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悪童日記 の商品レビュー

4.4

450件のお客様レビュー

  1. 5つ

    219

  2. 4つ

    137

  3. 3つ

    46

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    1

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2022/02/07

凄い ガンガンと引き込まれた 淡々と戦火の影響を受ける日常を逞しく生きる子供視点で描かれていたが、それが逆に恐怖に感じた

Posted byブクログ

2022/02/04

面白い。 淡々と語られるが内容は非常に怖い。最初のうちは変な双子と感じるが段々と引き込まれハマっていく。戦争中の話だろうが悲惨さよりは子供の非情な逞しさを感じた。

Posted byブクログ

2022/02/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

舞台は第二次世界単線中のハンガリー・・・らしい。 祖母の家に疎開した双子の視点から、感情もなく淡々と事実だけが告げられていく。 それでいて双子が司祭館の女中を殺した心情や父親を盾にした理由が理解できた。 ただ性描写が露骨すぎで、、、そこだけは気持ち悪かった。 ラストはどうしてなのか?続編読んだら分かるかな。

Posted byブクログ

2022/02/01

こ、こわい… 解説を読んでようやっと、非感傷性、個の強靭さ、けれどもニヒリズムでもナルシズムでもない、という点がこの作品の魅力の一部と理解したが… それでも戦争下の、貧困のなかの性や暴力や非情さがこわかった… アゴタ・クリストフ 2022.02.01

Posted byブクログ

2022/01/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

感情を省いた淡々とした文章が特徴的。内容を端的に表した章題のついたかなり短い章の積み重ねが物語になっている。 少し読み進むと、それらの文章は、主人公である双子の兄弟が互いに課題を出しあって書いている作文(生活の記録)であることがわかる。彼らは真実しか書かないことを自分たちにルールとして課していて、主観の入った表現は徹底的に避けられ、事実だけが記される。 この淡々とした文章が物語の不穏さを助長する。彼らの周りで、もしくは彼ら自身の行動によって、残酷で凄惨なできごとが次々と起こるが、それらについて彼らがどう考えているかは読者の知るところにならない。彼らは自分たちをとりまく悲惨な状況を文章同様に淡々とやり過ごしているように見えるし、ためらいもなく(ないかのように)人に危害を加える姿にサイコパスのような印象を抱く。 彼らには彼らなりの怒りや悲しみがあるのだということが感じられるエピソードが時折ヒントのように挟まれていて、それでも全てを掬いとることができず、自分は彼らの物語を理解し損ねてるのではないか、という不安が常につきまとう読書体験だった。 一貫して「ぼくら」と書かれ、個体差がないもののようになっている双子が最後の1行で離れ離れになるラストは衝撃的。 実はこの作品、「3部作の2.3作めを読まない選択」について書かれたツイートで目にして存在を思い出し、借りてきたのだけれど、このラストで続きを読まないとは、相当な決断だと感じた。

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2022/01/16

精神の到達とは、この子達のことを指すのかもしれない 何事にも恐れず、動じず、喜びさえも統率された感情の一つにすぎない だが、統率されすぎた精神は、周りの人間から見ると、もはや感情がないように思え、気味が悪い 子供達には人への敬意もあるが、残酷さもある だが、それは周囲には理解され...

精神の到達とは、この子達のことを指すのかもしれない 何事にも恐れず、動じず、喜びさえも統率された感情の一つにすぎない だが、統率されすぎた精神は、周りの人間から見ると、もはや感情がないように思え、気味が悪い 子供達には人への敬意もあるが、残酷さもある だが、それは周囲には理解されない 彼らも理解されようとは思わない 自己認識が高まるほど、周囲への共感の必要がなくなるように思える カミュの異邦人に近いものを感じた

Posted byブクログ

2021/12/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1つも固有名詞が出てこない。 人名さえも出てこない。 常に違和感のある文章。 ふわふわした不思議な双子の関係。ただ、双子といってもまるで1人のように振る舞っている。 淡々と記録されている。そんな感じだった。 ただ最後のシーンは衝撃を受けた。 続編の「ふたりの証拠」も読みたいと思う。

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2021/12/14

本当に不思議な作品でした。少年2人が中心となって物語が進んでいきます。 カテゴリやタグの表現にとても迷いました。 戦時中の人間の心の醜さ、というものに対してハードボイルド精神で少年2人は挑んでいきます。すごいです。言葉で表すのが難しいのですが... そしてなんといってもラスト...

本当に不思議な作品でした。少年2人が中心となって物語が進んでいきます。 カテゴリやタグの表現にとても迷いました。 戦時中の人間の心の醜さ、というものに対してハードボイルド精神で少年2人は挑んでいきます。すごいです。言葉で表すのが難しいのですが... そしてなんといってもラスト2行の意味がもうわかりません。「え、どうして?」という謎が残って終わります。続きは気になるのですが、心を痛めながら読み進めた作品だったので続きを読むか...迷い中です。

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2021/12/12

独特な文章だな。が第一印象。 理由は途中で分かる。 この日記(作文)は、"ぼくら"が意図して、精確さと客観性に欠ける言葉(感情とか)の使用は避けて、真実の忠実な描写だけを書いたものだから。各作文は用紙2枚分。 読者は起きた事実だけを読んで理由や感情は想像するし...

独特な文章だな。が第一印象。 理由は途中で分かる。 この日記(作文)は、"ぼくら"が意図して、精確さと客観性に欠ける言葉(感情とか)の使用は避けて、真実の忠実な描写だけを書いたものだから。各作文は用紙2枚分。 読者は起きた事実だけを読んで理由や感情は想像するしかない。 ラストが衝撃すぎる! 2021.9.24 読了 備忘録

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2021/11/25

なんだか読んだ後に身震いしてしまったみたいだ。 「悪童」というモチーフは、まま用いられるが、 物語の「双子」は「悪意のない悪魔」のようだ。 この小説には固有名詞がでてこない。 自分たちのことを「僕ら」として日記風に一人称視点で描かれているものの、「僕らのうち一人は〇〇、もう一人...

なんだか読んだ後に身震いしてしまったみたいだ。 「悪童」というモチーフは、まま用いられるが、 物語の「双子」は「悪意のない悪魔」のようだ。 この小説には固有名詞がでてこない。 自分たちのことを「僕ら」として日記風に一人称視点で描かれているものの、「僕らのうち一人は〇〇、もう一人は〇〇」と第三者視点のように客観的に描いている。 他の登場人物や地名・国名にも「名前」はない。 その雰囲気は一種独特。 童話のような教訓を示すものでもなく、ミステリーのような論理的思考もない。 しいて言えば、戦争自体の情報もまったくない中で表現される、異色の戦時小説。 淡々とした「ホラー」とも思えるストーリーを読み進めると、ラストは思いもよらない展開となる。 読後は、なんと表現したらいいかわからない、でも確かに作者の意図は伝わった。 アゴタ・クリストフはこのあと続編のようなものを「固有名詞」を用いて作成した。 読むかどうか……きっとものすごく幸せか、ものすごく不幸な時に読みたくなるかも。

Posted byブクログ