すべての雲は銀の… の商品レビュー
村山由佳さんの小説もエッセイも何冊も読んだけれど、この本は最初は少し抵抗があったかな。文体や登場人物のキャラクターがあまり好きでなかったりしたのだけれど、読み進むうちにみんな好きになり、どんどんと本の中にのめり込んでいった。 植物や野菜にまつわる話も興味があったし、後半部分か...
村山由佳さんの小説もエッセイも何冊も読んだけれど、この本は最初は少し抵抗があったかな。文体や登場人物のキャラクターがあまり好きでなかったりしたのだけれど、読み進むうちにみんな好きになり、どんどんと本の中にのめり込んでいった。 植物や野菜にまつわる話も興味があったし、後半部分からの男女の交友が加速し変転していくさまもわくわくした。 そしてやはり村山さんが描く、登場人物の小気味よい気の利いたやり取りも健在だった。そして思った通りの展開に進んでいった。けど… 本当はどうなんだろう?主人公はどこに向かってゆくのだろう?読み間違いでなければ、そっちに行くと思うのだけれど。 信州の空気、風景が見に浮かびます。そんなところで生活してみたいと思うのです。はい、なんにしろよかったです。
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登場人物多め。主人公の大学生がどの女性とどのようにくっつくのか、わくわくドキドキしながら読み進めて、あ、やっぱりこの人なんだ。 村山さんの書くお話の若者って、だいたい年上の女性を選ぶんだよね。分かってはいるけど、途中の心理描写が巧みだから、それでも楽しく読めてしまう。それが村山由...
登場人物多め。主人公の大学生がどの女性とどのようにくっつくのか、わくわくドキドキしながら読み進めて、あ、やっぱりこの人なんだ。 村山さんの書くお話の若者って、だいたい年上の女性を選ぶんだよね。分かってはいるけど、途中の心理描写が巧みだから、それでも楽しく読めてしまう。それが村山由佳さんだね。
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祐介の兄と桜ちゃんのお母さんが ちっとも分からなかった。 話の中で、その手の人物が必要なのだろうけど うーむ、それなら も少し違う感じは なかったのかな? キャラが薄っぺらく思えた。 あと、さいご。 寝る必要あったのかな? ヤッた次の日、踏ん切りがついて 実家に行くという… そ...
祐介の兄と桜ちゃんのお母さんが ちっとも分からなかった。 話の中で、その手の人物が必要なのだろうけど うーむ、それなら も少し違う感じは なかったのかな? キャラが薄っぺらく思えた。 あと、さいご。 寝る必要あったのかな? ヤッた次の日、踏ん切りがついて 実家に行くという… それなら、最初からしちゃえばよかったじゃん! なんて、身も蓋もないこと 思った。 軽井沢に猫と住んでるわりに 自然の描写も あまりなかったし 期待はずれだった。 たぶん、もう読まない。 酷評でごめんなさい。
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恋人の裏切りで心を痛め、自信をなくした祐介は、大学を休み、菅平の旅館で住み込みのバイトを始めた。 祐介が出会った人達がみんないい人で、ここにいたらきっと心は洗われると思わされます。 ただ、それぞれに様々な事情があり、皆それに向き合っていて、その中で強く生きている人達だということ...
恋人の裏切りで心を痛め、自信をなくした祐介は、大学を休み、菅平の旅館で住み込みのバイトを始めた。 祐介が出会った人達がみんないい人で、ここにいたらきっと心は洗われると思わされます。 ただ、それぞれに様々な事情があり、皆それに向き合っていて、その中で強く生きている人達だということが徐々に分かり、物語の奥深さに感心しました。 夫の実家が上田市で、高崎にも親戚がいるため、方言や言い回しが嬉しくくすぐったかったです。 瞳子さんと祐介のことは著者の作品ならではかなと思いました。 今後の進展には期待しないものの、祐介には必要なステップだったのかもしれませんね。 タイトルは英語の格言とのこと。『どんな不幸にもいい面はある』、なるほどです。
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Every cloud has a silver lining から来ているタイトルは、「どんな不幸にもいい面はある」ということがベースのメッセージ。 ちょうど失恋した時に貪るように読んだけど、優しく受け止めてくれた作品だった。
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壊れた心にやさしく降り積もる物語 誰もが抱える傷なのに、痛くてたまらない――。 恋人の裏切りに心を引き裂かれ、大学生活を捨て信州・菅平にやって来た僕。もう人を愛せない。心も、そして体も――。 終わりのない痛みに閉ざされた僕が出会ったのは、信州の空のような明るさの奥にさま...
壊れた心にやさしく降り積もる物語 誰もが抱える傷なのに、痛くてたまらない――。 恋人の裏切りに心を引き裂かれ、大学生活を捨て信州・菅平にやって来た僕。もう人を愛せない。心も、そして体も――。 終わりのない痛みに閉ざされた僕が出会ったのは、信州の空のような明るさの奥にさまざまな傷を隠し持った人たちだった。 愛し合い、傷つけ合い、やがて赦し合う人々が静かに、せつなく奏でる交響楽。待望の長編小説。
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◼読んでる始めから読んだことなかったっけ?って思うくらい村山由佳ワールドで。もう前半でここくっつくだろうなも読めてしまって。でもメインの話がそこでなく長野で自立していきてく感じの話なのでいっきに読めました
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この作者の文章はいつもとても綺麗で透き通るようなのに、登場人物の行く道はそうではない所が良いバランスをとってる印象です。
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それぞれの傷を負い、出口のない自分の居場所を失った人々が、信州菅平のペンション「かむなび」に引き寄せられ、徐々にそれぞれの出口を見つけ歩き始めるというストーリー。ハッピーエンドでもなく、その逆でもなく、人生はまだまだ続くし、その一歩一歩の途中であるという終わり方は嫌いじゃない。 ...
それぞれの傷を負い、出口のない自分の居場所を失った人々が、信州菅平のペンション「かむなび」に引き寄せられ、徐々にそれぞれの出口を見つけ歩き始めるというストーリー。ハッピーエンドでもなく、その逆でもなく、人生はまだまだ続くし、その一歩一歩の途中であるという終わり方は嫌いじゃない。 作中の、個性についての園主の言葉や、瞳子さんの逆の発想にはっとさせられたり。 「個性」とは、「人と違うもの」ではなく、「どれだけ沢山の人に共感してもらえるか」なるほどその通りだと思った。
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「誰もが抱える傷なのに、痛くてたまらない――」 そんなのありふれた話じゃん、 とか、 傷ついたってのはわかるけど珍しいことじゃないよ、 とか、 心に傷を負った当事者はそんな風には思わないもの。 傷は痛いし、治るのに時間がかかる。 疼いて、いつまでもずきん...
「誰もが抱える傷なのに、痛くてたまらない――」 そんなのありふれた話じゃん、 とか、 傷ついたってのはわかるけど珍しいことじゃないよ、 とか、 心に傷を負った当事者はそんな風には思わないもの。 傷は痛いし、治るのに時間がかかる。 疼いて、いつまでもずきんと痛むかもしれない。 壊れた心に、雪みたいに優しくふんわり降り積もる物語。 主人公がちょっと女々しいけど、嫌いじゃないです。 だって人ってそういうものだし… 優しい小説です。
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