1,800円以上の注文で送料無料

東京タワー の商品レビュー

3.4

341件のお客様レビュー

  1. 5つ

    48

  2. 4つ

    110

  3. 3つ

    117

  4. 2つ

    35

  5. 1つ

    13

レビューを投稿

無邪気で純粋な逢瀬

友人関係にある男子大学生2人それぞれの、年上の女性との恋愛模様を描いた作品である。共に不倫関係にあり、様々な感情の揺らぎはあるものの、「無邪気」で純粋な逢瀬が、著者ならではの都会的で洗練された筆先の中で、重ねられていく。そこには不気味なまでに決定的な修羅場が用意されている訳ではな...

友人関係にある男子大学生2人それぞれの、年上の女性との恋愛模様を描いた作品である。共に不倫関係にあり、様々な感情の揺らぎはあるものの、「無邪気」で純粋な逢瀬が、著者ならではの都会的で洗練された筆先の中で、重ねられていく。そこには不気味なまでに決定的な修羅場が用意されている訳ではないが、二人の学生には違った結末が待っている。この物語後の二人の恋の行く末は、これまでもそうであったように、自身の心を映すかのように立っている東京タワーのみが知るといったところであろうか。

fugyogyo

映画と一緒に

2人の大学生の男の子がハマっていく、年上の女性との恋愛。衝撃的な出来事は何もありませんが、精神的に肉体的に相手に溺れていく恋は切なくて。誰かを心に入れてしまった結果の甘い苦み、全編に満ちています。

yama

2024/04/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

年上女性と付き合う19歳の少年2人の話。 透と耕二はそれぞれ違う性格だし、付き合う相手の雰囲気も違うけど根本が似ているから親友なのだろう。 結局、ひとは孤独だということを伝えたい話だと思った。

Posted byブクログ

2023/09/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

二組の恋愛、ドラマのタッキーがとにかくカッコ良かった記憶。小説は、やや淡々とした感じがして、それもまたよい。

Posted byブクログ

2023/06/15

若い大学生の透と耕ニ、人妻の詩史と喜美子。それぞれ抱く心情が面白かった。ただ淋しさが残る物語だった。

Posted byブクログ

2022/12/22

やっぱりこの人の小説は好きだわぁ☺️ 甘い、甘いんだけれど、切ない 何より文章が柔らかくて優しい こんな甘美な世界はまさに江國ワールド! こんな世界が実際にあったらと思うし、 ーーーあったらあったで、また別の世界を求めてしまうのかもしれないけれど、ーーーあるんじゃないかと思わせて...

やっぱりこの人の小説は好きだわぁ☺️ 甘い、甘いんだけれど、切ない 何より文章が柔らかくて優しい こんな甘美な世界はまさに江國ワールド! こんな世界が実際にあったらと思うし、 ーーーあったらあったで、また別の世界を求めてしまうのかもしれないけれど、ーーーあるんじゃないかと思わせてくれるのが江國ワールドの良さですなぁ

Posted byブクログ

2022/09/30

雨の音と匂いが立ち込めてくるような物語。 終始色気が立ち込めると言うか、官能的な小説だと思う。爽やかにむわっとしている感じ。 詩史さんが、魅力的な女すぎる。人として正しいかとか幸せかどうかはおいといて、わたしもこんな素敵な言葉を操るお姉さんにはなりたいと思う。 映画化されて...

雨の音と匂いが立ち込めてくるような物語。 終始色気が立ち込めると言うか、官能的な小説だと思う。爽やかにむわっとしている感じ。 詩史さんが、魅力的な女すぎる。人として正しいかとか幸せかどうかはおいといて、わたしもこんな素敵な言葉を操るお姉さんにはなりたいと思う。 映画化されてるのは知らなかった。観てしまったらまた印象が変わってしまうかな〜

Posted byブクログ

2022/07/13

これまで読んできた江國香織の小説の中で、 驚くほど官能的だったような気がする。 黒木瞳と岡田准一が主演で映画化されたというこの小説は、 映画の中で、映像として具体を持ってしまったら、 どれだけ刺激的に映ってしまうのだろう。 少しどころではなく、めちゃくちゃ気になる。 気になる、...

これまで読んできた江國香織の小説の中で、 驚くほど官能的だったような気がする。 黒木瞳と岡田准一が主演で映画化されたというこの小説は、 映画の中で、映像として具体を持ってしまったら、 どれだけ刺激的に映ってしまうのだろう。 少しどころではなく、めちゃくちゃ気になる。 気になる、というより、危惧に近い。 主人公の透と、その親友の耕二。 ともに19~20歳の大学生で、 それぞれが年上の女性と恋愛関係を持っている。 透の恋人・詩史は夫と二人暮らし、 彼女自身は代官山でセレクトショップを営んでいる。 透が初めて詩史と会ったのが17歳の時で、 それから約3年くらいの付き合いの二人なのだが、 私は透の視点に立って読み進め、 透が詩史に感じているであろう、 同い年からは感じられない余裕だったり、 愛されている幸せだったり、 時折遠い存在に感じてしまう不安だったりを読み取って、 当時の自分の気持ちをめちゃくちゃ投影させて読んだ。 悲しくて、愛おしくて、 世界には本当にそれ以外いらない、と思っていた 当時の自分を、今は少し痛々しくも愛おしくも思う。 私は、自分の経験は失敗だったとも思うけれど、 失敗から、学んで今が積み重なっているとも実感する。 自分で作り上げた幻想の孤独感から抜け出して、 成長する一歩手前までを描いたこの小説は、 文字で表現される叙情的な物語だからこそ、 私は受け入れられたように思う。 映画は、好奇心で見てみたいと思うけど、 多分見続けることはできないと思う。

Posted byブクログ

2022/05/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

再読 「自分のことは自分で決めなさい」 耕二は父親に、そう言われて育った。 「決めたら、行動で示しなさい」 とも。 恋はするものじゃなく、おちるものだ。

Posted byブクログ

2022/01/13

10年以上前に読んだ時は透や耕二側、今は詩史や喜美子側の歳。 歳を取ったり、色々なことを積み重ねたりしても、やっぱり恋に落ちるときは落ちるんだろうなと思う。 頭ではわかってても、好きなものは好き。 未来が見えなくても、今を失いたくない。 今のままが続けばいいのに。 この本を読むと...

10年以上前に読んだ時は透や耕二側、今は詩史や喜美子側の歳。 歳を取ったり、色々なことを積み重ねたりしても、やっぱり恋に落ちるときは落ちるんだろうなと思う。 頭ではわかってても、好きなものは好き。 未来が見えなくても、今を失いたくない。 今のままが続けばいいのに。 この本を読むと、私は初めての恋人のことを思い出さずにはいられません。

Posted byブクログ