いやあな気持ちになる。いちばん嫌な恐怖が詰まってる。読み込もうとすればするほど鏡の中の鏡みたいにどこまでも続いていきます。 読むうちになぜかそちらの世界のほうがこちらの世界よりも物事が美しく見えるんじゃないかなって思ってしまう。 ホル。ふしぎな響きです。
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初めての世界観に戸惑いながら、最後の最後で一つにまとまったときの感動。 短編1つ1つも不思議だけど、じっくり読むほどに怖かったり優しかったり。でもやっぱり迷宮のなかをさまよう怖さが根底にあってクセになる。
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高校の図書室で「はてしない物語」に出会って、幸せな読書体験をした。良すぎたので、未だに再読はしてない。「モモ」「サーカス物語」「ハーメルンの死の舞踏」…と読んでいって、これを読んだときの衝撃。同時代ライブラリ版でした。これが並んでた棚の場所も思い出せる。すぐそばにシドニィ・シェル...
高校の図書室で「はてしない物語」に出会って、幸せな読書体験をした。良すぎたので、未だに再読はしてない。「モモ」「サーカス物語」「ハーメルンの死の舞踏」…と読んでいって、これを読んだときの衝撃。同時代ライブラリ版でした。これが並んでた棚の場所も思い出せる。すぐそばにシドニィ・シェルダンの本が並んでいたことも。 はっきり言って、よくわからなかった。わからないことが魅力的だった。世界史の授業の小テストの順位が発表されるときのペンネームを「ホル」にしてしまったくらい好きだった。 今でもわからない。でも自分の中でたいせつな本だ。
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悪夢にうなされがちだった小さい頃を思い出す。わけもわからず何かに追い立てられては飛び降りて逃げ切ろうとしては眼が覚める、そんな夢を何度も見ていた。すると、今度は夢から覚めるはずなのに違う夢に続いていくという夢を見始めるようになり、あの頃は眠ることが本当に恐ろしくかった。そんな覚め...
悪夢にうなされがちだった小さい頃を思い出す。わけもわからず何かに追い立てられては飛び降りて逃げ切ろうとしては眼が覚める、そんな夢を何度も見ていた。すると、今度は夢から覚めるはずなのに違う夢に続いていくという夢を見始めるようになり、あの頃は眠ることが本当に恐ろしくかった。そんな覚めない夢の断片のような、微妙に折り重なっては円環する30の短編集である本書は、正に迷宮の世界であり、物語る事の困難さを逆説的に物語ろうとしている。。実父によるシュールレアリスティックな挿絵は、本書の特徴を的確に表している。
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高校のときに大好きだった本を見つけて買ってしまった。 ミヒャエルエンデ大好き。 一番好きなのはエンデのメモ箱ですが、この本もミヒャエルエンデらしい、不思議で、でも現実的で、救いがあって、絶望があるいい本でした。 特に好きなのは人々の期待をせおうことで迷宮からぬけだせなくなって...
高校のときに大好きだった本を見つけて買ってしまった。 ミヒャエルエンデ大好き。 一番好きなのはエンデのメモ箱ですが、この本もミヒャエルエンデらしい、不思議で、でも現実的で、救いがあって、絶望があるいい本でした。 特に好きなのは人々の期待をせおうことで迷宮からぬけだせなくなってしまう話。 ネバーエンディングストーリーとかモモとかジムボタンみたいな子供向けの話もエンデはすばらしいけど、こういう大人むけ(?)の短編も本当におもしろいので、モモとかでエンデを知った人はできたらよんでほしいとおもいます。
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高校生の時に読んで かなり動揺したのを覚えています。 何度でも読む。 本を 読んでいる という感覚ではない何かを味わえる一冊。
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