東京タワー の商品レビュー
無邪気で純粋な逢瀬
友人関係にある男子大学生2人それぞれの、年上の女性との恋愛模様を描いた作品である。共に不倫関係にあり、様々な感情の揺らぎはあるものの、「無邪気」で純粋な逢瀬が、著者ならではの都会的で洗練された筆先の中で、重ねられていく。そこには不気味なまでに決定的な修羅場が用意されている訳ではな...
友人関係にある男子大学生2人それぞれの、年上の女性との恋愛模様を描いた作品である。共に不倫関係にあり、様々な感情の揺らぎはあるものの、「無邪気」で純粋な逢瀬が、著者ならではの都会的で洗練された筆先の中で、重ねられていく。そこには不気味なまでに決定的な修羅場が用意されている訳ではないが、二人の学生には違った結末が待っている。この物語後の二人の恋の行く末は、これまでもそうであったように、自身の心を映すかのように立っている東京タワーのみが知るといったところであろうか。
fugyogyo
映画と一緒に
2人の大学生の男の子がハマっていく、年上の女性との恋愛。衝撃的な出来事は何もありませんが、精神的に肉体的に相手に溺れていく恋は切なくて。誰かを心に入れてしまった結果の甘い苦み、全編に満ちています。
yama
本屋さんでよく見かけて読んでみたいと思っていた本! ざっと言うと、19歳(途中で20歳になる)の少年たちが、大人の女性に恋する話。 透と耕二が出てくる。章ごとに語り手が分かれているわけでもなく、たまにどっちがどっちか分からなくなる。 ほんとに恋してて羨ましかった。 「詩史さ...
本屋さんでよく見かけて読んでみたいと思っていた本! ざっと言うと、19歳(途中で20歳になる)の少年たちが、大人の女性に恋する話。 透と耕二が出てくる。章ごとに語り手が分かれているわけでもなく、たまにどっちがどっちか分からなくなる。 ほんとに恋してて羨ましかった。 「詩史さんに与えられる不幸なら、他の不幸よりずっと価値がある。」 「待つのは苦しいが、待っていない時間よりずっと幸福だ。」 「透は、詩史とでなければ言葉をかわしても意味がない、という気がした。詩史に対してしか、自分の言葉は上手く機能しないのだ。詩史とでなければ、食事などしたくなかった。」 とか、気持ちを感じられた。 2001年発行の本で、24年くらい前なのか〜としみじみする。
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私はこの作者の作品を読むのは2冊目。 読んでて思ったのは、2つのカップルのセックスとセックスの間の日常を書いてるだけ。 感情移入はできなかったけれど、所々の描写、気持ちは重なるところはあった。 年上の人と遊ぶ気持ちも、本気になってしまいそうになるのも、起きる出来事も丁寧に書かれて...
私はこの作者の作品を読むのは2冊目。 読んでて思ったのは、2つのカップルのセックスとセックスの間の日常を書いてるだけ。 感情移入はできなかったけれど、所々の描写、気持ちは重なるところはあった。 年上の人と遊ぶ気持ちも、本気になってしまいそうになるのも、起きる出来事も丁寧に書かれていて良かった。 次に読む作品を探してる時に江國香織を紹介した友人が言った「ザ女の作品」と言ったのも分かる小説だった。
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幼馴染の女の子と付き合っているのに、人妻熟女とセフレ関係になってしまう19歳の少年の話しである。少年は最後、見事にすべてを失う。しかし、少年は若気の至りとでも言わんばかりに、また女の尻を追っかける。すべての登場人物がキライだが、面白かった。
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江國香織さんのおしゃれな表現が好きで、久々彼女の本をよみました。2人の男性目線の切ない恋愛観が描かれています。タイトルが『東京タワー』って、最後まで読んで感じたのは、未知な世界で日々足掻く事が多い中、凛と常に立っている憧れ、安心な象徴なのかな…と。 登場人物の耕ニの言葉で『生まれ...
江國香織さんのおしゃれな表現が好きで、久々彼女の本をよみました。2人の男性目線の切ない恋愛観が描かれています。タイトルが『東京タワー』って、最後まで読んで感じたのは、未知な世界で日々足掻く事が多い中、凛と常に立っている憧れ、安心な象徴なのかな…と。 登場人物の耕ニの言葉で『生まれた瞬間には誰も傷ついてないんだぜ…あとは、傷つく一方っていうかさ』が印象的でした。彼はだらし無い傷つける人であっても、故意でそうしてない、でも、結果を潔く受け入れてる不器用さを感じ取れました。
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ドラマを見てから原作を読了。 妄想を膨らませる幕の閉じ方だと思いました。 時がゆっくりと進んでいる世界観。 夢見心地の様な感覚を覚えました。 不貞なのに華麗。
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終わり方が印象的でした。 男子大学生が、年上の、彼女と付きいを通じて成長していきます。一気に聴いてしまいました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
既婚女性と男子大学生の関係を描いた物語だった。経験的に考えると、大学生たちはまだ子どもで、特に透は盲目的に詩史に恋していた。他の似たような関係と同じにしたくないという、使い古された感情を本気で思い込めるほど純粋だった。詩史は魅力的に見えたが、学生と社会人では経験値が違い、透にとってはすべてが輝いて見えたのだろう。耕二は批判の集まる女性関係をしていたが、由利への思いは人としての愛情が強く、喜美子との関係は体の関係と割り切るつもりだったにもかかわらず悩むほどの感情を抱くようになった。余裕を失ったのは耕二自身で、まだ子どもである証拠だった。頭は回るが、心や器は未発達であり、自分の弱さに気づけていなかった。耕二と透はそれぞれ年上の女性と逢瀬を重ね、儚い日々を過ごす様子を私は見守るように読んだ。終盤には関係の終わりが漂い、読み進めるのが心苦しかったほど、感情移入した作品だった。
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自分はこの小説の透や耕二のように恋に溺れたことはないのだけれど、こんな感じになってしまうんだなあと半ば感心しながら読み進めた。
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