沈まぬ太陽(2) の商品レビュー
続きであり、時系列が順番なので読みやすかった。 それもあって、恩地さんが置かれている状況の不遇さがより感じられた。組合のことや会社の仕組みについては、難しいのでもっと勉強したいと思うが、家族の温かさ重要さが感じられた。最後の証言の場面では涙が出そうになった
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絶句、半官半民の一流企業でこんな悲惨な労使関係がまかり通っていたなんて、、、 少なからず、日本の伝統的企業の根っこにはこういった文化、秩序が根付いているのかしら、と考えるとゾッとした。
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物語の舞台はイランのテヘラン、そうしてアフリカはナイロビへ。 イランは革命前?結構外人が普通にお酒を飲んでる描写がある。主人公は家族とともに赴任するのだが、子供たちの学校の描写がなかなかにせつない。中近東の子供たちにはアジアの子供って異質極まりないものだろうし。日本国内でさえ、...
物語の舞台はイランのテヘラン、そうしてアフリカはナイロビへ。 イランは革命前?結構外人が普通にお酒を飲んでる描写がある。主人公は家族とともに赴任するのだが、子供たちの学校の描写がなかなかにせつない。中近東の子供たちにはアジアの子供って異質極まりないものだろうし。日本国内でさえ、少し前まで転校生はいじめられるキャラだったのだ。外国ではそれはそれはつらいだろう。まもなく日本人学校ができるし、物語の中でそれほどページが割かれているわけではないエピソードだが、それでも現代につながる子供の学校問題はすでに始まっていたのですね。 そうしてナイロビは主人公の単身赴任。かなりメンタルをやられていそうだけれども、ハンティングに活路を見出す主人公。奥様が夜の生活のあと、主人公が獣くさいと感じる一文も… さあ、ついに日本に帰るぞ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
左遷に次ぐ左遷で恩地元の精神が疲弊する描写が事細かに描かれている。家族を犠牲にしてまで会社と戦うべきなのかということと、自らより厳しい境遇で戦っている組合員の間で揺れ動くものの、どうしようもない感情に苛まれ、剥製を撃ってしまうところなども思わず感情移入してしまった。巻末では日本に帰ることが叶ったが、日本で満足な待遇が得られるとは思えず、恩地元の奮起を期待しながら3巻に進みたいと思う。
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この物語の主人公は極めて優秀、かつ強い信念と正義感の持ち主である。しかし、この正義は全てにとっての正義とは限らない。反対の立場(ここでは経営側)の者も、自分達にとっての正義で対峙している。本巻ではそのせめぎ合いが面白い。 とはいえ、経営側の正義もまた、全てにとっての正義とは限ら...
この物語の主人公は極めて優秀、かつ強い信念と正義感の持ち主である。しかし、この正義は全てにとっての正義とは限らない。反対の立場(ここでは経営側)の者も、自分達にとっての正義で対峙している。本巻ではそのせめぎ合いが面白い。 とはいえ、経営側の正義もまた、全てにとっての正義とは限らない。本巻の後半は、それを明確に描写している。 また、度重なる事故とそれらへの対応は、間違いなくその後の御巣鷹山への伏線として書かれている。
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本当に読みごたえのある素晴らしい作品や。どんどん面白くなってくるな・・・恩地が報われてほんまに良かった!信念を貫き通す男にはやっぱええ仲間がおるな・・・ しかし、次からどんな展開になるのか不安すぎて楽しみ❗
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幾度と無く会社に裏切られながらも、ある時ある時、恩地に寄り添ってくれる上司や仲間が登場した時の安堵感は大きい。でもそんな人達に限って早く恩地から離れてしまう。 家族との離れる時間の長さの影響は計り知れない。 それでも乗り越えて行く恩地を応援しながら読み進めて行くばかりだった。
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ちょっと自業自得だよなと思いながらも、物事をよくしようとする恩地のパワーはすごいなあと思った。それと同時に今では考えられないような労働条件があったことを痛感した。 そう考えると、この時代に生まれてきた自分はラッキーなのかな。それとも未来はもっとホワイトな会社で溢れているのだろうか...
ちょっと自業自得だよなと思いながらも、物事をよくしようとする恩地のパワーはすごいなあと思った。それと同時に今では考えられないような労働条件があったことを痛感した。 そう考えると、この時代に生まれてきた自分はラッキーなのかな。それとも未来はもっとホワイトな会社で溢れているのだろうか。 この時代に戦ってくれた全ての労働者に感謝
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カラチ、テヘラン、ナイロビと続く赴任地の遍歴がひとえに悪事として描かれているところに60〜70年代当時の時代背景が伺える。これら「僻地」駐在のハードシップは今日とは比べものにならなかったのは確かだろう。高度に発達した情報技術がこうした障壁を遥かに軽減したわけだが、自分は情報に溢れ...
カラチ、テヘラン、ナイロビと続く赴任地の遍歴がひとえに悪事として描かれているところに60〜70年代当時の時代背景が伺える。これら「僻地」駐在のハードシップは今日とは比べものにならなかったのは確かだろう。高度に発達した情報技術がこうした障壁を遥かに軽減したわけだが、自分は情報に溢れていなかった時代を時々とても懐かしく思うことがある。知識の価値が今より遥かに高かった時代をだ。主人公の外地勤務も現在に行われていたらこのようなストーリーには成り得なかったと思う。
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ナイロビ支店編ですね。これが実際にあったのが信じられない。未就航のナイロビにワンマンオフィスを構えて就航のための地盤作りは1000歩譲っても(将来がある可能性が少しでもあるにしても、1人はありえないが)、途中から就航は無くなったけどチケット売りしとけはないだろ。。。サラリーマンは...
ナイロビ支店編ですね。これが実際にあったのが信じられない。未就航のナイロビにワンマンオフィスを構えて就航のための地盤作りは1000歩譲っても(将来がある可能性が少しでもあるにしても、1人はありえないが)、途中から就航は無くなったけどチケット売りしとけはないだろ。。。サラリーマンは逆らえないもんなあこの時代は。日本語を全く喋らない日が何日も続くのはきつい。。よく4年半も耐えたな。。おれなら会社を辞めて即帰国します。テヘランの時点で。それでも日本で耐えてる旧労組のみんなのために耐えたのはすごい。だけど、家族があそこまで苦しんでるのに意地になったのは、んー正直自分は共感できません。できないけど、やり切った人はすごい。
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